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グレンの家にて

なんやかんやで書けました笑

アイラと別れ、グレンは早足で家へとむかっていた。


(ちょっと遅れちゃったな。お母さん心配してるかな…)


5分ほどでグレンは家へとついた。

グレンの家は村の隅にあり、勇者と聖女が住んでるには小さい家であった。

なぜ小さいかというと、グレンの父さんが大きいと落ち着かないからと言い小さくしたのであった。ニクナスの勇者は庶民的だったのである。


グレンはドアに手をかけた瞬間、ドアが勢いよく開く。


「グレンお兄ちゃんおかえりなさい!」


グレンより頭1つ分小さい女の子が抱きついてきた。

グレンはいきなりのことで戸惑ったが、抱きついてきた子を柔らかく受けとめ、顔をのぞきこむ。


「お久しぶりですアメリア王女殿下 。それといきなり飛び出したら、危ないですよ」


「むぅ、そんな他人行儀な言い方やです!アメリアとお呼びください!」


アメリアは頬を膨らませてそう告げる。


グレンは苦笑いし


「わかったよアメリア… 元気してた?」


そうグレンが言った途端、アメリアは花が咲いたように笑いながら


「はい!いまとても元気になりました!」


アメリアはニコニコ笑いながらグレンをギュッと抱きしめた。

そんなアメリアをみてグレンは微笑み返した。


「こらアメリア、グレンが困ってるだろ。いい加減離れろ、それとグレン久しぶりだな。あぁ、敬語は使うなよ。お前に敬語使われると背筋が寒くなる」


「ずいぶんとひどい言い方だなエド。だから友達ができないんだよ」


グレンは悪態をついてきた相手にたいし、悪態をついて返した。

グレンが話してる相手は、この国の第1王子である『エドワード・フィネット』とその妹『アメリア・フィネット』である


「ふん、友達など1人いればいいさ。まあ…なんだ…元気そうでよかったよ」


「エドこそ、元気そうでなによりだよ」


2人はお互いに笑顔で挨拶をかわす。

なんやかんや悪態をつきながらも、2人はお互いを親友同士だと思っていたのだ。


「グレンおかえりなさい。ほらお姉様に挨拶して」


綺麗な金髪を揺らしながらグレンに近づく女性。

グレンの母親にして勇者の妻『シャーリー・クホウイン』だ。


「お久しぶりですカレン王妃様。今日はどうしてこちらに?」


グレンはエドワードとアメリアの母親であり、お母さんの姉であるカレン・フィネットに疑問をなげかけた。


「久しぶりねグレン。アングレイ辺境伯に用事があってね。行く前にちょっとよらしてもらったのよ」


「そういうことよグレン。さぁ、お父様に挨拶してきなさい。アメリア王女殿下、エドワード王子殿下

飲み物でもいかがですか?」


グレンはお母さんにうなずきながら、おくの部屋へと向かう。


「お父さんおはようございます。それとただいま」


グレンはおくの部屋にたてかけられた2振りの刀に手をあわせ挨拶し、1年前の出来事を思い出した。


グレンの父親、勇者スザクはグレンが4歳になったときにこの世を絶った。


スザクは人魔大戦で『魔王バロム』にトドメをさしたとき、魔王は最後の力を振り絞り、スザクに呪いをかけた。

力を使えば使うほど、命が削れていくという『魔封殺呪』という強力な呪いであったがスザクは呪いをかけられても人々のために力をふるおうとした。

だがそれをシャーリーが泣きながらやめさせ、いま住んでる辺境に引っ越したの。


しかしグレンが4歳になったとき『魔物災厄(スタンビート)』が隣の村でおこった。


魔物の数は1万をこえ、弱小のゴブリンからワイバーンまでおり、村が壊滅するのは時間の問題だった。


スザクは村を救うため、人々を救うため、まさしく命をかけて戦った。



グレンは父さんが戦いに赴く前に、言った言葉を思い出していた。


(『グレン。。強さを求めるなら優しくなれ。強くあってもそこに優しさがなければ、それはタダの暴力だ。それは強さではない。そして、強くなったのであったら人々のために力を振るいなさい』…か)


「お父さん、、なんで死んじゃったんだよ…。お父さんに色んな話をきいたりしたかったよ…。」


グレンはぽつりと呟いたのだった。

読んでいただきありがとうございます!

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