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自由は、いつも用意されていた  作者: 阪井秋


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11/11

後日談 桐原涼真の確信


 それなりに、時間は経った。


 大学院を出て、

 仕事も軌道に乗った。


 桐原涼真は、

 もう「将来を準備している側」ではない。


 準備した場所に、

 立っている。


 それでも、

 志音は隣にいる。


 それが、

 答えだ。


 彼女は、

 大学を卒業してからも

 仕事を続けている。


 名前も、

 立場も、

 少しずつ変わった。


 昔ほど、

 守られているようには

 見えない。


 志音は、

 考えるようになった。


 問いを持つようになった。


 自分で決め、

 迷い、

 ときには立ち止まる。


 以前より、

 はっきりと

 「自由な人」に見える。


 それでも、

 隣にいる。


 涼真は、

 それを当然だとは思っていない。


 納得の結果だと

 考えている。


 選択肢は、

 昔より減った。


 彼女が、

 自分で選ぶようになったからだ。


 ただし。


 選ばれなかった未来は、

 最初から

 用意していない。


 それだけの話だ。


 涼真は、

 それを支配とは呼ばない。


 管理とも、

 操作とも思っていない。


 信頼だ。


 志音は、

 自由だ。


 問いを持てる。


 疑うこともできる。


 それでも、

 ここにいる。


 もし、

 本当に離れたいと

 思ったなら。


 彼女は、

 そう言うはずだ。


 問いを、

 口に出せる人間なのだから。


 涼真は、

 それを待っている。


 待てるだけの

 時間と立場を、

 すでに持っている。


 選択は、

 いつも彼女のものだ。


 ただし、

 選べる形に

 整えてあるだけで。


 それは、

 優しさだ。


 守るということだ。


 少なくとも、

 涼真はそう信じている。


 疑う理由は、

 一つもない。


 今日も、

 隣にいる。


 それが、

 すべてだ。



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