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〈BKK〉  作者: Neo_Nue/鵺野新鷹
第一章:二人の俺
8/23

5月6日(4):ON-SEN

なんと温泉回。

来週は金土で更新します。

 かぽーん、と桶の音。


「あら、失礼」


 声。そして、ぺたりと足音、桶を拾う音が耳に届く。

 声だけが――音だけが聞こえるのは、俺が目を閉じているからである。


「ウフ、シャルちゃん、隣、失礼するわね?」

「あいあい」


 水音と、気配が隣に来る。

 ふう、と吐く息がいやに艶っぽい。

 というか、乳って浮くんですねホントに。思わず敬語になってしまいますよ。我が身体ながら。

 ああ、静まれ俺の心の中のオトコノコ。不毛だ。

 ……ああ、そーなんだよなあ。

 俺は男だ――シャル=ロックは、妙神・大可(みょうじん・たいか)という男だった。

 奇妙丸という〈付与術師〉のキャラクターでサブ職を上げてみたり金を稼いでみたりビルドを追い求めてみたり、まあ色々――四年くらいやってただろうか。

 そして、新たに実装された装備――〈輝ける魔道の杖〉、になぜか惚れ……今思うとマジで当時の俺は狂っていたが、しかし『奇妙丸』ではその性能を活かしきれないことは分かりきっていた。

