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今頃チュートリアルですか。とりあえず初回特典で装備強化します。

 そこは、どこまでも青かった。空も青、床も青。雲一つない青空と、水平線だけの世界。


「いやあ、見事なまでになにもないぐほぁ!?」


 現れた白い異物に腹パンをかましてやった。


「よくもまあ、のこのこと……私の夢にようこそ……クソ神が!」


「あ、あはははは……いやいや待とうよ!暴力反対!というか、神だとわかっててぶん殴るとか、君ちょっと思い切りが良すぎやしないかい!?」


「うるさい!私の怒りを思い知れ!!」








 そして、青い世界に血溜まりができた。


「ふぅ……スッキリした。それで?何の用?」


「ぐふぅ……殴る前に聞いてくれないかなぁもぉ……。君は神殺しすら成せる巫女なのだから、割とダメージくらうんだぞ?」


「さほどダメージ受けてないくせに」


 神核はねらわなかったから、傷も見かけだけだ。私の気が済むまでサンドバッグになっていたくせに、よく言うわ。それに、実行犯は城の奴らだけど、こいつが黒幕で間違いない。


「ごめんって。お詫びといってはなんだけど、君の旅に役立つ天啓を授けに来たよ。君が作りたいものなら何でも作れるようになる才能さ。それから、これも」


「……鍵?」


「隠れ家の鍵さ。君が望む家を作れる。君にはだましうちしたようなものだからね。特別サービスだよ?」


 とても便利そう。夢の中でも使えるのか不安だったが、鍵をかざすとドアが現れた。なにもない室内は、思う通りの間取りになるそうだ。

 とりあえず今欲しい物……風呂とトイレ!異世界に来て最も不満だったのは、風呂とトイレだ。これがあれば野宿も快適なのでは?あと、人数分の居室かな。

 え、これ家具も思い通り?え、すげぇ。


 しばらく夢中になって部屋を改造してしまった。


「いやあ、楽しそうで何より」

「だからって許してはいないから」


 とりあえず、自室のインテリアは完璧。シルバーニャファミリーみたいなお部屋に大満足。他の部屋は各々に後ほど要望を聞くとして、最低限の家具としてベッドと机、チェストを用意しておいた。


「それはそうだよねぇ。そんなわけで、もう一つ出血大サービスだよ!工房もつけちゃおう!」


「工房?」


「そうそう!今回はななななんと!材料までサービスするよ!今回だけの特別ご奉仕だよー!君の天啓を最大限活かせる工房さ!」


「おお……」


 某工房シリーズ……錬金術師の部屋っぽい隠し部屋が現れた。とりあえず小面さんを改造してみよう。不思議なことに、何をどうすればいいのかわかる。

 ええと、食事時に困るから顎を可変にして口元が出るようにして、ムレ防止は大事よね。浄化機能もつけておこう。汚れたら困るし。あ、髪の毛どうしようかな。えっと……黒は目立つし髪色と、髪型も装着時任意のものに変えれるように……。


「……はっ!」


 ということは、髪型が好きに変更可能!?渡瀬の巫女は髪を伸ばさなければならない。いざという時に髪に溜めた霊力を使うからだ。髪は触媒としても有用で、髪染めやらパーマなんてもってのほか。よくわからんが、化学は霊力を弱めるとかなんとか……。関係ないと思う!私だって、染めたりパーマかけたりしてみたかった。そんなわけで装着時髪色と髪型変更機能をつけ、部屋にあった鏡で効果を確認する。

 ソバージュ、ショート、茶髪金髪赤青緑……!!た、楽すぃいいいいいい!!※異世界転移後、初のスーパーテンション言葉さん。










 「楽しそうで何よりだねー」


「はっ!」


 誘拐の主犯を前にして、全力で楽しんでしまった。いやだって、仕方ないよね!日本じゃできなかったことだし!


「説明が足りなかったから補足するけど、君は今歪な時間の中にいるから、目的を果たしたら元の時間に帰ることになる」


「それはつまり……」


「君の大事な姪っこは問題ない」


 足から力が抜けた。そうか……そうなのか……。でも、まだ迷ってる。だって戦うとなれば……私だけでは済まないのだ。


「……それでも、私はこの世界に命を懸けるだけの価値を見いだせていない」


「そう。時間まだある。リミットまでに決めてくれればそれでいいさ。また会おう、勇者よ」


 それだけ言って、白い男は消えた。


「……そうと決まれば、これをもっと強化しておこう」


 和弓も作っておこう。西洋弓は扱いにくいし、和弓はこの先有効な武器になるだろう。矢も……作っておくか。矢筒もいるな。


 そして私は、夢の中で寝落ちするという摩訶不思議な体験をした。





 どこからどこまでが夢だったんだろう。起きたら隠れ家の工房だった。そして隠れ家から出たら、私が泊まっていた部屋で号泣する奴隷達。


「え?」


 泣きじゃくる奴隷達にタックルされ、気絶しました。

 いやその、捨ててません。よくわからんが、私が悪かったので肋骨折れるからそろそろ勘弁してください。

尻の回にいいねが集中しているのが……(笑)

髪色を変えても髪型を変えても、小面さんが気になる機能があるのであまり意味がないことに言葉はまだ気が付きません。

小面さんのインパクトは、髪型と髪色すらも曖昧にします。

まだまだ語られていない機能も充実!さらなる新機能に乞うご期待!

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