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第二話 洞(うつろ)の姫と呪いの一族 前編  ~沙羅編~

 第二話 うつろの姫と呪いの一族 前編 ~沙羅編~


 告別式の次の日の朝、死んだはずの妹の美咲に起こされた俺は「美咲ちゃんは死んでいないです。生き返りますよ」と言った凪沙さんのところに向かったのであった。

 俺には何が真実かわからなかった……。

 俺が登校しいたのは4時限目だった。 もう少ししたら昼休みだ。凪沙さんのところに行ってみよう。 俺は失念していた……2つ年上の最上級生の一番の美少女を呼び出すということがどういうことかということを。

「真藤先輩はいますか?」と凪沙さんのクラスを訪れて先輩のクラスメイトに聞くと

「真藤さん、下級生の男の子が呼んでいるわよ」

「護道君。昨日の今日で大丈夫なの? 上の階で一緒に昼にしましょうか」

 下級生の男子がクラス1番の美少女と昼ご飯を食べに行った事実に周囲は困惑していた。

空き教室で凪沙さんと昼食を食べながら話をすると

「それで、君が聞きたいのは美咲ちゃんのこと?」

「凪沙さん、なんで俺の妹は生き返ったのです?」

「長い話になるから放課後第2音楽準備室に来なさい。 準備をするから3時半くらいにお願いね」

 俺は昼ご飯の味などほとんど感じていなかった。

 午後からだが授業を受けたが上の空だった。

 護道は気がついていなかったが、周りの人間は、不幸中の幸いかい妹を亡くして呆然となっていると周りは見ていたようだった。 


放課後となり凪沙さんに言われたとおり放課後になってから時間をおいて第2音楽準備室に入ると。オカルト研究部の部室らしく、黒い暗幕で窓が覆われ部屋の中は暗く、強いハーブの匂いが立ちこめていたのでした。そして部室の床には魔方陣が描かれ真ん中に机と二つの椅子が置かれ、机の上には何かの液体が入った容器、蝋燭、水晶玉が置かれていて片方の椅子に凪沙さんが座っていて、もう一つの椅子に座るように促されたのであった。


「凪沙さん何をするのですか?」

「護道君の周りに起こっていることを視る儀式を行うわ」静かな口調で凪沙さんは言った。 そして凪沙さんは机に皿を置き何かの液体を注ぎ器の液体を視て他の子とは考えないようにしなさいと言ったのであった。 俺は凪沙さんに言われた通りにすると俺の意識は遠くなり闇に落ちたのだった。

 


 今から約400年前徳川幕府が開かれる少し前の話でした。 かつて戦国に今泉家という大名家がありました。 奥州の貧しい大名家でかつて繁栄した奥州平泉の名にあやかり今の泉と名前の文字をとり今泉と名乗った一族がいました。しかし、今泉一族はとても貧しく奥州の山奥の村一つが領地という有様でした。石高も1000石というとても貧しい大名家でした。 (1石で人口1人が養える量です)

 当時今泉家には当主として今泉政輝(いまいずみまさてる)には今泉護之(いまいずみもりゆき)という名の若武者が一人息子として存在して、時代は朝鮮出兵の1597年慶長の役に息子の護之は出兵することになったのでした。

 

 護之は慶長の役でも勇敢に戦い帰還する際に占領した朝鮮の村で、休息をとっているとき逃げ遅れた村娘を発見したのでした。 彼女は紅眼で銀髪の美しい娘でしたが、当時のアルビノは忌み子とされ村八分にされていたのでした。 彼女は村人が逃げる際に囮にされて村に置き去りにされていたのでした。 護之は彼女を不憫に思い今泉の郷に連れ帰ったのでした。 彼女は村八分にされていたショックなのか現在で言う失言症だったためコミユニケーションをとるのも困難な状態だったのです。


 護之は彼女には名前がなかったため沙のように白い髪から沙羅と言う名前をつけました。 護之は沙羅の世話をして次第に二人は惹かれ会うようになりました。そして5年後の1602年に護之と沙羅の間に娘を授かり凪という名をつけたのでした。

  

 1600年に関ヶ原の戦いが終わり各地の大名は転封されたのでした。 しかし、今泉家は貧しすぎたせいか転封をのがれて所領安堵されたのでした。

 かつて戦国時代の東北地方は弱小大名家だった今泉家は周囲の大名家を巻き込んだ大きな洞※を包括して更に大きな洞を形成に巻き込まれていたであった。

今泉家は転封をのがれていたものの周囲の大名家はそうではなかったのでした。

 1603年になり今泉の郷は雨が少なかったせいか水不足となり凶作の年を迎えたのでした。

 しかし、今泉の郷は貧しく、父である政輝は周囲の大名家に援助を要請したのでした。

 その見返りとして同じ奥州の有力大名である伊達家の縁戚の咲姫と護之の婚姻が決められたのでした。 護之には沙羅という妻がいたのでしたが奴隷に近い村人の階級だったので引き離されてしまったのです。

 


 ※うつろとは室町時代後期から安土桃山時代にかけて、

現在の東北及び関東地方の戦国大名に見られた形態で惣領である当主を中心に一族・家臣をまとめた擬似的要素のある族縁共同体のこと。戦国時代に婚姻外交を繰り返した東北の大名家は伊達氏のうつろを代表的なものです。

 他国の分国に相当し、「家中」と言い換えることも可能である。幕藩体制の確立に基づく近世大名への再編成の過程で消滅していったとされている。


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