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第二夜 散

茜の空に紫の雲たなびく夕暮れ。

私の乗る車は海に向かって走っている。

左ハンドルである。握るのは還暦過ぎと思われる見知らぬ男。

私は後部座席深く座り、シートに身を預けて流れる景色を眺めている。

車は恐ろしく高度のある高架橋を渡る。下は入江。他に車は見当たらない。

橋の中程で男の姿が薄らいでいき、やがて霧散した。

車が散り、橋も散った。

私も粒子となって散る。

衝撃もないまま緑青色の水に沈みゆく。苦しみに身を委ね。

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