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世界を背に拳を放て ~UCA-異能犯罪対策隊~  作者: 寝倉 響
黒の英雄 ~血塗られた正義~
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立入禁止区域へ

羽枦支部署ハンター襲撃事件 報告書。

羽枦支部署にハンターロデオボーイ ロックスターが侵入。

羽枦支部署異能犯罪対策課の隊員4人が対処にあたり、その後羽枦署生活課からの本部への通報により、近くにいた黒狗の隊員2人が応援に。

セキュリティセンサーをはじめ、多くの備品が破損、損壊。

生活課 職員。5名が軽傷。

犯罪対策課 泳斗流二 重症。土伊彩未加 拳堂ダン 羊谷羊仔 軽傷。

黒狗 鶏冠士郎 大聲吸太2名がハンター2名を本部へと護送。



次の日。羽枦支部署 異能犯罪対策課室には泳斗を除いた四人が集まっていた。


「昨日は大変だったらしいな」


「はい、今も1階では片付けとかやってますしね。泳斗先輩は入院ですし」

羊谷は今朝、出勤してきた時、生活課の職員が忙しなく動いていたことを思い出した。


「よりによって課長がいない日に襲ってきましたからね!!鶏君が来なかったら死んでましたよ」

土伊は火ヶ丸のことを睨みつけながらそう言う。


「それは悪いな」

火ヶ丸は申し訳なさそうにそう言った。


「それで昨日の会議は何だったんですか?」


「ああ、ジャッジマンについてと、REVOLuZのハンター斡旋の新しい情報だったよ。これが資料だ」

火ヶ丸はそう言うとホッチキスで止められた分厚い資料を机の真ん中に置いた。


REVOLuZは、UCAの隊員を一人殺す、又は再起不能にする度にハンターに金を払う契約をしていた。

SS級=1000万~ S級=500万~ A級=100万~ B級=60万~ C級=20万~ とレート分けがしっかりされており、現在34人もの隊員が被害にあっている。

また、今回の件で日本のUCAは海外のUCAと捕まったハンターは日本で聴取を受けたあと、本国のUCA隊員が日本に来日し、ハンターを連れ帰国。ハンター達は本国で罰を受けることとなった。


ジャッジマンは羽枦地区外でも、異能者を裁いており、裁かれた異能者はほとんどが犯罪に手を染めていることがわかった。日本でのハンターの活動は犯罪者の捕縛までと規制されており、殺人は容認していない。よってジャッジマンがUCAの指名手配犯になり、それに伴い情報がUCA全体に公開された。また、ジャッジマンは海外のハンターと戦闘を行っているところも多く目撃されている。

資料にはジャッジマンに裁かれた犯罪者の履歴や、ジャッジマンの経歴などがまとまっていた。

ジャッジマンに裁かれた犯罪者に共通していたのは、目的が金銭関係だということ。またその金の一部が架空の会社へ振り込まれていたことが共通点にあげられていた。

振込先である、架空の会社の住所は複数あり、それぞれ管轄地区の署に捜査を仰ぐこととなった。

羽枦支部署も例外ではなく、架空の会社の住所が、現在は使われていない未開発地域の中にあり、人の出入りがない場所のためガセかと思われるが念のため捜査に向かうことが決まった。


火ヶ丸、拳堂、羊谷の3人で捜査を行い、土伊は署に残りデスクワークをすることとなった。


3人は車を走らせ、立ち入り禁止と書かれた柵の前に車を止めた。

そこは、羽枦署がある開発地域とはまったく違く、かつて都会であっただろうビル街は、第一次異能災害の影響で倒壊、損壊しており、人間がそこを放棄してから数十年。草木がそこらに生い茂り、数十年前の車も各所に乗り捨てられた地域。

未開発地域の開発が予定されているが、予算の関係から施行されていない。

また、一般人の立ち入りが禁止されているため、犯罪者の隠れ蓑には持ってこいの違法地域でもある。


「さあ行くぞ」

火ヶ丸は拳堂と羊谷の先陣を切り、区役所に事前に借りていた鍵を使って柵にある扉を開き、違法地域へと入った。




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