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テーマ詩集:冷蔵庫

アイスのならんだ冷凍ケース

作者: 歌川 詩季

 扉付きの棚型や、天面があいた平置きより。むかしながらの、上にスライドするガラスがついた箱型がいいです。

 背骨のとおった棒つきアイス

 厚い皮に詰まったチューブアイス

 甲羅を(まと)ったモナカアイス

 貝殻におさまったカップアイス


 アイスのならんだ冷凍ケースは まるで

 水族館の水槽みたいで

 ひとかけの氷をくちにほおりこんで

 ほっぺにころがしてたころから

 こんな進化をとげたんだぞって

 ずらりと バライエティを見せてくれる


 捕食者のぼくたちは そのひとつを選びとって

 きょうも しゃぶりつくのだけれど


 いつか やつらの進化が

 ぼくらの先まわりをするまでに至り

 人間がアイスに食べられてしまう日が

 やがて くるんじゃないかなんて

 そんなふうに考えたら


 ぞっとするよね

 この冷凍ケースより よっぽど(きも)を冷やしてくれる

 アイス好き♡

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― 新着の感想 ―
[一言]  アイスの進化は幸せをもたらすものなのです!  でも原点回帰しても美味しいのです!!  小さな頃はケースの奥の方、手が届きませんでした。
[良い点] そんな想像はしたこともありませんでした(*´ω`*)
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