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隊長さんちのわんこ《ミシェル》  作者: 芳賀さこ
第一章 奇妙な同居人
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プロローグ

あれはしとしとと秋雨が降る日のことだった。


彼女は雨宿りする場所もなく、ずっぷり濡れて道の片隅にうずくまっていた。


空腹と寒さで思うように動けない彼女に、人々は一瞥だけを残して通り過ぎていく。


一瞥するだけならまだましで、なかには存在すら気付きもしない人もいた。


ふと雨の雫が落なくなったので見上げると、一人の男性と目が合った。


紺の軍服を着た彼がしゃがんで傘を差し伸べる。


自分が濡れるのも気にせずそっと傘を立て掛けたのち、鞄から取り出したパンを目の前に置いた。


彼女がじっと見つめていると、彼が頷いたのでそれを合図に夢中で食べ始めた。


やがて、大きな手で彼女の頭を撫でると立ち上がり去っていく。


彼女はその広い背中を一生忘れない。


何故なら、生まれて初めて知った人の温もりだから……。



最後まで読んで頂きありがとうございました!!

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