不毛ハート
その日の気分に左右される人生はとても不愉快極まりない。成長とは反対に不安が増幅してばかりで、 この重圧にとても耐えられそうにない。
体に顕著に現れているそれはいつ弾けてもおかしくはない。この苦しみをほぼ全人類が体感していると思うとこの世は生き地獄と大差ない。生まれ落ちた時点で皆、 幸福の対極にいる。
夜が明ける早朝、 冬の空気は鼻孔をツンと刺激して、 川の上に架かる橋を理由もなく歩いている。
街灯がそれっぽい雰囲気を醸し出していて、 その空気感に酔いしれている自分はまだ厨二病を脱して切れていなくて、 非現実的な出会いを期待していて、 それが叶うことはなく日々孤独を痛感していて、 不意に叫びたくなって、 通りかかった人にワザとボヤいたりして、 どう思われているんだろうと自己満の夢想をして、 無気力で、 集中力が欠けていて、 積極性が無くて、 行動を起こせない自分はこれからも代わり映えの無い虚無をひたすら歩き続けるしか無い。
休日、 店なんか行った際には自分と同じ位の学生は横に男なり女なり連れ歩いていて凄く惨めになるし、 その光景を見て自分には届かない産物であり新鮮なこの気持ちが冷めないうちに焼きつけておこうなんて思ったりしていて、 今こうしているうちにも学生という貴重なステータスを無駄に浪費していてホンマ嫌になる。
無駄に環境に恵まれていて向上心なんか無くても生きていくこと位はできるしかといって過酷な環境に身を投じたいという訳でも無くて、 気力がある時に無駄に溜め込んだコンテンツを消費してその世界に浸って、 一時は希望に憑かれるけど直ぐにそれは冷めて、 渇きは留まることを知らない
酒如きでこの不快感が飛ぶんかね学生ながら思う。