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絶句をする生活

お風呂から出てキッチンに向かう


私 (喉乾いてやばい)


コップに水を入れて飲む


アンナ 「ご主人少しいいですか?」


アンナがこっちに来る


私 「ん?なに?」


アンナ 「髪を乾かすのにドライヤーしましたか?」


私 「あー」


していなかった


というかこれまでしてこなかった


買ったはいいもののタオルと自然乾燥で何とかなっていたからやってなかった


私 「してないね」


アンナ 「いや、してくださいよ」


私 「いや、めんど」


アンナ 「面倒とか言ったらはたきますよ?」


私 「今からやります」


アンナ 「まったく」


アンナが呆れたような声で言う


アンナ 「濡れたままだと風邪引きますよ?」


私 (風邪になったことないんだけどな)


コップを置いて風呂場に戻る


アンナ 「サボってないかちゃんと見てますので」


アンナは洗面台の棚の上に乗ってこちらを見ている


私 (ご主人って私を呼ぶけど絶対ご主人の立場じゃない)


ドライヤーで髪を乾かす


アンナ 「え、ちょ待ってください」


アンナがしっぽでドライヤーを奪い取る


私 「ん?」


そしてドライヤーを止める


アンナ 「タオルは使いましょう?」


私 「そのままでも乾くよ?」


アンナ 「いや、えぇ?」


私 (いや、そのままでも乾くんだけど)


アンナ 「ご主人そもそも思ってたんですけど生活能力があんまりですよね」


アンナがドライヤーとタオルを渡してくる


私 「いや、何とかなってたから」


アンナ 「…」


目を見開いて絶句をする


私 (猫ってこんな感情豊かというか分かるもんなんだ)


ドライヤーの電源を入れて髪をタオルで拭きながら乾かす


私 (あー)


すぐにわかる


明らかに乾くのが早い


私 (タオルに水吸わせるから早いのか?)


前にドライヤーをやった時の3分の1の時間で終わる


私 「早かったわ」


アンナ 「そりゃそうですよ」


私 「凄いなアンナは博識だ」


アンナ 「いや、ご主人が知らなすぎですよ?」


私 「そうかな」


ドライヤーを片付ける


そしてタオルをカゴに入れる


私 「アンナ」


アンナ 「なんですか?」


私 「色々ありがとうね」


アンナ 「別にいいんですよ」


アンナはこちらを見ずに言う


アンナ 「コハクにも言ってあげてくださいね」


アンナは先に風呂場から出ていく


私 (なるほどね)


私はずっとしっぽを見ていた


感謝を述べた時に明らかにしっぽが揺れていた


私 (これからもお礼は言うか)


風呂場から出る


そしてベットで横になる


私 (にしても疲れた)


コハク 「お兄さんおかえりー」


私 「ただいま」


アンナ 「ご主人のぼせました?」


私 「んー少しのぼせたかも」


元々そこまでシャワーは長い時間やらない


長く入るとのぼせてしまうから


私 (暑い)


私 「そういえばシャワーいじった?」


シャワーを浴びた時の違和感を聞く


アンナ 「あれはゴミとか詰まってたりしてて水の勢いが死んでたので詰まりを取ったんですよ」


私 「あ、なるほどね」


私 (メンテナンスとか全くしてないからな)


コハク 「ちゃんとメンテナンスしないとダメだよー?」


私 「あー 気が向いたらするよ」


スマホを見る


私 (明日は まじか)


明日は大学だった


私 (カレンダー見間違えてたか最悪)


スマホを置いてコハクを見る


コハク 「ん?どうかした?」


コハクはこちらを見つつ伸びをする


私 「いや、明日大学だったからやだなーって」


アンナ 「え?明日って休みでしたよね?」


私 「カレンダー見間違えてた」


アンナ 「一緒に行ってもいいですか?」


私 「あー」


私 (多分ダメだよな)


何を言われるか分からない


それに大学での姿も見られたくない


私 「留守番してくれてると助かるかな」


アンナ 「そうですか」


声が落ち込みしっぽが垂れる


コハク 「まぁ、家でゆっくりしてよ?」


コハクはアンナの所に行き頬擦りをする


アンナ 「はい」


しょぼんとした声でアンナは応える


私 (罪悪感がやばい)


体を起こす


私 (とりあえずご飯食べて寝よ)


アンナ 「ん?ご主人どこに?」


私 「ご飯食べてくるよ」


アンナ 「分かりました あ、自分たちのご飯はもう自分でやったのでいいですよ?」


私 「おっけー」


私 (すごいな自分でやったのか)


