高校生のフツメンの俺と美少女の彼女がアキバデートしたら
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いきなりだが、自己紹介をする。俺の名前は『森山エイジ』。普通の高校生。顔はフツメン。ヲタクだ。でもそんな俺には超絶!空前絶後のかわいい彼女がいる!
朱里:エイジ君♪
俺の彼女は『観月朱里』。女子校に通っている。高校が違う俺達の出会いは…。
大牟田:『ワシはな。こんな顔だからモテないんじゃ。だから女子校があるこの場所に引っ越した。そして、朱里ちゃんの挨拶するときの顔が眩しかった。ワシは恋しちゃったんじゃ!お前が好きなんじゃぁぁぁ!好きな女に「キャー」とキイロイコエを聞きたいんじゃぁぁぁ!』
俺が学校から帰る途中で『大牟田厚』という男にストーカーされていた朱里を助けたことだった。
エイジ:『あんなことあってから言うのも良くないかもしれないけど…これからは観月さんの本当の彼氏で居させてくれませんか?俺…。観月さんが好きです!付き合ってください!』
大牟田は警察に逮捕され、偽装カップルが終わってしまうから俺は意を決して朱里に告白した。
朱里:『はい!私も森山君の事が好き!今まで何度も助けてもらって…まるでヒーローみたいでカッコ良かった!私を本当の彼女にしてください!』
こうして、俺は朱里と付き合うこととなったのだった。もう俺うれしゅーて。
俺と朱里が交際を開始して数週間。かつて俺のヲタク友だった奴らは俺がリア充だと知った途端に俺を絶交した。ボッチだったけど俺が大牟田を捕まえたことをきっかけに俺はクラスの人気者となってしまった…。
男子:おう。エイジ。
女子:キャー!森山くーん♪
ウザい…。普通なら黄色い声は喜ばしいんだろうけど俺は大牟田が朱里にした「キイロイコエ」のせいで「キャー」とか人気的な声援が苦手だ…。
女子:森山君。お昼食べない?
男子:エイジ。飯食おうぜ。
昼休みにも男女構わずに俺を昼飯へと誘ってくる始末…。やめてくれ…。元友達と彼女募集中の連中の視線が痛い…。
エイジ:ごめんなさい!
俺はその場から逃げ出して屋上へと向かった。
屋上。俺は1人弁当を広げてスマホをセットする。そう。俺はボッチ飯をしているのではない。
朱里:『もしもし。繋がった。エイジ君♪』
おおおお!俺の堕天使!朱里!癒される~♪スッキー!俺はスマホのテレビ通話で朱里の顔を見ながら会話をして昼飯を食べているのだ。
A子:『ヤッホー。エイジ~。』
B子:『こんにちは~。えっちゃん。』
スマホの向こうでは朱里と朱里の友達がいる。このやり取りがきっかけで俺は朱里の友達とも仲良くなっていた。
エイジ:こんにちは…。
A子:『ごめんごめん。お邪魔むしは退散すっわ。』
B子:『じゃあ、朱里をよろしくね~。白馬の王子さま。』
朱里:『ちょっと!恥ずかしい…。』
朱里の友達はその場から立ち去り、朱里は恥ずかしそうにしている。かわいい…。スッキー!
朱里:『友達が…ごめんね…。』
エイジ:気にしないで。話してて悪くはないからさ。
朱里:『ありがとう。やっぱりエイジ君は優しいね。そういう思いやりあるところスッキー!』
エイジ:いやいや…。俺の方が毎日朱里がスッキー!まあ俺は馬には乗らないし、金持ち王子でもないし。
朱里:『違うよ!エイジ君は白馬に乗った王子様じゃなくて白馬に乗った騎士だよー!』
大して変わらねぇだろ…。でもスッキー!そういう乙女チックなとことかも!朱里が実際に隣に居ればいいんだけど学校違うしな。こうやって話するだけでも充分幸せな毎日を俺は送っている。
学校が終わると俺は電車に乗って朱里が通っている高校に向かい、朱里を迎えに行く。
朱里:お待たせ。エイジ君。
エイジ:今来たとこ。むしろ、早く朱里に会いたくてさ。
朱里:嬉しい♪
大牟田は逮捕されたが、朱里は可愛いから別の男に狙われないようにするのと朱里に会いたかったので俺はあれからでも毎日彼女を迎えに行く。
朱里:さっきはありがとう。やっぱり大好き!
エイジ:ははは…。
俺は朱里を家まで送っていく。その間に他愛ない話をしたり、ときには朱里から好き好き攻撃をされたりとかして楽しい。そして、朱里の家の前まで到着し、俺は帰宅しようとすると。
朱里:ねえ?エイジ君。
エイジ:なんだ?
