表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔天創記 (五)  作者: ちゃすけ丸
第14章
74/107

~ 73 ~

 レイヴァンは夢を見ていた。



 最近頻繁に見るようになった忌々しい過去の夢。



 白を基調とした騎士の服を身に纏い、剣の師から受け継いだ『守護者』の名を持つ剣を腰に携えた自分が王宮の階段を駆け上がる。



 辿り着いた謁見の間の重たい扉を開くと、そこには惨事が待っている。



 多くの衛兵たちが既に事切れており、本来なら生気に満ちた広間には血で出来た湖が凪の日の水面のような静けさで広がっている。



 抜剣した上で誰の仕業だと叫び周囲に気を配っていると背後に漆黒の悪魔が飛来する。



 黒い羽根を持つ相手が軽やかに着地するや否や、こちらから一気に間合いを詰めて斬撃を繰り出す。



 レイヴァンはこの夢を何度も見てきた。



 結末も知っている。



 最後まで見せてくれるなと何度も願った。



 だが、途中でやめる事が如何しても出来なかった。



 悪魔は不適な笑みを浮かべながら宙を舞い攻撃を軽々とかわした。



 一呼吸おいて悪魔の真紅の眼が見開き、黒い剣をかざして襲いかかってくる。



 互いの剣は幾度となく激しくぶつかり合った。



 互角の勝負かと思われたが、突然自分の剣は大きく弾かれ回転しながら床に突き刺さった。



 怯むことなく呪文を詠唱すると、新たな剣が手に生み出される。



 悪魔はその光景を見て大いに笑い、納得したように頷くと一層激しく攻め立ててきた。



 何度か攻撃を防いでいたが、急に一人の女性が視界に入り、その一瞬の隙を突かれ再び剣を弾かれる。



 次の瞬間には悪魔の攻撃目標が女性へと切り替わっていた。



 慌てて悪魔を追いかけるが間に合わない。



 精一杯手を伸ばし護ろうとするが、悪魔の振るった黒い剣は容赦無く彼女の胸に突き刺さった。



 その場に崩れる女性は自分を見つめ必死に口を動かし愛の言葉を伝えようとしている。



 自分の叫び声が、彼女の名前が、大広間に響いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