餌が入った袋を見る


確かに量が減っていた


私 (本当に2匹はすごいなぁ)


関心と寂しさが出てくる


私 (やっぱ私っていらないんじゃないかな)


二匹は物事を自分で出来る


それに対して私は何も知らないで助けられてばっかり


また自責の念に駆られる


私 (あー ダメだこれ)


ふつふつと何か黒いものが湧いてくる


なにかに急かされるような


後悔や自責の念が巡る


私 (こう考えると私ってなんもでてないんだな)


これまで面倒くさがっていた


それは学ぶことも


それだから何も出来ない


私 (どうしよう消え)


コハク 「お兄さん?」


私 「っ」


息を飲む


コハク 「大丈夫?」


餌が入った袋の前でぼーっと考えてしまっていた


私 「大丈夫」


無理やり言葉を出して返す


私 「ごめんね」


コハク 「ん?何が?」


私 「いや、あー」


罪悪感で謝る


何もしていないのに


コハク 「お兄さん私になんかしたっけ?」


私 「したっちゃしたというかしてないっちゃしてないと」


コハク 「お兄さん」


言葉を遮られる


コハク 「お兄さんの所に来て嫌なところはないよ?」


コハクは話す


コハク 「私もアンナもお兄さんのところに居たくているから自分を責めなくていいんだよ?」


私 「ごめん」


コハク 「謝らないで」


私 「あー」


言葉が出てこない


他にかける言葉が見つからない


コハク 「とりあえずご飯食べよ?」


私 「うん」


コハクと一緒にキッチンに行く


電気ケトルに水を入れる


そして引き出しからカップ麺を取り出す


コハク 「アンナも言ってたけどお兄さん割と生活能力ないよね」


私 「いや、んー うん」


否定ができない


コハク 「別に私たちが全部やってもいいけどそれだとお兄さんがダメになるからお兄さんゆっくり覚えよ?」


ケトルのお湯をカップ麺に注ぐ


私 「上手くできるかな」


コハク 「大丈夫だよ」


コハクは自信たっぷりに言う


コハク 「出来ないなら死ぬほど経験させるから」


私 (スパルタすぎる)


立ったままキッチンでカップ麺を食べる


コハク 「美味しい?」


私 「多分?」


カップ麺とかインスタントの麺ばっかり食べてるからか正直味がしない


私 (飽きてるんだろうな)


コハク 「この後お兄さんは寝ちゃう?」


私 「そうだね寝ようかな」


私 (明日は大学だけど行きたくない)


コハク 「ふふふ」


コハクは上機嫌に笑っている


私 (ん?)


コハクの顔を見る


コハク 「ん?どうしたの?」


私 「いや、なんか機嫌良さげに笑ってるから」


コハク 「まぁ少しね」


私 「そう?」


話しながらもカップ麺を食べる


私 (明日大学行きたくない)


何回も思う


私 「あ、アンナとコハクはちゃんと家で待ってられる?」


コハク 「逆に心配ある?」


私 「あー」


ご飯も自分で食べて掃除もしてくれてる


私 「ないね」


コハク 「でしょ?」


カップ麺を食べ終わる


容器を水でゆすいでゴミ箱に捨てる


コハク 「ちゃんとできてるね」


私 「まぁ、ここまで綺麗にしてくれたしね」


私 (それにその辺に捨てたらめちゃ怒られそうだし)


洗面台に向かう


私 「あれ?」


歯ブラシが見当たらなかった


私 「歯ブラシどこだっけ?」


コハク 「あ、捨てたよ?毛先がめっちゃ広がってたし」


私 「あー」


棚を開ける


予備の歯ブラシや小物も整頓されていた


私 (凄すぎる)


私 「ここも整頓してくれたの?」


コハク 「どやっ」


耳とをピンと張ってコハクはこっちを見る


私 (声に出しちゃうんだ)


私 「ありがと」


お礼を述べながら新品の歯ブラシを取り出す


そして歯磨き粉をつけて歯を磨く


私 「そういえばアンナとコハクってどのくらいの付き合いなの?」


コハク 「どのくらいかな」


コハクは目を閉じる


コハク 「んー、何十年とか?」


私 「わぁ」


思わず声が漏れる


コハク 「まぁ、色々とあってね」


私 「色々か」


コハク 「そうそう色々」


私 (あんま触れないでおくか)


歯を磨き終わる


そしてリビングに戻る


アンナ 「ご主人」


リビングに戻るとアンナが私の元に来る


声は少し低く怒っているように感じた


私 「え、何?」


アンナ 「今からダッシュで服を買います」


アンナは有無を言わさせないようにそう言った

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