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「男心を弄びやがって!」
ブライトがフィーネに対し憤慨していると妙に賑やかな声が近づいてきた。
マリアンがその存在に気がつき注意深く聞いてみると、主に会話をしているのは若い二人の女で、時折別の女性二人が口を挟んでいる。
四人が話すのは精霊の泉に関する事で、支離滅裂とも言える会話の内容を整理し要約すると「昨夜に続き今朝も泉に浸かった私たちは精霊の加護に肖りまくり」となった。
彼女らが旅仲間であるリルと知り合った女子学生三人であると分かりマリアンは声をかける。
するとやって来た彼女らも集合場所にいた面々に気がつき思い思いに言葉を返した。
「マリーさんです!」と名前を呼んだのは金茶髪に黒リボンを付けたリル。
「おはよう、シスター」と簡潔かつ爽やかに挨拶をしたのは短髪女学生のアーシェ。
そして彼女の同級生である金髪のシンディは「お待たせしました」と淑やかに軽く謝り、青髪ツインテールのリノは「お兄ちゃんと腹黒青年はまだなの?」と周囲を見渡しながら質問をした。
これらが順番に発せられれば何の問題もなかったのだが、実際は同時に発せられたためマリアンは聞き取ることが出来ず困惑し、同じく近くで聞いていたフィーネは苛立ちを覚え、思わず持っていた双剣の柄に手をかけた。




