第一話 壮大な世界
遅れましたー。週二日の休日なので、慣れないうちは火曜と金曜あたりの休日に投稿を目標にしたいと思います。
感想などおまちしております。
「VRMMORPGジーニアスオンラインは、初めてでございますか?」
そう、アドバイザー的なお姉さんが聞いてくる。姿形はそうだなーなんだか、アヌビスっぽい感じ。
「はい、初めてです。」
「このゲームは、実世界から一つだけ、自分が頼りにするものを具現化して持っていくことができます。ですが、使い慣れたもの、愛着のあるものがよいでしょう。ジーニアスオンラインで、その物品は、あなたを助けてくれる道具になってくれることでしょう。」
うーむ、そうなのか。それは知らなかった。まあ、俺が持っていくものはこの「鈴」かなー。肌身離さず持っていろと言われてたしな。
俺は、ばあちゃんが言うには何か良くない物を吸い寄せやすいんだそうだ。で、この鈴をもらってからというもの、運気はたしかに上がっている気がする。
「じゃあ、この鈴にします。」
「では、それをこちらに」
と言って、台座のようなものを指し示す、アヌビスお姉さん。カチャカチャとペンダントを外し、それを置こうとした瞬間!
シュワアアアアアアアア
「ウッッッッッ」
激しい光がほとばしり、何も見えなくなる!!
その光が止んだ時、そこはさっきまでいた場所とは異なる所だった。
「なんなんだいったい・・・」
クックック・・ハッハッハ・アーッハッハッハ
なんだこの、どっかで聞いたことのあるような3段笑いは・・・
これも、演出の一つか?
「演出ではない。」
「うわ!!?モノローグ読むなよ。」
そこには今度は男だ、なんだかすごいオーラを持っている気がする。プレッシャーが半端ない。同じ空間にいるだけで息が詰まる・・・
「そんなことはどうでもよい。」
「よくない・・・じゃあここはなんなんだ?」
「お前こそ、KAMIを内に宿す者だな?」
「人の話聞けよ・・」
「そもそも我らは、古代から様々な場所でKAMIに挑んできた。だが、それのどれもことごとく打ち破られてきた。」
「なんか急に話が壮大になったな。。。」
「そう、たとえば空高く塔を作らせたこともあった。あと一息の所で、KAMIの怒りに触れて壊されたが」
「それってバベルの塔・・?」
「我らは、全世界を渡り歩いてきた、色々な種族を打倒し、我らと同化させてきた。だがしかし、そんな我らにも勝てぬものがあった。それが・・・」
「神?」
「KAMIだ」
「どう違うんだよ。。。」
「我ら種族の悲願はKAMIを打倒し、同化する事。」
「でも俺は、そんな神なんて知らないし、そんな事なんで俺に言うんだ?」
「それは、半端なKAMIを倒しても、誇りにはならないからだ。まあ、一族にはすぐに同化してしまえと言う者もいる。だが我は一族の中でも変わり者らしくてな、そんな事はしてもつまらぬだろう?」
「そもそも、このゲームでどうやって同化するんだ?というか、才能まで教えてくれて至れり尽くせりじゃないか。」
「我らも始めは、姿を現し方向性を指示してやることで、我らを崇める生物がでてきて、我らの思う通りの事をさせることに成功してきた。我らの事を理解しようとし、我らに心酔すると同化をすることが可能になるのだ。
だが、今の時代のこの星の生物どもは、姿を現しても、方向性を指示しても、怪しむだけで思うようには行かなくなってきたのだ。
そこで我らは調査し如何にこの星の人間が我らを信じやすい環境を整えたのだ」
それでこのジーニアスオンラインが生まれたのか。。
「古代よりこの星の生物は楽な方向に流される兆候がある。そこで、才能を教え我らを崇めるように仕向けたのだ」
ジーニアスオンラインを楽しめば楽しむほど、こいつらを理解し、同化されるってことか・・・
「すでに同化は始まっている、数多の星、世界をめぐり様々な種族と同化してきた。
だが、この星はKAMIに邪魔され同化を阻まれてきた。
KAMIを内包する貴様を利用すれば、今度は邪魔されぬかもしれない。」
「同化が嫌ならば、このジーニアスオンラインの世界を開放して見せるのだな。」
ちょ、なんで俺!!?
「すでに貴様はこの世界に取り込んだ」
イヤアアアア才能調べに来たら取り込まれたああああ