05
小さな公園は、あの頃のまま。
残念ながら今日は、素敵なのんびり風景に余計なおまけが増えちゃってますが。
現れたのは……3人。
向かって左は、ガタイの良い半裸の大男、たぶん巨人族系。
あのご立派な筋肉の盛り上がり、魅せ筋じゃなくてガチの実戦派っぽいね。
武器は無し、つまりは見たまんまの腕力自慢。
右は、痩せ型長身、たぶんヘビとかトカゲの獣人。
独特の目付きとか、お肌の感じとか、もっと近くなら匂いでも分かるかも。
使い込まれた短槍を撫でまわすあの手付き、
槍マニアか、手練れか、または槍フェチのベテラン。
真ん中の小男、お約束通りならコイツがリーダー。
だって妙に偉そうだし。
外見的に分かりやすい特徴は無いけど、明らかに只者じゃない気配の短剣使い。
見た目がヘンテコな短剣だし、毒とか特殊能力を付与してるとめんどくさそう。
「……」×3
あちゃぁ、皆さんやる気満々で構えちゃったよ。
問答無用ってやつですわ。
じゃあこっちもいつも通り、
まずはリルシェさんとお互いの情報をアイコンタクト。
今の俺なら、相手との実力差も結構正確に分かります。
何せコレイカダンジョン深層から生還してきた冒険者ですから。
まあ、凄腕ふたりのおまけポジションですが。
それでも、荒事慣れだけはしてますし。
どっちがどいつを担当するとか、どの順番でヤッちゃうとか、
それくらいなら目配せのみで通じ合いますよ。
ふたり旅、舐めんな。