 だから、こうして特化キャラクター……『シャル=ロック』を作り、育て、そして、現状に至る、だ。

 はああ、と肩まで湯に浸かれば、胸が浮いて、浮力が。浮力が。

 ゲーム時代はインナーまでの着衣入浴で、様々な特殊効果が発生するものだったが。この心地よさなら、特殊効果が発生してもおかしくない。

 ……これが一人なら女体の神秘とか探ってたかもしれないが、ちょっと今は無理だ。

 というか、クレスケンスに引きずられて入ってしまったのが一番の問題だろうか。

 それとも、一応髪長いし、とタオルで髪をまとめたりとかそういう女子系振る舞いだろうか。

 どーにかする手段はないものか。

 何かあった気がするなあ、と思いつつ、湯を堪能する。


「……いい湯ねえ」

「……そーだな」


 冷静に――そう思いながらの言葉は、少し低くなった。いかん。俺と代われよ奇妙丸。なんで俺がこんな目に。


「大丈夫かねえ、外は」


 少し意識して、声を高く保つ。

 地声からして高い方だが、素で女声を出してるわけでもない。

 カーチャンありがとう、ってこの二、三日で何度思ったことか。


「ウフ? 彼のコト、信じてないの?」

「……まあ、少しは信じてるが」


 今、奇妙丸とズンダは、町の男衆と見回りに行っている。

 レベル差三〇、疲労を考えなければ、自然復活・増加のゾンビくらいなら問題なく倒しつづけられるレベル差だ。

 それに、というべきか――なんせ自分だ。

 こういうときどうするかは手に取るようにわかる。

 金のためなら頑張る、だ。

 ゾンビを駆逐したあと、コンセンサスを取れなかったのは少し痛いが。


「スキル、大半が奥伝だし……なんだかんだ、ソロでやって来てたし、レイド参加経験もあるし」


 ぺらぺらと理由を述べる。

 スプリンクラービルドとして、〈パルスブリッド〉や〈キャストオンビート〉あたりは当然として。

 レイドに参加するために、通常のエンチャンタービルドとしてもそれなりのスキルレベルと腕前は持っているつもりだ。

 まあ、レイド特化ビルドではない――例えば、探知系魔法、ディテクトナニガシは、俺の……奇妙丸の、得意魔法と言える。

 ソロ狩りばかりだから、必要があり、確か三番目に奥伝の巻物を手にいれたスキルだ。

 そう言った特技も持っているんで、本格的なレイドビルド――〈黒剣〉あたりのお抱えとか、かの〈腹ぐろ眼鏡〉なんかとは、そりゃあ比べ物にはならないが。

 その他大勢としてなら、今すぐだってレイドに参加できる程度には強いはずだ。

 (シャル=ロック)の方はそうでもないが、奇妙丸はPT戦も視野に入れている。PT経験もそれなりにあるし……。


「フ、フ? そうなの」


 ……なにやら不愉快な勘違いをされている気がする。

 まあ、それはそれとして。

 背後で、ずべっ、と何か……肉が、床を打つ音が聞こえた。


「……う」


 僅かにうめきが聞こえる。

 ナギサの声だ。


「大丈夫?」

「大丈夫か?」


 二人で心配する――振り返って、音の方向を見た。まあ目を閉じたままだが。

 ナギサの声は、低い位置から届いた。


「……大丈夫です」

「そう? ……ウフーフ、無理しちゃダメよ?」

「はい」

「あ、そうそう、別に敬語なんていいわよ?」

「いえ、それは」

「いいのよ、……見たところ、まだ高校生くらいよね? 年上がいいって言ってるんだから、いいのよ?」

「ん……はい」

「フ、フ……要努力、ね」


 クレスケンスの物言いは、少し上からのものだ。

 多分、そう言った方がナギサには効くから、だろう。

 大人しい――いや、あの容赦のなさとかを大人しいと言っていいのかは正直俺まったく分かりませんですが、ナギサは大人しい方だと思う。

 その上で、上下関係とか立てるタイプと見た。だったら、先に言葉から矯正して仲良くなってやろう――ってのは、理解できる。

 というか、案外こいつ他人を見ているらしい。女王様っぽい見た目をしてるくせに。それとも、上に立つからこそ周りを見ているんだろうか?

 ……クレスケンス自身は、大学生くらい……俺と同年代だろうか。

 どちらも身長が高めだ。ナギサの方、高校生で一七〇近い長身とは、マジで泣くぞ。主に一六五で身長止まった俺が。

 クレスケンスの方も俺とほぼ視線が合う。リアルと体格が同じとは限らないが――というかそれを最も実証しているのが俺なのだが、おそらくリアルとほぼ同じなのだろう。


「んっ……」


 ナギサの鼻を抜ける声と、ちゃぽ、という水音。

 それは位置を変え、俺の正面を通りすぎ、湯船の奥の方へと向かって、止まった。


「……頓挫、したのかしらね」


 ふと、クレスケンスが言った。


「あいつのコトか」


 ええ、と頷く気配。


「今は、この町の周囲のモンスターはほぼ排除したけれど……殲滅するのは難しいのかな、って思うのよね。そして、彼、この町を見捨ててお金を稼ごうって気も、なさそうに見えるのよ」


 なんとなくだけどね、とクレスケンスは付け加えた。


「……かもな」


 頷く。

 本当に俺か、ってくらい銭ゲバになってるが――というか考えてみると奇妙丸やってる間は実際にああいう立ち回りをしてた気がする――根っこはこの俺と、シャル=ロックと同じ、と感じる。

 市場としてダメになりそうだから手を引く。これは商売人として普通のことだ。

 だが、ダメになりそうな理由が、命に係わるものなら。

 きっと俺は、『損だから』と切り捨てられない。だからこそ、この町を救えば、信頼を得ることができる――なんて考えて。

 確かに、信頼は得難いものだ。それを得るチャンスが向こうから巡ってきたんだったら、逃す手はない……ないのだが、どうしたものか、という話だ。

 完全にリアルとなっているならば、そのうち果ては来るはずだ。

 しかし、


「半端にゲームっぽいからな、果ては本当にないのかもしれない」


 例を上げるなら、装備である。

 例えば俺の装備たるクッソ恥ずかしいレオタード、〈永劫なるや永久の被膜〉。

 これは〈永劫なるや○○の××〉という名前で統一されたシリーズ装備の一つで、揃ってMP補正が高く、そして、名前に永劫なんて付いてるためか、シリーズ揃って損耗耐性が極めて高い。

