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魔天創記 (五)  作者: ちゃすけ丸
第12章
60/107

~ 59 ~

 四人が大人しく泉に浸かり出すと、一人の影が近づいてきた。



 それが誰なのか想像出来たので警戒せずに相手を迎え入れようとリルを除く三人が一斉に視線を送る。



 すると、確かに予想どおりの女性が立っていたが、その姿が予想外であったためにそれぞれが異なる表情を浮かべることとなった。



 最初に彼女を見据えたシンディはその姿に思わず「綺麗……」と羨望の眼差しを向け、続いたアーシェは自分のそれとは明らかな差がある部分に「……すごい」と目を見張る。



 リノは二人と同じ感情が湧き上がってきたものの、それを上回る怒りで蓋をすると「ここは精霊の泉、すごく神聖な場所なの! それなのに何であなたは裸で入って来ているのよ! 大衆浴場やお風呂じゃないんだから、湯浴衣が用意してあったでしょう? 着て来なさいよ!」と叫んだ。



 人間怒り出すと歯止めが効かなくなり、堪えていた言葉や余計な言葉を発してしまう事が多々ある。



 そして残念なことに理性に欠けた状態で飛び出す言葉は十中八九、本来の主旨から外れているのだ。



 更に最後には意味不明となる。



 今回もそれに違わずリノは「……って言うか、着て来ないなら、せめてその持っているタオルで身体を隠すのが普通でしょう? ちょっと形が綺麗で大きな胸をしていて、腰がくびれていて、お尻が引き締まっていて、おまけに脚まで長い完璧な体型だからって私たちに対する自慢のつもり!? そんな身体をしていても精霊は霊力を持たない人間には一切興味を示さないんだから! 私たちの方が断然に凄いんだから!」と続けた。

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