聖女のこれから
聖女様が眠りにつき 2時間ほどが経過していた。
アサミ達もとりあえず考える時間が必要ということもあり
ティータイムをしていた。
まずはっと 改めてこの子を鑑定だね。
さっきはチラっとみただけだったし
名前 アスカ 年齢1歳
レベル1 種族ヒューマン
HP12 MP598
スキル 予知
精神干渉
称号 異世界からの来訪者
はぁ 夢ってのはこれか無意識に聖女様に見せてたんだろうなぁ。
「まず 夢っていうのはこの子のスキルだね」
「鑑定したのか?」
「予知夢と精神干渉がついてる」
「聖女様に自分を救ってもらおうと見せたというわけですの?」
「狙って出来るわけじゃないと思う」
「意思疎通ができるわけなさそうだもんな」
「この子に 聖女様の力がなにかわからないけどなんらかの力が働いたんじゃないかな?」
「もしくはスキルの暴走か?」
「この子にこの力は危なすぎると思いますわ」
『聖女様が起きたら詳しく聞こうかねー』
「夢も ミュー様が見せたとか思ってそうだね」
「聖女にとっては神は絶対って感じしますわね。」
「しかし この子はまだ赤ん坊だ。」
「連れていくのはまぁ 決まりなんだけどどう守ろうか」
「夢の通りなら戦闘も一緒にいたってことだろう?」
「ばあちゃんが守ってたとか?」
「聖女様も戦闘に交じってたって話し方でしたわね」
『とりあえず モンスター戦にこの子は危険な目に合いそうになったら私が抱いているかねぇ』
「一応戦闘に連れていくというのはまぁ聖結界でなんとかなるかも?
Sランクモンスターが突破できるか?ってレベルみたいの結界らしいし。
独りになんてできないからね」
「聖女様にも一緒にいてもらわないと 多分これからも刺客は送り込まれると思うよ」
「国の聖女が逃げました。はさすがにまずいだろうしな。」
「次の聖女がどういう選出かもわかんないしね。」
「フリーダム 平和な国だったんだがなぁ」
「平和と国の考えはけっして一致はしないということですのね」
「うん もうこの国には関わらない方がいいと思う。」
「まぁ 国が暴走したのかはわからないが 占い師 これがすごい怪しい」
「どこで仕入れた術かわからないけど 欠陥儀式を教えて魔法使いの戦力を落とさせたかったとか?」
「ん- それもありえますわね。上級魔法使い1人の攻撃で1発 100人は殺せますもの」
「国を攻めたい他国の差し金か 戦力を落とさせたい魔王関係者か?」
「さっきの襲撃者は 勝手に死んだんだけど アレに心当たりは?」
「ん- 失敗したら殺す呪術みたいなものだと思いますの」
「はぁ 失敗前提の襲撃かよぉ」
「少しでも遠くに行った方がいいかもしれませんわね」
「この子と聖女様にとって それが一番だろうな」
「うん 聖女様もこの子も渡すわけにはいかない。ごめん 勝手なことしちゃって。でも見捨てることなんてできない」
「何言ってるんだ お前のせいじゃない。前から言ってたじゃないか。少しでも助けたいっと。」
「でも 勇者召喚 やっかいですわね。」
「ええ その通りです。」
「起きたんだね聖女様。調子はどう?」
「ええ だいぶ疲れが取れました。」
「話の説明はだいじょうぶ?」
「まぁ 大体は聞いていました。」
「あと 私のこと聖女様はやめてください勇者様」
「勇者様もやめてほしいな 私はアサミ 異世界の日本人だ よろしくお願いね」
「アタシはダリア 剣士だ」
「私はソフィーですの 魔法使いですわ。」
「タマはタマー。」
『ばあちゃんはトキだよ。アサちゃんの守護霊をしているよ。』
「私はマリア 国を捨てた元聖女です。」
「この子はまだ名前がありませんが。」
「その子にも名前あるみたいだけど どうする?教えようか?」
「ええ・・ そうですね。聞かせてください。
私が初めからこの子のママになれるとは思ってません。
この子はもう本当の親に会えるかすらわかりません。せめて親からの贈り物は少しでも
