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アンジェのこれからとお願い

「それでアンジェ様はこれからどうするの?」


「公爵家の後始末をしてから平民になる予定です。 一応王家からは一代貴族とか王家の養女に入る話もあったんですが……、貴族社会にもう疲れてしまったんです」


 平民の私にはわからないけど貴族社会にはそれなりの苦労があるみたいだ。


「う〜ん、平民の生活も大変だよ、自分の事は自分でやらなきゃいけないしお金も稼がなきゃいけないし」


「それはわかっています、それでユラさんにお願いがあって参りました」


「私に?」


「はい、私に平民生活の手ほどきをしてほしいんです」


 ……え?


「私がアンジェ様に色々教える、て事?」


「はい!」


 力強く断言しちゃったよっ!?


 正直教えられる事なんて何も無いと思うけどなぁ、でも知らないよりは知っておいた方が良いと思う。


 それに責任は無いけど公爵家没落のきっかけを作ってしまった負い目もある。


 世間知らずのお嬢様が平民の世界で生きていけるか、と言うと難しい。


 なんせこの世は善人よりも悪人の方が多い、というのが私の肌感覚だ。


「わかったよ、私が教えられる事は教えてあげる」 


「よろしくお願いします、ユラさん」


 アンジェ様はギュッと私の手を掴んだ。


 それから数日後、アンジェ様は私の隣の家に越してきた。


「今日からよろしくお願いします」


「こちらこそよろしく、後始末は終わったんだ」


「はい、使用人やメイド達に紹介状を書いたり財産を処分したりと色々やりました」


「それ、大人のする事じゃないの?」


「えぇ、でも当主代行ですから、それにお城の方からもお手伝いが来てくれたのでトラブルも無く終わりました」


「お城からも? 王族の人達もアンジェ様の事気に入ってたんだ」


「一応、私も王家の血が入っているので」


 ……はい?


「え、アンジェ様って王族なの?」


「いや、私は直接は関係無いのですがお母様の方が王族の血を引いているそうです」


 それ、立派に血継いでんじゃん……。


 いや、公爵なんで大事にしなかったんだろ。


 お母さんと比べたら雲泥の差じゃん。


 う〜ん、恋愛ってわかんね。


  

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