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第一夜 堕

見知らぬ人といる。

どうやら私たちは恋人同士のようである。

彼は言う。新興宗教なんだけど。

水を崇めるというその教団を私は知らない。

僕がそういうの入っていたら嫌?と試す様に訊く。

別にと答える。

彼は溜息をこぼす。

溜息は安堵か失望か。試されたのは私か彼か。

続かぬ言葉。誘いがないのを不満に思う。

昼下がりの微睡みより、夜更けの断眠を欲する。

這い上がれない程に堕ちたいと願う。

けれども彼はいつも私と深く繋がらない。

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