残してあげたい。」
「アスカ アスカだよ」
「アスカ・・ いい名前ですね」
「この子が少しでも笑ってくれる未来が来るように。」
きゃっきゃっとアスカはマリアに手を伸ばし笑っている。
「お腹すいたのかなぁ。」
異世界買い物で粉ミルクと軽く子供でも食べれそうなものを呼び出す。
赤ちゃんコーナーで選んだので間違いないだろう。
あとはベビー服やおむつとかもあった方がいいね。
おもちゃも用意しよう。
あ 乳母車とかベッドもあるんだね。
あ ベッドと言えばあの ぐるぐる回ってるやつだよね やっぱ
えーっと あとはー あとはー
「おい アサミ!」
「あらあら・・」
「ん-?」
「出しすぎだ!」
「おっと 買いすぎたか。」
「アサミさんはすごいのですね。」
「マリア あなたはもう私たち ジョーカーの仲間ってことでいい?」
「ええ 新参者ですが 私はあなた達と共に進みたいのです。」
「ミュー様のお告げではないようでしたが この子が見せてくれたんですから
それが一番正しい道だと思います。」
「わかった 私には色々スキルでデタラメな奴がついてる。
これは私が信じた人にしか教えてない。」
「まぁ まずはご飯を食べながら相談でもしようか」
「ギルマスにお手紙お届けで知らせてくれないか?別の国で受けたいと」
「管轄違うんじゃないの?」
「冒険者ギルドは世界共通だからな 国に違いはないはずなんだが」
「冒険者ギルド通さなくても稼げますけどね。」
「まぁ 無職は嫌だろう!?」
「マリア あなたはどのくらいの戦闘力がありますの?」
「私は回復魔法 状態異常回復 聖魔法くらいですかね。 聖女って言っても大したことないのですよ。」
「戦いについてくる勇気はあるのか?」
「私たちは魔王を倒さなければなりません。」
「まぁ 戦闘を強制するわけじゃないけどねぇ バックアップで動いてもらってもいいんだし」
「えーっと あのー そのー」
「ん? どうしたんだ?」
「夢の私が 楽しそうにモンスターを殺してたんです・・・」
「おお・・・」
なんか バトル大好きだったらしい
「じゃぁ 聖魔法で攻撃してもらおうかな・・」
「未来の私は 戦闘が好きなんでしょうか?」
「さぁ でもアスカを守るのに必死だったんだろうね」
「今アタシ達のレベルは平均300なんだ」
「ええ マリアのレベルとアスカのレベルも上げておいた方がいいですわね。PTにいるだけで経験値はもらえますわ。」
『過保護のくらいがちょうどいいんだよぉ』
「まずは 私のスキルの説明から始めようか」
異世界買い物で出した料理 デザート 飲み物などを出してアサミのスキルの説明をしていく。
地球言語理解 PT念話 リモート会議 PT経験値取得5倍 ステータスブーストをマリアに説明して
付与する。
ご飯が終わり 今は異世界買い物で ファッションを選んでいる。
「さすがに そんな聖女です私 みたいな恰好じゃ目立つよね。」
「そんなに私聖女って感じ出してます?」
「そんな派手な装飾の修道女とかいない!」
「まぁ 好きな奴選んでよ。今の恰好より全然かわいいのとかあるよ。お金はPT資金から出すから気にしないで。」
「アスカの服も選んでいいからね。」
あれもこれも とはしゃぐ聖女マリアをジョーカーの面々は温かい目で見守るのだった。
その日 フリーダムから結構な距離を稼いだので 目立たないとこに実家を出し
中の説明などをして マリアとアスカには一部屋 家具なども用意し一緒の部屋にした。
やっとゆっくり寝れたマリアだった。
第4回アース・スターノベル大賞様に応募している作品です 初めての作品ですが最後まで書ききりたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
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