お茶会の招待
その日 麗那と螢華はルシフェルのゲンゾウ宅にお邪魔していた。
ゲンゾウはシャングリラの子爵ではあるがアマテラスの初期メンバーに近い存在なのでもちろんルシフェルにも爵位を持っている。
ルシフェルでは研究責任者という役職を持つ侯爵でもある。2国で同時に爵位を持つ者はミューノアではただ一人なのだ。
厳密に言えば ラストやカンガルーのクリスやアルティシア ヴィオラや他国のルシフェル在住の姫もであるのだが彼女らは最近自国にも帰っていないって何?という感じなので 2国で真面目に両立しているのはゲンゾウだけなのである。
これもルシフェルとシャングリラが同盟国だからこそ許される爵位なのだ。
そのゲンゾウとマリアの娘 ユウカも来年には15歳になるのでルシフェル女学園に入学希望だ。メルティーナも一々ユウカに受験をするというのはバカらしいと思い直の合格資格を与えている。
そして麗那と螢華ももうすでに推薦で受かったようなものだ。
そこで 同年代の友達が少ないユウカと交流をしてもらうべく ルシフェルの自宅のお茶会に招待されたというわけである。
「こんにちわ!今日は来てくれてありがとう!ルシフェル侯爵のゲンゾウ・イトウだよ。色々な便利アイテムを作っている発明家の様なものだね よろしく頼むよ」
「母のマリア・イトウです。よろしくお願いしますね」
「娘のユウカです!ユウカも来年ルシフェル女学園に内定をもらってるの!同じクラスになれたらいいなー!」
「妹のアスカ8さい・・・ 姉様達よろしくねっ!」
「本日はお招きいただきありがとうございます。陰陽師安倍家当主の娘 安倍麗那であります。伊藤家の皆様よろしくお願いします」
「私は 安倍清華の妹の安倍螢華です。こちらの世界にお邪魔して1週間ほどなのでまだわからない事がありますがよろしくお願いしますね」
「今日はユウカが張り切っていてね。あなた達日本の子の同い年というのは初めてなんだ。」
「そうですね。ユウカ以外の日本人転移者は皆お姉さんですからね。アイちゃんはもう入学しているし ユウカもシャングリラの貴族学園はもう終わって1年ほど暇をしていたんですよ?」
「シャングリラの学校は卒業もうしたのでありますか?」
「うん!あっちでいう小学校みたいな物みたい!ユウカの年でやる事がないって言われたから 飛び級で終わらせてもらったんだ!今はパパの研究のお手伝いしながらアスカのお世話したりかな。来年の入学でいっぱい友達ができるといいなー。」
「姉様 あたしはもう子供じゃないのっ!」
「えー アスカはまだ子供だよー!」
「ふふ 仲がいいご家族ですね。マリア様は麻美様の聖女だとか?」
「そうですね ルシフェルの前進は冒険者チームという事をご存じですか?」
「いえ アマテラスという地球人の異世界転移した人達を保護する組織が建国したと聞いています」
「そうですね 少し昔話をしましょうか」
「ふふ 懐かしいね もう7.8年前になるか」
「聞きたいのであります!」
「ママ ケーキ食べていい?」
「あらあらアスカったら 食べていいですよ」
「わーい!」
「ああ みんな言葉使いやマナーなどは気にしないでたくさん食べてほしい。ユウカとマリアさんの作ったお菓子もあるんだよ」
「はい!すごい美味しそうです」
「いただきます!」
「そうですねー まずこの世界にアサミさんが来る前 8年前ですね。主神ミュー様から神託がありました。5年後に魔王が出現するが 勇者も出現するという神託ですね。」
「そこで日本人としては一番初めにミューノアに転移したのが麻美様なのですよね?」
「そうですね アサミさんが転移してきて冒険者になり ダリアさん ソフィーさん タマ お婆ちゃんと魔王の情報を探す旅をしていたんです。その当時異世界から勇者を呼び出そうという勇者召喚という儀式が各国で行っていました。
私はフリーダムの神殿で聖女をしていましたがそこで勇者召喚されたのがアスカですね。まだ赤子であったので国はアスカを神殿に預けました。そこでアスカを呼び出してほったらかしにしたのが頭に来て私とアスカは国を出たのです。アスカの能力は予知夢 夢でアサミさん達と私が一緒に旅をしているのがテレパシーのような物で見せてくれましたので アサミさんを探すことにしました。
そして敵に襲われている所に助けられたのが初めての出会いでしたね。」
「ママ あたしその頃のこと覚えてないー」
「そうですね あなたはまだ1歳でしたからね。」
「あたしは1歳の時にこの世界に呼ばれたみたいなの そこでママに保護してもらってママの子供になったんだよ」
「1歳・・・」
「なんてこと・・・」
「はは この通り マリアさんはアスカとユウカの産みの親ではないけれど子供達を本当に愛している。血のつながりなんて関係ないらしいね」
「素敵ですね」
