『長い説明って眠くならない?』
『説明』
「まずは、表示された情報に誤りが無いか、確認してみて下さい。」
そう言われ、再びカードを見てみるが、名前はシノ・アンドウあぁ、英語表記と同じで、名前と苗字が逆なのか。性別♀…メス?せめて女にしてほしいのだけど、まあ良いか。年齢は…ここは誰にも見せられない。実年齢はおばさんにも言ってないんだよね。
というのも、どうもおばさんは、私の事を14~5の子供だと思っているみたいで…。
可笑しいな、心の汗が目に沁みるぜ…とかって言ってみたり。
外国人が日本人を見ると若く見えるとか、年齢が分からないとかって話は良くあるけど、どうも、こちらの世界でもそれは適用されるみたい。
まあ、右も左も分からない内にいろいろと訊ねるには、子供という身分は大いに役立ったと言っておこう。
私のここでの設定は「何でここに居るのか分からない…若干記憶喪失もしくは人攫い被害者で、私のお国(これは正直に日本と言っておいた)にどうすれば帰れるの?」ということにしています。
「何にも分かりませーん!だって、私の国では違ったもん。」って主張して、生活に必要な事は一から教えて貰いました。
そこ、ズルイって言わない!だってじゃないと生きていけないし。
ちなみに、この世界の成人は男女ともに16歳
「いかがですか?」
「あ、はい。大丈夫です。」
情報量が多すぎて全部は見きれないから、帰ってからじっくり確かめることにしておこう。
「それでは次に、カードの簡単な見方ですが、まずはこちらのハンターランクについてご説明いたします。」
そう言って示されたのは、先程レベルかと思った項目だった。
数字で3と書いてあるからレベルかなとかおもったけど。
「こちら、F-3となっていますのは――」
「(F-3!?F-を見落していただと…!?)」
「先程登録を済ませたばかりなので、最低ランクとなって……大丈夫ですか?」
「はい、すいません。」
「じゃ、続きをいくわね。」
自分の間抜けさにうちひしがれていた私はお姉さんの苦笑をいただき、再度説明に耳を傾けた。
「一番下がFその上がE、さらに上がD、以降C、B、A、Sとなっています。それぞれがさらに三つに分けられ、F-3、2、1。E-3、2、1、となっていき、一番の最高ランクはS-1にあたります。ハンターランクはギルドの依頼をこなしていくにつれて、上がっていきますが、Cランク以降、要するにBに上がる所からね。昇格試験があります。」
なるほど。CからBに、BからAに、AからSにランクアップする時は試験が必要っと、了解です。だいたいファンタジーの定番と変わらないみたい。ここまでは覚えられた。
「次にギルドについてね。」
「はーい。」
「まず依頼については向こうの掲示板に――」
またまた途中ですがぶった切ります。