遊園地のトラブル
「タマおねーちゃん リサーナ シルヴァちゃんこっちこっち~!」
「タ ターニャ様 走ると危ないのであるよ!!」
「もうターニャってばぁ はしゃいじゃって~」
『ふふ ターニャもお姉ちゃん達に甘えたいんだよ みんな仕事が多いから中々時間が取れないしねぇ』
「ターニャねえちゃまはルシフェルでの自分のお仕事がないのを気にちていましゅからね」
「アサミちゃん 今日は遊園地だからね!ターニャも大喜びだよ!」
「ゲンゾウさんにレベルを下げるアイテムを作ってもらったからね アトラクションなんかもやっと私達でも楽しめるよ」
「わたちは身長制限であまりのれましぇんけどね~ ねえちゃまが楽しめるならいいでしゅよ」
ペンドラゴン家は天界にある遊園地に遊びに来ていた。
天界はミューノアだけがお客様なわけではない。
アサミ達同様 年始の休暇を使った天界での招待を受け旅行に来ている世界の客もいる。
ここは 天界でも有名なアミューズメントパークだ。
アサミ達はいつも仕事で家以外では遊んでやれないターニャの為 そして家族団らんの為に思い出を作ろうと遊びに来たのである。
このアミューズメントパークでは ジェットコースターなどの乗り物や天界にいる下界で有名だった偉人などの芸能披露 高級料理店 四大天使をモチーフにしたゆるキャラグッズなどが大人気のエリアである。
ターニャも大喜びで推しのラファエルの衣装やキャラグッズ 帽子やぬいぐるみを買いはしゃいでいる。
【ターニャの推しは私ではないのですか?ラファエルだなんて聞いてないですよ?私のグッズいっぱい売っているというのに】
「ふふ ラファエル様はイケメンですからね ターニャも一目見てドキドキしていましたわ」
「まぁそうだね 誠実そうで出来る男の人って感じがしたよね」
「アイドルのようなものでしょうね 男の子にはウリエル様が人気のようです マスターはミカエル様ですか?」
アサミ達の背には四大天使のイメージしたカラーの付け羽根が飾られていた。ミカエルが赤 ガブリエルが青 ラファエルが緑 ウリエルが茶色となっている。
「そうだね ガブリエル様と迷ったんだけど やっぱミカエル様は昔からの付き合いがあるからいてくれるとホッとするんだよね グッズはミカエル様のを特に買ってるね」
【そうでしょうそうでしょう ポッと出のガブリエルより私の方がアサミに好かれているのです】
『いつも張り合っているみたいだけど ライバル関係なのかい?』
「ガブリエル様はミカエル様から余計な仕事回されてストレス溜まってそうだったね 下界ではうちに住みたいみたいだし」
「ケンカするほど仲がよろしいんですね」
「ミカエル様 新バンド ケンカ別れで解散とかやめてね?」
【大丈夫ですよ ツンデレなんですからガブリエルは】
「そうかなぁ・・・」
今日はいつもより客の数が多いようであちらこちらで家族連れやカップルで賑わっている。
ターニャも迷子にならないようにシルヴァとタマと手をつなぎ歩いていると、前から歩いてくる少年がよそ見をしながらターニャにぶつかったようだ。
「いててぇ」
「ターニャ様?大丈夫であるか?」
「だいじょうぶだよシルヴァちゃん!ああ でも・・・」
「ケガはない~?」
「アイスクリームがべっとりついちゃってるね~ 洗濯しないとだめかも~」
「おい 貴様!不敬であろう!謝れ!俺を誰だと思っている!!」
「何なのであるか この小僧は」
「ターニャ ちゃんと前見て歩いてたよ?キミがぶつかってきたんだよー」
「そんな事は関係ない 貴様が俺にぶつかったのが罪だ!俺のアイスクリームをどうしてくれる!」
なんだなんだと周りも騒ぎ始め アサミ達もターニャの元においついたようだ。
「カール どうした。」
「パパ この愚民が俺にぶつかって謝罪も無しなんだ 死刑に値する!」
「まぁ カールちゃんにケガをさせるなんて この小娘 躾がなっていないみたい あなた不敬罪でひっとらえてもいいくらいよ?」
「そうだよ!パパ 俺に無礼な態度を取るなんて 許せない!」
「し しかしだな このお嬢さんも悪気があってやったわけではないのだろう?」
「なんだって 俺が悪いというの?!」
「その小僧がよそ見してターニャ様の服を汚したのだよ!」
「タマみてたよ~ その子が前を見ないで歩いてた~」
「カールが悪いのではないか?」
「うるさい!俺を誰だと思っているんだ!」
「そうよ カールちゃんは我がヴェリンダ侯爵家の一人息子なのよ!?」
「しらな~い」
「なんですって!!」