「うん!ママはかっこいいし美人だし!最高のママだよ!」
「ママ大好き!」
「ふふ。そして 冒険者として各国で旅をしながら他国に召喚された日本人を保護していく中で出来たのがアマテラス 当時は魔王を調査する組織もしていましたね。もうすでに勇者に覚醒した人もいましたし 勇者集団のようなものでしたね。」
「そこで僕とユウカが召喚されて使えないスキルだと判断されて追放されてしまったんだ。」
「パパはあの時はアラサーだったね~ あはー!」
「こ こら!」
「そして どうにかゲンゾウさんとユウカがたどり着いたのがシャングリラに設立されたアマテラスだったと言うわけですね」
「追放だなんて 本当にあったんですね」
「呼び出すだけ呼び出して追い出すなんて ひどいでありますな」
「運がよかったのだろうね アマテラスに来れなかったら僕達はもう生きていなかっただろう」
「お姉ちゃんはユウカとパパを鑑定してパパのスキルがやばいって教えてくれたんだよ!」
「国から使えないと烙印を押された時は本当に悔しかった。異世界なんてラノベや漫画の世界だろう?僕もまだ若返る前だったからね。冒険者なんて自信がなかったけど ちょうどアマテラスが活動を始めた頃で世界中で異世界召喚の犠牲者が出ているという情報があってね。アマテラスが保護してくれると冒険者ギルドに張り紙があって 一か八かで向かったんだ。」
「大変でしたね。」
「馬車がお尻痛かった!」
「そこで アサミちゃんに鑑定してもらって判明したのが 僕のスキル 想像アイテムだ。僕がこんなのがほしいなーっていうアイテムをMPだけで作り出してしまうとんでもないスキルだったんだ」
「何と規格外な・・・」
「多分ゲンゾウさんのスキルの価値はありきたりな消耗品を出すだけの戦闘職ではないという考えで追放されてしまったのでしょうね」
「例えばどんな物を作れたのでありますか?」
「そうだね ルシフェルで僕が作った物はあー 宇宙船 ルシフェルドーム 超大型テレビ」
「うぇえ?!あの国のどこからでも見えるあのでっかいテレビでありますか?!」
「ルシフェルドームってあれよね?球場のようなやつですよね?」
「パパはすごいの!」
「そうだね。あとはミューノアと地球を結ぶスマホとかインターネットが出来る環境とか若返りの温泉の元とかまぁ 地球で買えないようなあちらの知識を使った便利な物は大体僕だね 地球の番組も見れるようにしたから地球でのタレントの皆の活動も国民には大人気だよ」
「とんでもない重要人物ではありませんか!」
「そうですね ゲンゾウさんのおかげで地球の生活より便利だという方も多いです」
「自慢のパパなんだ!」
「まぁ おかげで発注依頼がとんでもない事になっているけど 大切な娘と奥さんの為だからね。それに僕のスキルが役に立っているというのがうれしいし研究が楽しいんだ」
「ゲンゾウ様 尊敬いたします」
「ご立派でありますよ おかげ様でルシフェルでの生活は日本と変わらない物で安心したのです」
「はは まぁ大体は実現出来るから学園で欲しい設備なんかあったら相談してくれていいよ」
「学園かー まだあと4か月くらいあるけど楽しみ!」
「ふふ ユウカは主席合格間違いないと言う話を聞いたわ」
「そうでありますね!Sクラスは確定と聞いているのであります」
「ユウカはねー ミューノアには7年近くいたから修行してる時間が長かっただけだよー!」
「という事は アスカちゃんも高レベルだったりするの?」
「あたしは修行禁止なの・・・」
「まだ早いですよ ルシフェル女学園に入れるくらいになったらしましょうね」
「えー 姉様ばかりずるい!」
「へへー!アスカは怪我したら怖いからね!」
「姉様はあたしの年くらいには何百万あったって聞いた!ずるい!」
「ユウカは大人だからね!」
「ははっ この子は昔から自信満々で困る・・・!一応貴族令嬢なんだがね・・・」
「レイナさん ケイカさん ユウカがお転婆をしたら止めてくれますか・・・?少し心配です」
「賑やかな子ね!」
「ふふ 怖い子じゃなくてよかったでありますね」
「レイナちゃん ケイカちゃん 今度ライブ見に渋谷にいこう!」
「いいね!ライブハウスは毎週お姉ちゃんが通っているし行きます!」
「東京はあまり行ったことがないので楽しみであります!」
「姉様あたしもいく!」
「ママもバンドメンバーだし いつもアスカも行くじゃん!」
「あたしとも遊んで欲しい!」
「ふふ かわいらしいね」
「ええ そうでありますなぁ」
「二人ともこれからもユウカと仲良くしてあげてほしい」
「もうレイナちゃんとケイカちゃんはお友達だよ!」
同い年の友達が一気に2人も出来てユウカもこれからの学園生活が楽しみで仕方のないようだ。
お茶会に出たお菓子も綺麗にたいらげ安倍家の二人も楽しいお茶会になったようだ。




