表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奈落。  作者: 朝霧 咲理*
1/8

クズの生き方。

「 私、空を飛んでみたい 」


そういった彼女は、満天の星空の輝きより眩しく美しい笑顔だった。




ーーーーーーーーーー


俺は、正直言ってクズだ。

ゴミにすらならないんだと思う。

そんなことはわかっている。

だけど、周りのやつはもっとクズでゴミだ。


生きるのに手段は問わない。

それは全員そうだろ。

食べ物を買って、家でそれを食べて暖かい布団で寝る。

気持ちのいい朝を迎え、朝日を浴びる。

そこから、学校に行ったり仕事をしに行ったりと、それぞれやることがある。

休日には友達やら家族やらと出かけたり、1日テレビを見て過ごす。


そんな日常がもう一度来て欲しいと願ったのは、いつだっただろう。

はっきりとは覚えていないが、

まだダンボールに包まれば暖かいという事を知らなかった時だろう。


俺の1番最初の記憶は、黒い髪の短い女性に手を引っ張られ、真っ黒い場所に連れていかれ「ここでおとなしく待っているのよ。」と、頭を撫でられ笑顔を向けられた。

その場所がどこだったのか、その後、自分がどうしたのかは覚えていない。

自分の生まれた日付も年齢も、名前すら知らない。

ただ、''お母さん''と言う存在がとても心地よく、向けられたどんな視線でさえ、自分を見てくれる事が嬉しかったのだけは未だに忘れられない。


ただ、今は街の住民が寝静まった夜に食べ物を盗みに入り、喧嘩で負けた奴の服や金品を奪う。

そのせいで、俺はこの街で少しばかり有名人だ。

俺を見つけると、空き瓶や石を投げつけてくる。

当然していいことではないのはわかっているが、俺だって死にたくない。

たまに、ちょっと奪うだけ。



昼間は街に行くと警備隊やら何やらに追いかけられるため、街から少し外れた森で休んでいる。

折れて倒れた木に座り、今日の出来事を振り返る。

今日奪えたのはリンゴ2つ。

そのリンゴを口にする。

腹に食べ物が入ったのは何日ぶりだろうか。

そんな事を考えながら街の方を眺める。


1ページがとても短いです。

申し訳ございません。


雰囲気を想像しながら読んでくださると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