 そもそも壊れにくい上に、自然修復速度もずば抜けていた……ずば抜けているのである。

 普段使いによし、眺めてよし、装備としても優秀――ただしあたりさわりはない、という〈秘法級〉。

 ゾンビ汁が付いた箇所も、脱ぐときにはほぼ残っていなかったくらいだ。まあ気分的な問題で洗ってもらっているが。

 その他、例えばスキルの再使用規制時間なんてのも、ゲームくささそのものだ。


「もしそうだったら……大変だよな」

「そうねえ」


 まあ――ナギサからすれば、この容赦ゼロ慈悲なしステゴロファイターからすれば、動くサンドバックが無限に沸いてくるわけで、もしかしたら好ましい世界なのかもしれない。

 勝手なイメージだがそんなに間違ってはいないと思う。


「大変……だとして、どうするか、が重要だと思います」

「そりゃあそうだ」

「ちょっと堂々巡りね」

「あ。……重要だけど。うん、重要だと思うけど、例えば、全部駆逐するとか、あると思いま、思う」

「ウフーフ、努力が聞こえてくるわ……全部倒すってのが、案A、ね」

「入れなくすればいいんだから、町を要塞化するとか、あるいはアキバから冒険者連れてくるとかもありかもなあ」

「ああ、人手が足りないなら、人手を足りるようにするか、他から持ってくるか、ってことね。案B、と。要塞化がCね」

「シャル=ロックさんは、そういう……大量に出てくるってタイプの召喚獣は、ないんです……ないの?」

「残念ながら、俺は基本騎乗モノしか持ってない……数出る鳥はいるんで偵察くらいならしてくれそうだが、全域休みなくカバーは無理だ」


 あと、シャルでいーぜ、と付け加える。

 この俺、陸海空地暗所に閉所全制覇。世にも稀な移動力特化型ビルドである。

 騎乗生物で馬と鳥は非常にポピュラーだが、普通は移動用に鳥がいるかいないか――そもそも召喚笛で済ませることも多い。

 ユニコーンあたりは戦闘用としてもそれなりに有用だから使うキャラは多いが、ただ移動に使うやつはあんまりいない。


「その手の大群系ゾンビは、ちょうど……〈黄泉平坂(ルート・ゲヘナ)〉の報酬にあるが、攻略に何日かかるかわかったもんじゃねえし、俺の召喚頼みは無理かね」

「冒険者を連れてくる案はどうかしら? ……奇妙丸クンが首を縦に振るかは置いておいて」

「そこまで銭ゲバじゃないと思いたいが……最低、三人、いや、四人かな。事態の解決と護衛で。まあ、あいつと、俺と、あと二人残ってれば町を守ることは可能だと思う。キツいが」


 俺の機動力か、あいつの〈ディテクト・アンデッド〉で一日の大半。

 ……加えて、ナギサがアンデッド対策のスキルを持ってるか覚えることが可能ならもう少し話は楽になるが、そのくらいの人数がいれば、大地人と協力することで、町は守り切れるだろう。

 この身体は、頑健だ。

 二、三日くらいなら無理が効く。


「そうね……ナギサちゃん、アンデッド対策スキルってある?」

「……ええと……」

「〈神祇官〉なら、……〈神の気吹〉とかか?」


 範囲回復魔法であると同時に、アンデッドに対しては範囲攻撃魔法と化すスキルだが、


「使えない」

「ん? 覚えてないのか?」

「はい、」


 ナギサは一息、言葉に迷うような間をおいて、


「私は狐尾族で、入れ替わりがたくさん起きた」


 あー、となる。

 狐尾族は、たまに特技の入れ替えが起きる。

 種族限定能力などを、『化けて』使えるって設定のせいなのだが、意図的に引き起こせるものでもないため、頑張って育てたキャラがひどい特技を覚えて……ということも、あり得る。

