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仕事は冒険者!?

「え~、これ着るの?」

1人なのに声に出して言っちゃうくらいに嫌。だって真っ黒な全身タイツを着て、球に入らなきゃいけないみたい。



ーーーーーーーーー

部屋に入って、嫌々ながらも球にカードをかざしたら


【スーツを着装下さい】

って出た。

スーツって、今着てるリクルートスーツってやつでいいのかと思ったら、ご丁寧にたたまれた黒い物体を発見してしまった。

新しいモノらしく、封がされ、上には着装スーツと書かれている。

取り出したら、全身タイツって言うセクハラ。

もうカオス過ぎる。少しの間、悩んでみたけど早くしないとナンパ男に何を言われるか分からない。

素っ裸になると全身タイツに着込んだ。何故に素肌に?パンツくらいいいでしょ?とも思ったけど、どうやって調べたのかナンパ男からメールが届き、素っ裸で着ろと書いてあった。セクハラでも冗談でもなく本気で。とも書いてあったので信じるしかない。

この会社って、どうなっているんだろう?


「はぁ、もういいや。」

覚悟を決めて、球へ上る。梯子が付いているので、簡単には上れた。上には丸い蓋の様なモノが浮き上がっている。取っ手もある事から、これが入り口なんだろう。取っ手を持って引き上げるとぽっかり空いた穴に入った。

穴から飛び降りて思ったが、どうやって出るのだろう。まぁ、何とか上の縁には手が届く。力ずくで出るしかないだろう。

そんな事を考えている間に上の蓋が勝手に閉まった。その後すぐに


【生体認証適合。冒険者コウを確認。リンク接続を開始します。Σ水溶液を注入します。それでは、行ってらっしゃいませ。】

その電子的な音声が流れると足下や肩口辺りから水がドバドバ流れ込んでくる。


「えっ?ちょっ!!」

慌て過ぎてパニックです。だって上は蓋が閉まってるんだから、このままいけば入社日に社員寮の部屋で溺死だよ。嫌過ぎる。

そうやって、慌てていても水かさは増すばかり。物凄い勢いで増えている。何かの間違い?もう訳が分からなさすぎる。

あっと言う間に頭の先まで水没しました。

息は、どのくらい持つのだろう?何だか意識が無くなってきた様な。早くない?息止めて、まだ数秒だよ。もっと鍛えておくん。。だっ。。。。た。。。。。。。



ーーーーーーーーー

『お~い。大丈夫か?聞こえてるか?』

無意識に声が聞こえる方を向く。

ナンパ男が、覗き込む様に立っている。


「ちょっ!リョウ先輩!酷いですよ。溺れるところだった。ハラスメントの域を超えてます。殺人未遂ですよ!」

あまりの事に怒鳴る様に言うが、目の前のナンパ男は動じる事無く俺をみてるだけ。


『仕方ないだろ?これが仕事だ。お前に冒険者のイロハを叩き込んでやる。本当に死にたくなかったら、着いてこい。』

さっきとは違い飄々とした雰囲気の中にも何か威圧感の様なものを感じて気圧された。

何だ?この感覚。。。

よく分からないなりにも着いて行く事を選ぶ。幸いにも溺れて意識をなくしたけど、体は問題なく動く。違和感もない。

寝かされていたベッドから立ち上がるとリョウ先輩を追って、ドアの外に出た。


『ようこそ。ここが、お前の職場【Next World】だ。』

辺りの景色も相まって、ここは驚きながらも呆然として、その後にニヤニヤする流れなんだと思う。思うんだけど、名前が。。職場の名前が【Next World】ってダサ過ぎる。。。


『どうだ?決まっただろ?驚きすぎて声も出ないか?』

あぁ、ナンパ(アンタ)の台詞がクサい上にダサ過ぎて声が出ないんです。


『俺も今日のノルマはこなしたい。驚いてるところ悪いが、さっさと行くぞ。』

この人は気が短いのだろうか?それとも生き急いでるのか?もしくは、作者の。。。。これは、いいだろう。

先輩の指示に従うのが後輩だ。後に続こう。リョウ先輩の後ろを歩きながら、辺りを見回す。

少し先に5m位はありそうな木の杭が刺さっている。取り囲んでいるのか?ぐるっと周りにある。

小屋の様な物も数軒建っている。それ以外には特筆する様な事はないが、物凄く違和感がある。それが何かを考える間もなく


『体は自由に動くみたいだな。武器とかは後で手に入れろ。簡単に実践して見せてやるから、その後は、ココに戻って聞き込みしてから始めろよ。ゲームオーバーは、即終わりだ。やり直しは出来ないからな。』

リョウ先輩は話ながら、杭で囲まれた場所から出ていく。

それに着いていくだけだ。門番の様な人もいたけどスルーした。

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