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ボサボサとした男 昼

私 (帰りたいな)


私は講義室にて机に突っ伏して寝ている


いや、寝たふりをしている


ここに来ると人は無関心になるか嫌悪を示す


現に私の隣の席は空いている


私 (まあ、臭いのとかが原因だろうな)


あまり物の手入れをしない


面倒くさいからだ


いつからかしなくなった


こうすれば人との関わりが無くなると考えていたからだ


私 (意味がわからない 人との関わりを嫌うのに人に見られていることを気にしている)


ふて寝を毎回の講義でしている


教授は誰も何も言わない


私 (なんでこうなったんだろうな)


思い返す


昔のことを


私は元々普通だった


何を普通とするかは置いといて中学校までは友達もいたし身だしなみも気にしてよくカラオケとか遊びに出かけていた


恋愛はそこまでできなかったがそれでも楽しかった


高校に入ってからだった


クラスメイトからいじめにあった


最初は教科書を隠されたり違和感を感じる程度だったが無視をされるあたりから確信になった


机の上に花瓶を置かれたり私が痴漢をしたなどの噂を流されたり


なんでと聞いたらなんとなくと言われた


最初は耐えれてた


何となくという理不尽からも笑って誤魔化していた


それでも無理だった


何となくで人は潰れてしまう


私は心が折れて引きこもりになった


疲れてしまったのだ


父と母は私に無関心だった


幸いだった


多分親が泣いたら私は親と学校に挟まれたから


だから幸い無関心でよかった


逃げれたから


その後は高校を卒業した


と言うよりかは教師に課題だけを送られてきていた


それで卒業できた


教員は私を救ってはくれなかった


無関心だった


やることさえやれば卒業できた


幸運だった


その後は一人暮らしを始めた


と言うよりかは追い出された


前から高校卒業してからは一人暮らしをする話だったからそこばっかりは何も思わなかった


今一人暮らしを始めてから三ヶ月くらいが経っている


入学して3ヶ月は大学生ならばある程度の友人ができて派閥などができている時期だ


私は何もしなかった


疲れたからだ


気力がなかった


高校から自分の身だしなみを整えることもしなくなったから他の人が話しかけてくることは無かった


そりゃあそうだ


髪もボサボサで清潔感がない男なんざ自分でも話しかけたくは無い


もちろん憧れはある


恋愛したり青春をまたしたりはしたい


けどその気力は無い


湧かなかった


今は大学には来ているが結局毎日講義はスマホをしているか寝ているかだ


友達とご飯を食べるとか一緒に講義を受けるということは無かった


今はもう全てが面倒くさかった


私 (やめよ)


思考を止める


考えても意味が無い


考え直しても自分が惨めに感じて虚しく感じる


私 (ちょうど終わりだし帰るか)


顔を上げると他の学生が退室しているところだった


私 (顔痛いな)


頭を掻きながら席を立って移動する


周りの人間は止まったり一歩引いたりして触れない程度の距離を開ける


私 (あからさまだな)


視線は侮蔑、警戒などがあった


私 (帰ろ)


カードリーダーにカードを読み込ませて帰る


いつから私は人にも自分にも無関心になったのだろうか











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