 というか、このシャル=ロック、〈エレメンタルレイ〉はレベル二十代ので止まっておるわワハハ。改めて考えると笑い事じゃねえ。

 俺はサマナーとして色々致命的なのである。〈アサシネイト〉は覚えたし〈ファンタズマルライド〉と〈ファンタズマルヒール〉あたりは覚えたからいいが。


「それから、私の装備」


 装備――ってのは、あの露出の激しい巫女服か。

 どこかで見たような――とは思うが、どこで見たのかは正直思い出せない。


「装備が、なんだってんだ?」

「……〈神祇官〉のスキルが、〈武闘家〉のと入れ替わ、るもの」

「えっと……ああ、アレね、あの、なんて言ったかしら、漫画の」

「漫画……ああ、アレか、森羅万象の……」

「〈森羅万象の意を借る衣〉」

「そうそれだ。あー」


 ああアレね、となるような、ちょっと有名な装備。

 とある漫画とのコラボレーション装備――〈森羅万象の意を借る衣〉。

 読んだことはないんで詳しくは分からないが、序盤からの仲間の巫女の装備がモデル。

 最初は普通に巫女で回復とか結界とかやってたのだが、途中から結界(物理)とかやりだしたとか。

 その変遷は、コラボレーション先――この〈エルダー・テイル〉においても忠実に再現された。らしい。

 レベルごとに段階的に強化できるようになる装備で、初期段階はコラボ装備ということで良性能の巫女装備。

 レベル五十対応の段階までは普通に使える装備だが、レベル七十対応……だったか、からはスキルの入れ替わりが発生し、


「回復系スキルがモンク攻撃スキルと、ほぼ入れ替わるんだったか……」

「そう」

「じゃあ仕方ないな――着替えろ」

「無理」

「ウフーフ、……理由を聞いても?」

「着替えがない」

「…………そりゃあ深刻だ」


 それに、とナギサは続ける。


「これがないと殴れない」 

「お、おう。はい」


 いや、待て、だからってステゴロはねえわ――そう言おうかとも思ったが、やめておいた。

 俺だって気遣いくらいできるのである。人の趣味は尊重しよう。隣の普段は半裸今全裸のことも含めて。

 半目で横を見ると、湯気が濃いが、ひどく女性的な――まあ、魅力的な肢体が目に入る。

 視線に気づいたのか、全裸がこちらを向いた。


「ウフ? なぁに?」


 目を閉じ、なんでもない、とメッセージを送るも、全裸は諦める気はないらしい。

 意外と敏感――というか、女性というものは他人の視線に敏感なものか。

 特にコイツは、見られることが多いだろうし……いや、見られることに慣れてもいるのだろうか。見せてるし。

 いや、見せようとして見せてるから他人の視線についても敏感になってるんだろうか……と、ぐだぐだ考えているうちに、水音。

 全裸が、考えてみれば俺も今全裸だが、とにかく。全裸が肩までお湯に浸かったのだろうか。

 水の流れが来た、と思ったら、肩に指先が触れた。


「フ、フ……リアルより、おっきいのかしら? アナタは?」


 耳元で声。男を誘うような身振りが目に浮かぶようだ。

 もしやバレてるんだろうか。それとも素だろうか。

 不安に思いつつ、まあ、と頷いた。

 嘘は言ってない。リアルよりずっとおっきい。


「……フフ、俺っ娘。 ――俺っ娘! いいわよね、最高よ! でもそういうのって案外スタイルいいのがお約束よね! 外してくるだなんてさすがリアル! ウフーフ!!! 女の子! スタイル願望あるわよね!!!」


 すると全裸は一瞬でテンションを上げ、いや、耳元、耳元。うるせぇ。

 きーん、とする耳が、辛うじて次の言葉を拾った。

 興味の先が、もう一人の方を向いたらしい。


「ナギサちゃんは? リアルと比べて、どう?」

「…………すごく。大きいです。要らない……です」

「ウフフ、いいのよ別に、本当。敬語なんて」


 ふむ、と思う。

 確かにナギサは、デカい。

 全体的に細身なんだが、乳だけアンバランスにデカい。尻も大きめだが、乳は本当にデカい。

 視線の行き先に俺の中の男を感じてちょっと安堵。

 薄目を開けると、居心地悪そうにナギサが立ち上がるところだった――それも勢い良く、ざばあ、と、男らしく、だ。

 湯気の向こうの神秘がうっかり見えてしまった。

 それと同時に、うっすらと六つに割れた腹筋とか、肉が乗りつつも引き締まった太ももとかも見える。


「出ます」

「あら。もういいの?」

「はい」


 ボディビルダーのような身体ではない――戦うために脂肪も乗せた身体である。乳以外。

 細いと思ったが、引き締まってると思った方があってそうだ。

 アバターの身体だから、現実とはやはり違うのだろうが。彼女は、アバターを設定するとき、俺と同じように――シャル=ロックのそれと同様に、理想の身体を作ったのかもしれない。

