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ページの切れ端  作者: 歌瑞
晦冥の底から
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【触角】

【触角】初出20110820





 なでなで、かりかり。

 すりすり、さわさわ。


 かりか…

「なにをしている」

「ごめんなさい、痛かったですか?」

「いや」


 気になるんだ。

 彼の頭の上のほう、中心線からシンメトリックに二箇所、ほそながーい楕円の盛り上がりがあって。

 それがこう、キレイに溝で囲まれてるものだから、こう…

 ぽこっと取れそうな気がして、つい。


「知ってどうする」

「わたしの好奇心が満たされます!」





 …ぱかっ



 え。



 ぽふっ




 えええええええええ。


「ももももう一回!」





 ぱか


 ぽふ




 えええええええええ!

「なんですかコレ!」



「触角だ」



 あまり触ってくれるな。



 デリケートなんですね!





形状のイメージとしては、うさ耳カチューシャを装備してもらってですね。

それを前側に二つ折りにして、そのまま後ろに撫で付けていただければ。

根元の側にもういっこ逆に曲がる関節部があります。

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