朱里:今度の日曜日って予定ある?
エイジ:えっと…。予定は…。
ハッ!今度の日曜日は…俺の好きなアニメのイベント!アキバでやる…。なにより一番のメインは…人気声優であり、そのアニメの主人公のCV『オオキアオイ』。通称:アオちゃん!がやって来る…!
朱里:そっか…。アニメのイベントがあるんだね…。
しまった!俺が頭の中をグルグル回転させてるつもりが声に出てしまっていた…。どうしよ…。朱里はしょんぼりしちまってる…。
朱里:ごめんね…。無理言っちゃって…。
どうしよ…。俺は朱里と一緒に居たい…。でも俺の楽しみにしているイベントもある…。悩んでしまう…。大好きな彼女 or 大好きなアニメと声優のイベント…。俺の頭の中で天使と悪魔が格闘している…。俺はなんとかしようと恋愛経験ない頭を絞り込んで…。
エイジ:あのさ!朱里で良かったら…一緒にイベントに行かないか?
朱里:えっ?
エイジ:今回だけ…。本当に今回だけ!俺のワガママに付き合ってくれたらなって…。朱里と一緒に居たいし…。
これが精一杯考えた結論だった…。カッコ悪い…。でも大好きな朱里と一緒に俺の好きなアニメのイベントに行けたらなって…。すると…。
朱里:うん!いいよ。たまにはワガママ言っていいよ。エイジ君と一緒だったら何処でも行きたい!
おおおお!マジ天使!本当にいい彼女…。俺には勿体ないくらい…。だからって朱里はやらないから!
エイジ:ありがとう!朱里!じゃあ、9時に迎えに行くよ。
朱里:こっちこそありがとう。エイジ君。アキバデート楽しみにしてるね。
こうして、俺は日曜日に朱里と初のアキバデートすることになった。
日曜日の9時。今日は朱里とのアキバデート。俺は朱里の家の前まで朱里を迎えに来ると。
朱里:ごめんね。待たせちゃって。
やっぱかわいい…。朱里はいつものサイドテールの髪型だけど白のフリル袖のシャツにベージュのキュロットスカートで水色のカーディガンといった服装だ。俺の服装は黒のシャツ、ジーパン、水色のドレスシャツを肩にかけたスタイルだ。
エイジ&朱里:(やっぱり直視できなーい!だって眩しいから!)
エイジと朱里はお互いに決まっている服装に魅了されている。
エイジ:今日は悪いな。俺の趣味に付き合わせて…。
朱里:ううん。だってエイジ君の好きなものをもっと知りたいから。
俺と朱里は駅へと向かい、電車に乗ってヲタクと作者の聖地『秋葉原』へと到着した。
秋葉原に着いた俺と朱里。最初は朱里に気を遣って歩いていたけど…。
朱里:今日はエイジ君の好きにしていい日だよ。私に遠慮しないでいいからね。
朱里から「好きにしていい日」と言われた俺は彼女の思いやりに感激しちまう…。なので俺はお気に入りの店を見て回ることにした。イベントまでまだ時間はある。秋葉原は主に公園方面の駅の改札から出て右2回曲がったフィギュア店とブックオフ。ラジオ会館、駿河屋が見物だ。作者はそういった所や『Sega』のゲーセンのクレーンとかでプリ●●●のグッズを集めるのが好きらしい。
朱里:これ…かわいいかも…。
途中、朱里の好きなキャラのグッズを見つけたようで俺はワガママに付き合わせたお礼として買ってあげることにする。
朱里:ありがとう。エイジ君。大切にするね。
朱里が満面の笑みだ。俺も嬉しくなる。こういうデートもいいかも…。それから俺達は自販機で名物『おでん缶』を買って歩き食いする。おでん缶は350円くらいするけど出汁が効いていて美味しいのだ。おでん缶は2種類あって具が違うから出汁の味も違うから俺と朱里はお互いに違う種類を買って分け合って食べたりする。
朱里:エイジ君。あーん。
ちょっと恥ずかしいけど俺は朱里に食べさせてもらっている。朱里は笑顔だ。お得意の好き好き攻撃だ…。周りのヲタク達の視線が痛い…。お昼にはナポリタンの店で『白ナポリタン』を食べる。これも作者の趣味だ。コ●ナが収まったら食べたいって言っていたな。そして、午後に差し掛かり、ついにイベントの時間が迫っていた。
イベント会場。俺と朱里は長蛇の列を並んでいる。この聖地を踏む者『ヲタク』達はこれを楽しみにしているのだ。
エイジ:朱里…。そんなにくっつかなくても…。
朱里:だって…エイジ君から離れたら迷子になりそう…。
朱里は俺の腕につかまってて放さない…。迷子にならないようにって言っているけど朱里の好き好き攻撃だ…。だって朱里は笑顔だから…。
ヲタク:イチャイチャしやがって…。
ヲタク:リア充爆発しろ!