 対して、クレスケンスはエロい身体だ。

 言葉がなんとも直截だが、そうとしか言えない――美しいというよりは、淫靡である。

 さっき、『アナタは』って言ったから、スタイルについてはリアル準拠なのかもしれない……実際どうなのかは、こちらも分からないが。

 しかし、


「……どうなんだろうな、俺は……」

「なに? どうしたの?」

「なんでもない、独り言だ」


 今度は言葉にして、話題にしたくない、と伝える。

 女湯に誘われたことから、ひとまず女として見られてはいるのだろう、と思う。

 バレているかどうかは分からないが(この場がカマかけの場ってのもありうる)、俺は、どんな風に見えているのだろうか。

 ……ふー、と一息。ぐだぐだ考えすぎている気がする。


「俺も上がる、ちょっとのぼせそうだし、あいつらに任せっきりでもいけないしな」

「ウフ、そうね。上がりましょうか」


 風呂から上がる。

 お湯が流れる――それで、俺の身体は変わってしまったんだな、と実感する。

 ラインが違う。

 多少なれどついていた筋肉はおよそ柔肉に変わってしまっている。

 乳は浮力がなくなれば案外重いものだとも知ってしまった。

 空を見上げれば、湯気に塗れる星と月とが見えている。

 〈霊峰フジ〉から降りてくる夜気が、星空を覆うようだ。


「さて、男衆は、どーしてるかね……」


 言ってから。

 俺も男じゃねーか、と。

 思わずの笑いがこみあげてきた。











→5/7

●『永劫シリーズ』

 〈秘法級〉の装備一式。

 共通して魔力補正はそこそこ(以下)だが、とにかくMP補正が高く、長期戦を見据えた魔法職(特にマナコントローラービルドの〈付与術師〉)に向く構成をしている。

 ただし特定の特技を強化するわけでもない汎用型装備なので、突き詰めていくと候補から外れることが多い。

 また、『永劫』なる名を冠するだけあってか、タイツのような見た目の割に『損耗耐性が非常に高い』という特徴もある。

 シリーズものであるため、一つ一つは比較的入手しやすい方。シャル=ロックは、胴・腰・脚・武器の四部位を所有している。

 ・頭『永劫なるや不滅の翠冠』

  MP補正が特に高い。

  蘇生時の衰弱を低減する効果と、戦闘で最初に受けるダメージを無効化する効果も持つ。

  女性用は髪を左右にくくる髪留め。

 ・胴『永劫なるや永久の被膜』

  属性耐性が高く、防具としての性能のメイン部分。

  あまり効果は大きくないが、全行動の消費MPをカットする効果がある。

  エロ装備としても有名。真っ白いぴっちりレオタード。ナイス退魔忍。

 ・腰『永劫なるや永遠の双翼』

  MP回復効果を増強する。

  また、発動効果で周囲の地形の移動阻害やダメージなどのマイナス効果を無効にすることができる(地形側を無効化するのでPTに効果がある)。

  腰横に浮く金属質の翼。股間とか尻とかが丸見えになるエロ装備。

 ・腕『永劫なるや不朽の精甲』

  腕装備としては珍しく命中阻害耐性があるほか、魔法回避率を上昇させる。

  指輪付きの、青白い電子的な脈を浮かばせる、白いオープンフィンガー長手袋。

 ・脚『永劫なるや悠久の霊脚』

  移動阻害に強い耐性を持つほか、非戦闘時、歩くだけでごくわずかにだがMPが回復していく。

  ニーソとブーツ。絶対領域じゃい!

 ・武『永劫なるや永劫の頌歌』

  先端に歌う天使の彫像を据えた、長尺の杖。ステータス補正は高め。

  歌に関する効果を上昇させる。受ける援護歌の効果を上昇させ、セイレーンやハーピーなどの音を発する召喚獣の効果を上げる効果を持つ。

  〈吟遊詩人〉も装備できる珍しい杖(笛扱い)で、補助に特化するならアリ、な性能。

 全身一式装備で、某歌ロイドのアペンドなバージョンとかそんな感じの外見になると思っていただければイメージしやすいか。

 ――なお、男性が装備すると全身タイツの変態になることで有名。

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