「はいはい どうしたの?」
「あー お姉ちゃん この子がイジワルな事言って来たんだよ」
「あなたが保護者?あなたの妹はどういう躾をしているのかしら うちのカールちゃんに不快な思いをさせるなんて!」
「俺 傷ついたよママ この愚民に罰を与えてよ!」
「えーっと どこの世界のバカ親子だか知らないけど それは私達にケンカを売るって事でいいんだね?ターニャを泣かせるとか極刑物なんだけど?」
「妹も妹なら姉も姉よ!あなた 痛い目に合わせないとわからないみたいよ」
「フェリス 悪いんだがあまり煽らないでくれないか?この人がどのような立場の方かもわからないんだ。何かあったら問題になってしまう」
「そんな事言って!あなたは侯爵なのよ!しっかりしてちょうだい!」
「じゃぁまず自己紹介 ミューノア星の現人神アサミ・I・ペンドラゴンだよ ルシフェル王国の公爵をしているんだ。爵位としたら王家の下だね。ついでにいうと勇者であって魔王でもあるね」
「か・・・神・・・」
「神だからなんだっていうんだ!パパは侯爵なんだぞ!?」
「こ 公爵ですって・・・」
「とりあえずそこのバカな子に爵位序列を教えた方がいいんじゃないかな?」
「う・・・うむ・・・ いいかカール 公爵ってのは侯爵より地位が上なんだ・・・」
「あ あなた!違う世界の公爵なんて今は関係ないでしょう!?私達の大事な息子がバカにされているのよ!?」
「そうだよ!」
「ふーん アサミちゃん 気づいた?」
「お姉ちゃん~ このおばちゃん何かおかしなこといってる~」
「あー 確かにそうだね・・・ でもこれ言っていいのかな・・・」
「お姉ちゃん?ターニャもう平気だよ?」
「ターニャ様が怒ってなくても我は許せないのだ!」
「まずさ 私達はあなたの事なんか知らない 私は名乗ったよ?」
「失礼した リンドヴォーク星から休暇で観光に来たファルザー王国侯爵ユグナス・ヴェリンダと申します。こちらは息子のカール 妻のフェリスです」
「ミューノア星なんて聞いた事ないわ どーせ田舎なのでしょう?そこの公爵がなんだと言うんです。大したことない星なのでしょう?」
「そーだ 田舎者!帰れ!」
「ふーん 母親の教育が悪いと子供まで影響が行くんだね 私の家も気を付けるよ」
「失礼よ!!私の実家は宇宙艦隊の司令官をしているのよ?そのミューノアという星だってすぐにでも攻め滅ぼす事もできるんですからね!」
「あらら それは宣戦布告なのかな?」
「私がお父様に報告すればあなたの星なんてすぐに消滅するわ!」
「そうだぞ!お爺様に頼めばお前らの星なんてどーにでもなるんだ!」
「ふーん やってみなよ?私も怒ってるから相手になってあげてもいいんだけど?」
「失礼 ミューノアというと・・・ あのミューノアなのかね・・・」
「他にもミューノアがあるかは知らないけどね」
「なんですあなた ミューノアがどうしたというのです?!」
「待ちたまえ 我々と同時期に休暇に来ているミューノアの星の旅行客には最大の敬意を払うようにと告知されている なんでも200以上の星の世界危機を救っているという話だ。その旅行団のリーダーが確かアサミという女性だと」
「な なんですって?!」
「お お前強いのか!?」
「まぁそうだね 私達は先週も120くらいは下級世界のラスボスぶち殺して来てるね」
「ザコでしたね。あんなものミューノアの一般国民でも処理できたでしょう」
「そのご夫人の宇宙艦隊がミューノアに攻めるようなら撃退しなければなりませんね。アサミ様 リンドヴォーク星というのは遠いのでしょうか?」
「どうなのマーリン」
マーリン:ミューノアから 宇宙船で5時間ほどですね リンドヴォーク製の宇宙船はガラクタと言ってもいい性能なのでミューノアに行くのには3か月はかかります。そしてリンドヴォークの兵力も平均5000行けばいい方なので遊びにもなりません。
「あらら イジメに思えて来たよ」
「お姉ちゃん もう行こう?ターニャ遊びたいよ」
そんな話を聞きながらも フェリス夫人はぐぬぬと歯ぎしりをしている。視線で人を殺せるほどにアサミを睨みつけていた。
「侯爵が常識ある人で助かるね 宣戦布告をされたら私達も応戦しなければならないからね。聞かなかったことにしていいのかな」
「もちろんです!妻と息子が失礼な事をいたしました。妹君 カールがすまなかった」
「いいえ 侯爵閣下 ターニャは気にしませんよ!」
とターニャはニコっとヴェリンダ侯爵に微笑むとヴェリンダ侯爵も胸が暖かくなり微笑み返す。それを見てアサミ達はほっこりするのだった。
