(^ω^)【正義の味方】のようです
('A`)「ぐへへ……嬢ちゃん。おいちゃんとイイコトしようじゃねぇか」
(*゜ー゜) 「きゃあー!助けてー!」
「まてーい!!」
('A`)「誰だ!?」
(^ω^)「私は、正義の味方だ!」
('A`)「何ぃ!?正義の味方だとぉ!?」
(^ω^)「さぁ!お嬢さん、逃げるんだ!」
(*゜ー゜) 「ありがとー!えっ……と、正義の味方、さん?」
(^ω^)「礼はいい!早く逃げるんだぁ!」
(*゜ー゜) 「あ、はい」
('A`)「……」
(^ω^)「人を食い物にする悪党め!この正義の味方が、相手してくれよう!」
('A`)「……ちょっと。ちょっと良いか?」
(^ω^)「なんだ?悪党の戯言に貸す耳など、私は持っていないぞ!」
('A`)「あ、いや、その……名前は?」
(^ω^)「は?」
('A`)「いや、名前。あるでしょ?なんとかマンとか。なんとかライダーみたいな……」
(^ω^)「ふん……私は名も無き正義の味方!悪を倒すのに、名前など要らぬわ!」
('A`)「いやいやいやいや。あるでしょ。名前は」
(^ω^)「は?さっきから何?無いっつってるじゃん」
('A`)「名前無いとか、ありえないじゃん」
(^ω^)「いや、だから『名も無き正義の味方』って言ったじゃん」
('A`)「ああ。『名も無き正義の味方』って名前?」
(^ω^)「だーかーらー『名・も・無・き』!名前が無いの!」
('A`)「だから!よしんば『名も無き』だったとして、名前はあるんでしょ?だって名前なかったら戸籍作れないじゃん!レンタルショップで会員登録出来ないじゃん!」
(^ω^)「そこは察しろよ!『名も無き』っつってんだからよぉ!」
('A`)「……はぁ。分かった。お前、新人だろ?」
(^ω^)「!?何を?」
('A`)「恥ずかしいんだろ?自分の名前を叫ぶのが……まぁ、気持ちは分かるぜ。民間人の前で、元気よく名乗りを入れるのは、やっぱり勇気がいるよなぁ?それも、専用のポーズを決めながら、なんて」
(^ω^)「くっ!そ、そんなことはない!ただ、貴様に名乗るほど、私の名前は安くはない、ということだ!」
('A`)「お前……気づいてないようだが、恥ずかしがっている、そっちの方が、傍から見れば恥ずかしいぞ!」
(^ω^)「!!!」
('A`)「お前、さっき女を助けた時、自分の名前も告げず、さっさと逃したよな」
(^ω^)「それがどうした!民間人の保護が最優先だ!」
('A`)「彼女、若干引いてたぞ。むしろ、不審者を見る目だった」
(^ω^)「何ィィィィ!!」
('A`)「当たり前だろ?名前も知らない、自称正義の味方なんて、どうやって信じれる?」
(^ω^)「そ、それは、私の活躍を見てくれれば……ハッ!!」
('A`)「ようやく分かったか。お前は、民間人に名も告げず、活躍も見せず……それでどうやって信用を得られると思う?」
(^ω^)「ぐぅ……!」
('A`)「いいか。お前らヒーロー業界は、世間からの信用が第一だ。事件現場に颯爽と現れ、格好いい名乗りとともに、悪党をやっつける。そうやって名前を覚えてもらって、世間から人気を得ること。それが重要なんだ!」
(^ω^)「い……言わせておけばっ!俺は名声や名誉の為に正義の味方をやっているわけじゃあ無い!」
('A`)「あぁ、それはいい心がけだ。駆け出しの頃は特にな。人気取りの為にヒーローを続けている様な奴はダメだ。テレビで報道されるような大きい事件の時しか現れず、日常で起きている事件は無視するようになる。自分たちの支持基盤が、その日常を生きる一般人だと言うのに……自分の為ではなく、世の為人の為のヒーロー……そうだろう?」
(^ω^)「……ああ」
('A`)「しかしな。だからと言って、影のヒーローや、縁の下の力持ちでいることは、今の世の中難しい。商売的にもな。誰も自分を見てくれないのに、誰かの為に尽くすなんて、精神的にも辛いだろう?」
(^ω^)「名前……か」
('A`)「ああ。お前の志は立派だ。だけどな、少し、少しだけ、自分の為に、ヒーローとして生きるのも良いんじゃないか?お前が助ける世間の中には、他でもないお前も、含まれているんだぜ?」
(^ω^)「……たかし」
('A`)「ん?」
(^ω^)「私は!正義の見方、『たかしマン』だ!!」
('A`)「!!!……いい名前じゃねぇかッ!!」
(^ω^)「敵ではあるが、礼を言うぞ!俺は勝手なこだわりで、身動きが取れなくなっていたようだ!」
('A`)「そんなモンは要らねぇよ。名前も無いモブにやられてやるほど、俺も甘くないだけさ!」
(^ω^)「さぁ!今度は貴様が名乗るがいい!私の初めての宿敵よ!」
('A`)「ふん。俺はただの戦闘員Aさ」




