表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔天創記 (五)  作者: ちゃすけ丸
第16章
97/107

~ 96 ~

 苛立つ彼女はその表情を隠そうともせず「それで、今まで何をしていたの?」と兄に尋ねると、問われた彼は「実はこれを入手してきたんだ」と自分の腰に視線を落とした。



 そこには肩掛けの小さな袋があった。



 袋は小さいが中身はぎっしりと詰まっているようでパンパンに膨れている。



「何よ、その袋」



「見ての通り道具袋だよ?」



「そんなの分かってるわよ! どうして無一文だったお兄ちゃんが一夜にして、そんなに沢山の道具を調達できるのかって聞いてるの!」




「実は今朝レイヴァンさんに貰ったお金で買ったんだ。 学校を出る時に持っていた荷物が昨日全て無くなってしまったからラヴァワームの封印に必要な道具一式を再び揃えることができて本当に助かったよ」



「何ですって!? そんなのダメに決まってるじゃない! それは部外者から援助を受けたことになるから、その状態で課題を解決したとしても失格になっちゃうわ!」



「そうなの!?」



「そうなのって…… 何で把握していないのよ! 試験期間中は金品の援助を受ける事も一切禁止なんだから! 今ならまだ出発していないから大丈夫。 その道具は今すぐあの腹黒青年に返してきて!」



 強く言われ残念そうに道具袋を見つめているノアの背後から「ちょっと良いか?」と声が上がった。



 見れば黒いコートに身を包み剣を携える金髪の青年が立っていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