「あなた!!それであっても我が侯爵家を侮辱されたのは変わらないわ!」
「そうだよ!パパは俺をバカにされて悔しくないの?!」
「しかし カールがよそ見をして妹君にぶつかって服を汚してしまったのだろう?謝罪はしたのかね?」
「私達の大事な息子のことなのよ!」
「お姉ちゃん~ また言ったよ~」
「そうだねー なんか腹立ってきたね」
「やれやれ マスターは個の家族を崩壊させるおつもりのようです」
「なんだって言うのよさっきから!何か言いたいことでもあるの!?」
「うーん 言ってもいいなら言うけど?」
「言って見なさい!」
「何かありましたかな?」
「ちょっと そこのメイドさんと護衛さん その子供あっちに連れてって。私達は侯爵家の人に攻撃しないと誓うから」
と ヴェリンダ侯爵家の護衛とメイドにカールを預け ここにいるのはユグナス侯爵 フェリス夫人とアサミ達だけになった
「なんなのよ あなた何がしたいと言うのかしら!」
「リチャード・クラウス」
ビクッ とフェリス夫人の顔からだらだらと汗が流れ顔は真っ青だ
「リチャード・クラウスと言うと 私の部下ですが なぜそれを?」
「私は何でも見えちゃうんだよね 出身地 年齢 地位 経歴 交友関係 趣味 思考 性格 一日のスケジュール まぁ何でもだよ。侯爵はかなり優秀だね 28歳の若さで勲章を6個ももらってる。リンドウォークの英雄級ってところか レベルも8600とリンドヴォークでは第5位の強さみたいだね。」
「いやはや 素晴らしい 鑑定スキルですかな?そこまでわかるとは」
「それで夫人は あらあら これはひどい」
「な 何の事かしら?」
「言っていいのかな?」
「一体何の話なんです?そのリチャードが何かしたんですかな?」
「そうだねー フェリス夫人は」
「ま 待ちなさい!!」
「アサミちゃんかわいそうだよ・・・?」
「フェリス夫人はリチャード・クラウスという子爵家のバカ息子と不倫してるね カール少年はあなたの息子じゃぁない。さっきから私達の息子って言ってるけど侯爵とは血がつながってないね。」
「な・・・なんだって・・・・しょ 証拠はあるんですか!!?」
「あなたにも鑑定スキルを付与してあげるよ それでカール少年とフェリス夫人を見て見なよ 鑑定A付与」
「い いやああああ 見ないでええええええええええ」
アサミに鑑定Aを付与されたユグナスは 信じたくないという気持ちを持ちながらもフェリスとカールを鑑定し アサミが言っていることに間違いはなく それ以上に様々な犯罪のもみ消しや未婚時代に他の貴族令嬢の脅迫に悪事などもしている事に気付く。それは当時ユグナス侯爵と恋仲にあった令嬢の事故死にも関わっていたのだ。
「こ これは・・・」
「子供に罪はないと思うけど・・・私達にわからない事なんてまぁそれほどないね。フェリス夫人ごめんね?うまく隠してたみたいだけど暴いちゃった」
「なんなのよあんた!!人の事を調べるなんて 最低よ!」
「まぁ 悪役令嬢のあなたに言われたくないけどね」
「フェリス・・・キミはエミリアの事故も計画していたと言うのか・・・?」
「し 知らない!私は知らない!!」
「最悪な旅行になったね? 下界に帰ったらどうなるか知らないけど まぁがんばって」
「い いやあああああああああああああああああああ」
ユグナス侯爵はすっかり落胆してしまい倒れてしまった。フェリス夫人からの毒殺などの暗殺もありそうだったのでローアイアスと状態異常無効などを追加でつけてあげるアサミだった。
その帰り道
「ドン引きするくらいの経歴でしたわね・・・」
「お姉ちゃん あそこまで追い詰めなくてもーターニャいいって言ったのにー・・・」
「ママはやりしゅぎでしゅね まぁあの夫人も性格わるかったでしゅけどね」
「マスターはまた壊してしまいましたね 恐ろしい!」
「あの侯爵さんが騙されたままでかわいそうだったんだよ!!」
【さすがアサミですね あの夫人も相当悪さをしていたみたいですし 天罰と思えばいいでしょう】
「ま まぁ 今日はそれほど楽しめなかったね!明日も来ようか!」
「アサミちゃんは侯爵を救ったんだよ!ちょっとかわいそうだけど!」
「私も少し大人気なかったとは思うけどさー・・・まぁターニャにイジワルされたらプッツンきちゃったよ」
「もう!お姉ちゃんったらー でも ありがとう!」
そして 帰宅後アサミが別の世界の夫婦を離婚の危機に陥らせたと仲間のうちでも伝わりまた新たにアサミの恐ろしさが広まるのだった。