ヲタク:2次元の妄想でしかできない俺らへの当てつけか!?
うぅぅぅ…。ヲタク達の視線が痛い…。これは精神的にちょっと痛い…。そんな俺の気なんて知らない朱里は俺にベタベタする…。
アオちゃん:みんな~。来てくれてありがと~!
エイジ&ヲタク達:アオちゃーん!
ついにメインイベント…。俺の好きな声優『オオキアオイ』。通称:アオちゃんがやって来た!俺とヲタク達は感極まり、アオちゃんの容姿と声に魅了される。前の俺ならアオちゃん1位だったけど今は…。
朱里:ちょっと悔しいかも(棒読み)。
エイジ:今は朱里が1位だから!
朱里:ふーん。
痛い…。朱里の目が笑ってない…。悪意はないようだけど…。長い時間はあっという間に流れてアオちゃんのイベントは終了し、俺は好きなアニメグッズアオちゃんのサイン入りを入手した。お宝にするぜ!俺達は会場を出る。
朱里:エイジ君。アイドルとかって大体会場裏から出るってことない?
エイジ:ナイスだ!朱里。悪い。もうちょっと!
朱里:いいよ。エイジ君が一緒なら。
他のヲタク達を後目に俺と朱里は会場の裏へと回り込んだ。
会場裏。俺と朱里はアオちゃんが出て来るかもと心待ちにしていると…。
朱里:ほら!やっぱり!
朱里の予言は当たった。アオちゃんが出てきた。
エイジ:アオちゃ…。
俺はアオちゃんに声を掛けようとした瞬間!
「キイロイコエヲキカセロヤー!」
突然!紫色のワゴン車が猛スピードで走ってきたかと思いきや…。
アオちゃん:キャッ!
ワゴン車から様々な着ぐるみを着た集団が降りてきてアオちゃんを捕まえ始めた…。
黄色:ピカ●●●!
青色:帰ろう!ユ●ア!
赤色:YOU WIN ! Perfect!
いやいや…ピカ●●●とケン●●●とSFの●●・マスターズの恰好って…。すると今度は紫色のが降りてきて…。ってコイツは…。
マサトリアン:人気声優モンモンちゃん!キイロイコエヲオクレ!
この紫は『マサトリアン』だ…。作者の友達の願望が生み出したマスコットキャラクターだ…。っていうか…何の戦隊ですか?これ…。
アオちゃん:何ですか!?あなた達は!?
って…アオちゃんが拉致されようとしている…。どうするか…。俺で倒せるかよりもアオちゃんが人質にされてしまっている以上は何をしてくるかわからない…。俺が悩んでいると…。
朱里:やめてください!
朱里!?朱里は大声を出してマサトリアン達を怒鳴りつけた。ちょっと恐いんだけど…。
朱里:その人を傷つけるなんて最低です!今日のこの日を…!アオちゃんを楽しみにしてくれているファン達がいるんですよ!どうしてこんなことをするんですか!?
マサトリアン:モンモンちゃん発見!サア!キイロイコエヲオクレ!
朱里:ひィ!?
マサトリアンは朱里の美貌に目を向けるなり彼女に向かってくる。もう…。それとキイロイコエ?あー!イヤなことを思い出してしまう…!
マサトリアン:キャー!
朱里:エイジ君!?
エイジ:朱里!俺から離れて!
俺はとっさに飛び出してマサトリアンを蹴り倒した。俺の朱里に手を出そうとした罰だ!
ケン●●●:あたたたたたた!
ケン●●●の着ぐるみ野郎は北斗なんちゃらの如く俺に拳の乱打を放つも正直遅い…。俺の親父よりも遅いから俺は全て見切ってかわし。
エイジ:拳ってのはこうやって当てるんだよ!せやっ!
俺は勢いある正拳突き1発でケン●●●を倒す。
ピカ●●●:ピーカー!
ピカ●●●野郎はスタンガンなんか取り出してきた…。良い子も悪い子も真似しちゃ駄目だからな。そこまでキャラに徹底してるつもりかよ…。
ピカ●●●:ピカ!
朱里:エイジ君!
ピカ●●●はスタンガンを突きつけて俺に向かって突っ込んでくる。うん。真っ直ぐだ。しかも遅いから簡単に避けてしまい。
エイジ:たぁ!
