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所属は冒険者ギルド??

「一転して、近未来の様相だな。」

ここに来てから何度目になるのか、辺りをキョロキョロと見回しながら先へ進む。行き先は、ケータイに届いたメールで確認出来た。54層にある部屋へ向かうようにとの事らしい。ご丁寧な事にGPSでの自位置確認の出来るマップアプリつきだった。

無機質な金属的な壁の廊下には大きな窓が付いており、ここが超高層階である事を思い出させてくれる。


「ここだよな?」

目的地の光点と自位置の光点が並ぶように光っているのを確認して、部屋に間違いがない事を確認した。

例のごとく、扉の横にはカードリーダーがある。


《ピッ》

カードをかざすと聞き慣れた電子音の後に扉が静かにスライドして開く。

入って問題ないから開いたのだろうと躊躇わずに部屋に足を踏み入れ中の様子を窺う。すると待っていたかのように


《ピロンッ》

とメールを受信した。


差出人ーー

ーーー国王


冒険者コウ。よくぞ来た。今日からそこが、君の拠点となる場所だ。部屋の中の全ての物は君の自由に使い給え。

使い方の判らない物は、この冒険者手帳をか名前や使用方法が分かるだろう。また、冒険者としてヒヨッコの君たちに冒険者としてのイロハを教えてくれるギルドもある。そこで、様々な事を学ぶのもいいだろう。

君たちの冒険に幸が多からん事を。


部屋に入ると同時に受信する仕組みにでもなっていたのだろう。

内容のある程度は理解した。でも疲れる。何でもかんでもRPG風にしてるのを脳内変換しなきゃならない。地味に疲れるし、そろそろウザく感じ始めてるし。

あんまり気にしすぎても疲れるので、部屋でユックリするつもり。仕事は指示がメールなり何なりで来るだろう。

部屋は普通のワンルーム。広めではあるが、ベッドにテーブル、ソファーとテレビ。キッチンも風呂もトイレまである。

あれっ?寮があるみたいな事が入社案内に書いてあった気がする。ここが、そうなのか?こんな高層階に部屋を借りたら、普通なら幾らになるか異次元過ぎる。


「やっぱ、無視出来ない。。。。」

色々と凄い所ばかりに目をやり、現実逃避しようとしたが無理。

普通と言うよりは、豪華なワンルーム。

広めの部屋には、何に使うのか使用用途の不明な巨大な球が居座っている。部屋が広めなのは、この球を置く為なのではないかと思わせるほどに巨大。


「やっぱ、すげぇ。。。。」

何だか分からないけど感心してみる。どのリアクションが正しくて、何が間違ってるのか分からなくなってきた。

そうしていても何も分からないので、取り敢えずはメールの内容からギルドなるものへ行ってみる事にする。

場所は社内のマップアプリで発見できた。



ーーーーーーーーー

「またかよ。。。。」

1階にあったかのような造りの部屋。どうやらココがギルドらしい。最初は楽しくてワクワクしたけど、ここが会社で、仕事しなきゃいけない場所だと思うと疲れるし。

それでも、せっかくココまで来たので、中に入る。

ザワザワとした広い部屋。1階よりは遙かに広いが、造りは同じ様な雰囲気がある。

ここでは本当に食事が摂れる様で、美味しそうな匂いと朝から肉を食べたり、酒を飲んでいる人もいる。まさしく、ギルド酒場。

それを横目に見ながら、カウンターに座るお姉さんへ向かい、声を掛ける。


「ここで、色々と聞けるって聞いたんですけど。」

さすがに「ココがギルドですか?」なんて恥ずかしくて聞けなかった。


『ようこそ。冒険者さま。まずは、冒険者カードを確認させていただきます。』

面倒くさいと思いながらも慣れてきてしまった自分に複雑な心境を抱きながら、首から下がったカードを指示されたように丸いキラキラにかざす。


『確認出来ました。冒険者のコウさまですね。ご用件をお伺いいたします。』

ゲーム会社だけど、どこまでこのロープレを廻していくのだろうと思う。


「入社したてで何も分からないので、色々と教えてくれる人を紹介してほしいんですが。」

無難に返答を返す。


『畏まりました。冒険者ギルドから、新人の教育担当をしている冒険者を紹介いたします。少々、お待ちください。』

やはり、RPGロープレ。。。ややこしいな。を続けるらしい。

でも誰かを教育係として付けてくれるらしいので、待つしか無いみたい。

少しの間、食事を摂ってる人たちや、自分と同じ様に新人らしき人たちがカウンター越しにお姉さんたちへ話し掛けているのを眺めていると


《ピロンッ》

メールを受信した。


差出人ーーー

ーーー冒険者ギルド・エリ


お待たせいたしました。教育担当の冒険者を召喚いたしましたので、カウンター5へお越し下さい。



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