前へ目次 次へ PR 23/27 第二十三夜 切 三面ガラス張りのカフェ。澄んだ光溢れる。清潔で無機質な店内は広く。壁際の四人席。連れと二人、向き合って座す。 後方から誰かがやってきて、すっと隣に腰を下ろした。すぐさま短い髪を握られ、顔を見ることもできない。 頭部が重く引かれ、耳元でざくりと音がした。ざくり。ざくり。髪が切られていく。包丁で。老婆に。顔を背けているのに見える。 まだ連れは気づかない。私は身じろぎせずに息を詰めている。髪だけで済むように。