俺はピカ●●●の腕を掴んでスタンガンを落としてから背負い投げを決めた。着ぐるみ集団3人倒して残りはケ●の着ぐるみ1人だけ。
エイジ:おい!
ケ●:!?
エイジ:アオちゃんを放せ!
俺はケ●を睨みつける。奴は少しビビっているが、少し笑みを浮かべて。
ケ●:調子に乗るなよ!こっちには人質が…!
確かに…。奴が凶器を隠し持っている可能性もある…。すると…。
ケ●:痛い!
アオちゃんは捕まっていたケ●の腕に噛みついて怯んだ隙に脱出した。
ケ●:コイツ…!
ケ●はバタフライナイフを取り出した。うわぁ…。ピカ●●●と違ってそっちはキャラ徹底してないのね…。ケ●は格闘家で炎は使うけど格闘を徹底するキャラなのに…。カッコイイキャラをけなされたようで腹立ってくる…!
朱里:エイジ君!
朱里は俺に剣を投げつけ、俺はキャッチする。これは…!?コード●●インに出てくる『不動の赤剣』じゃないか!ル●の愛刀の片手剣であり、作者はア●コに装備させているくらい価値のある…。これは玩具だが、叩く武器という点では充分だ。
ケ●:そんな玩具で何ができる?
エイジ:お前を叩くには充分だ!
俺は赤剣、ケ●はナイフを構えて俺達は睨み合う。
朱里:エイジ君…。
!俺達は同時に向かい合って駆け出し、スパン!俺の赤剣とケ●のナイフによる一騎打ちの末…。
ケ●:うわうわうわ!
ケ●は倒れ、俺はアオちゃんを誘拐しようとした着ぐるみ集団を全滅させ、すぐさま警察を呼んだ。
アオちゃん:ありがとうございました!貴方がいなかったら…。
アオちゃんがお礼を言っている…!?
エイジ:いいえ。人として当たり前のことをしただけで…。
アオちゃん:お名前…教えてもらってもいいですか?
エイジ:…森山エイジっていいます…。
アオちゃん:エイジさん!本当にありがとうございます!貴方のことは忘れません!
ウヲ!アオちゃんが俺の手に握手を…。夢みたいだ…。
アオちゃん:それとそちらの方は…。
朱里:はい。エイジ君の「彼女!」の観月朱里です!
朱里さん?目が笑ってない…。
アオちゃん:本当に助かりました!エイジさん。朱里さん。
アオちゃんは俺と朱里にお礼を言って立ち去った。それから警察官が駆けつけ、着ぐるみ集団は誘拐、殺人未遂で逮捕され、俺と朱里は事情聴取を受けることに。警察の方で俺がある刑事の息子だと知るとかしこまられたけど…。
夕方。事情聴取が終わり、俺と朱里は帰りの電車に乗っていた。
エイジ:朱里。今日はごめん。俺のワガママに付き合わせて恐い思いさせて…。
朱里:ううん。確かにちょっと恐かったけど…エイジ君が一緒だったから大丈夫だったよ。
朱里…。俺は朱里が愛おしくなり、肩を抱き寄せる。
朱里:エイジ君!?
エイジ:朱里。今日は本当にありがとう…。この日を大切にする…。
俺は改めて朱里が大好きで…愛おしくて…守りたい存在だって思えた…。ちなみにさっきの赤剣のことを朱里に聞いてみると…「落ちていた」という…。謎だったけど助かったのは変わりない。俺はいつものように朱里を家の前まで送り…。
エイジ:朱里…。今日は俺の好きにしていい日なんだよな?
朱里:…うん…。
俺は何も言わずに朱里にキスした…。温かい…。強くあり続けたい…。朱里を守れるように…。
朱里:エイジ君は今日…私とアオちゃんを守った…。やっぱりエイジ君はヒーローだよ…。
エイジ:朱里…。好きだよ…。愛してる…。
朱里:私も…エイジ君が大好き…。
それから、俺の学校で俺が朱里とデートしていたとこを見ていた奴がいたらしく朱里の写メまで撮って俺に朱里のことばかり聞いてくるようになった…。
「あの超かわいい子誰だよ!?」
エイジ:俺の彼女だけど。
「嘘ーん!なんでエイジにあんなかわいい子が…。」
こんな感じだ…。そして、俺と絶交した元友達が俺に合コンのセッティングを頼んできたけど「俺は裏切り者なんだよな?自分でどうにかしろよ」と冷たく突き放してやった。俺は学校には親しい人はいない。でも俺にはいつも近くに居てくれる彼女がいる。だから俺は彼女の…観月朱里のヒーローで居続けようと思っている。いつまでも。
~ Fin 完 ~