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お前なんて、  作者: なすび
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初投稿です。暖かい目で見てくれると嬉しいです。

恋愛は難しい。

そして、恋愛は突然終わりを告げる。


「香織、今までなんで水嶋くんと付き合ってたんだろーわかんなくなっちゃったんだよねー」


自分なりに頑張ってたつもりだった。

それなりに金使ったしね?バイトで貯めたお金とかチャラになるぐらいには貢いだしね?たった四回のデートで――万は使ったかな☆

言われた時は結構ショックだった、というか、すごく。


びっくりした。まさか学年一の美女香織ちゃんと付き合えるなんてサラサラ思ってなかった。でも、好きになっちゃったんだもの。それはそれは可愛いから。見かけたら頑張って話しかけたし、香織ちゃんの出ている吹奏楽部のコンサートの演奏には必ず行った。

演奏後には、香織ちゃんの周りには目をギラギラと獣のように輝かせた男衆がいつも群がっていた。


「香織ちゃん上手だったよー!!」

「さすが俺が認める香織ちゃんだなー」

「俺が1番、香織の演奏をわかってるぞ」


そこらじゅうの男衆が香織ちゃんを狙っていた。


しかし、何故その中で俺が香織ちゃんと付き合えたのだろうか、俺はイケメンでもなんでもないのに。まぁ、要は多分タイミングだろう。その取り巻きの中で俺が一番先に真剣に告白したんだな、きっと。うん、多分そう。見た目とかかっこよくなろうと頑張ってたけども関係なかったんだろうなぁ。

でも、なんだかんだ確かに付き合ったのだ、1ヶ月だけだけど。。。
















「いやー、水嶋は頑張ったよー、香織と1ヶ月でしょー、長い方よー?ひどい時は1日とかあるからねー」


隣の席の上田さん。香織ちゃんとは小学校からの大親友。付き合ってた時は、彼氏ヅラで香織ちゃんトークをして楽しんでいた仲だったが、今となっては切ない。


「しかも誕生日にフられるとはねー、水嶋もついてないわ。まあ、香織ビッチだからねー、へこむこたーない次よ次。」


「上田さん、もうこれ以上何も言わないでください。むなしいフォローをやめて。。。」


そう、俺は誕生日にフられたのだ、悲しくないか?誕生日プレゼントとか?期待しちゃったりなんかしてた時に、フラレマシタ。いや、泣きましたそれはもう、つらかったです。


学校一のマドンナ香織ちゃんにはあまた多くの『元彼』が学校中に存在する。彼らは、付き合っている間は全校生徒から「あ、あれがマドンナの彼氏だぞ!!」と言われ、目を引く存在となる。俺もそうであった。調子乗った。しかし、彼らは別れた途端に栄光ある二つ名を付けられる。


『マドンナに1週間でフラレた〇〇』

『マドンナにたった3日でフラレた〇〇』

などなど。


そして、俺はと言うと


『マドンナと1ヶ月付き合ったが誕生日にフラレた水嶋』


やたら長い二つ名を頂きました。要りません。


「いや、まあ1ヶ月付き合えただけでも俺は幸せもんだったしさ、はは。もう平気だしさ、はは。はは。はは。はははははは。」


「水嶋が壊れた。」



キーンコーンカーンコーン

戸が開いて、寺セン こと寺島先生がズカズカと教室に入ってきた。


「おはようーみんなー!!今日も元気にー??」


「マッスルマッスルー。」


これは毎朝恒例のマッスルコール。元気にー?と言われたらクラス全員でマッスルという。二年になって1ヶ月というのに未だなれない、が、全員で言わなければ、朝のホームルームをいつまでも終わりにしてくれないので、皆恥ずかしさをこらえ、仕方なくコールする。寺センは柔道部顧問のゴリゴリの体育会系教師なのだ。


「よーし、いい返事だなー!!

えー、今からー、来週行われるー、毎年恒例のマラソン大会のコースを配るぞー?去年とは違うルートだからな?チェックしとけよー!!」


クラス中がガヤガヤし出す。マラソン大会嫌だーだの、俺が今年は一位とるーだの。運動が大の苦手な俺は、今年も最下位ゴールは必至だろう。まぁ、テキトーに頑張るかなー。


1列7人分のプリントを一番前の席から次々と後ろへ回していく。すでにプリントを貰ったやつはコースを見て嫌そうな声を上げた。どうやらなかなかきついコースらしい。


そして、俺の元にもプリントが回ってきた。俺は自分の分を1枚取り、残りを後ろへ回すように手を後ろに突き出した。


突き出した。突き出した。腕を伸ばして突き出した。手を振ってヒラヒラもしてみた。ところが一向に自分の手からプリントは取られない。俺はとうとうムカついて後ろを向いた。


「関口、お前ぇ。。。」


後ろの席の関口はいつものようにぐっっすりと寝ていた。













不定期に書いていこうと思います!

よろしくです。

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