なつやすみの作文 パリ家族旅行
※本作はフィクションです。実在の法律・人物・団体とは一切関係ありません。
僕は、夏休みに、家族と一ぱく二日のパリ旅行に行きました。
初めて見たパリのまちは、とてもきれいでした。
セーヌ川で船に乗りました。水はとうめいで、魚がたくさん泳いでいました。手を入れたら冷たくて気持ちよかったです。
夜はとてもごうかなホテルに泊まりました。
僕はそこでステーキを食べました。あつくてヤケドをしたかと思いましたが、とてもいいにおいがして、おいしかったです。
次の日は、まちでリサとガスパールに会いました。絵本で有名なリサとガスパールがまちを歩いていたので、とてもおどろきました。
とてもすてきな体験だったので、終わる時間が近づいた時、僕は悲しくなって泣きました。
お父さんが、またいつでも来れるからね、と言ってくれました。でも、本当はなかなか来れないと思います。お父さんもお母さんも僕も、仕事がたくさんあるからです。
本当のパリは、地球おんだん化のえいきょうで、もうずっと前に人が住めなくなってしまいました。
東京もニューヨークもロンドンも、もうありません。
僕たちは、まだ住むことの出来る少しの場所と、僕が住んでいるような人工のドーム内でしか生きていくことが出来ません。
そして、毎日生きていくため、たくさんのお仕事をしなければいけません。
とても忙しいのに、お父さんとお母さんが一緒にVRでパリ旅行をしてくれて、とてもうれしかったので、次になかなか行けなくてもガマンしようと思います。
昔、本当のパリに、かん光旅行をしたことがあるお父さんは、
「本当のパリはあぶないところもあったよ。お父さんはスリにあったんだ。セーヌ川はちょっとくさかった。きれいな場所やおいしいお店ばかりじゃなかったんだよ。」
と言っていました。
僕は、本当のパリはイヤだなと思いました。でも、お父さんは、
「それもふくめて良かったんだ。」
と言いました。
それと、お父さんは、今のVRはすごいんだよと言いました。
昔のVRは、料理のにおいや味は分からなかったそうです。
僕は、生まれたときから、このVRしか知りません。
サツマイモと大豆とイナゴしか食べ物の無い今の世界では、VRで色々なご飯を食べるのが楽しみなので、お父さんの知っているVRしかない世界は、じごくだと思いました。
旅行が終わってから、本当のパリにはリサとガスパールはいなかったんだよ、とお母さんは言いました。
VRのパリは、昔の記録に、みんなが楽しいことをたくさん入れた理想的なパリで、本物のパリではないそうです。
本物のパリじゃなくてVRのパリがやっぱり好きだなと、僕は思いました。




