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魔砲少女にならなかった話〈仮題〉  作者: 小作人小鬼のブリ
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魔法少女物はリリカルなのはと大魔法峠と魔法少女育成計画とまどマギのアンソロジーコミックしか見たことがないです。なので魔法少女のお約束とかは知りません。

 処女作です。思春期の息子が中二病になっていた時のような生暖かい目で見ていただければ幸いです。誤字脱字の見本市なので読まれる場合は細心の注意を払ってお読みください。

 「僕と契約して連帯保証にn、間違えた。魔砲少女になってじゅう」

 コンビニを出た瞬間、イタチのような生物に声をかけられた。「いったいなんだこの生物」と訝しげに、「あと語尾がじゅうっておかしいだろう」とツッコミを入れるように火炎のように紅いロングヘアを持つ少女、烈華はイタチのような生物に目を向ける。

 「魔法少女じゃなくて魔砲少女?というか魔砲少女って何?」

 烈華の隣にいた瑞樹がコンビニで買ってきたアイスを頬張りながらイタチのような生物に問いかけをした。瑞樹は烈華と同じクラスでお互い親友であり、青みがかかった黒髪をショートヘアにしている、クラスで十四番目に可愛い女の子だ。そして中学生とは思えない発育のビッグボインが彼女のトレードマークだ。あとおつむが少々弱い。

 瑞樹はイタチのような生物と色々と話している。何やら、ふんふんと頷いているがあの分だと何が何やら分かっていないだろう。これ以上瑞樹を放置しているとまるめ込まれてイタチのような生物の連帯保証人にされてしまいそうだ。ここから去ろう、そう考え烈華は瑞樹に声をかけた。

 「瑞樹、このイタチモドキ変だよ。家に戻ろ」

 胸に栄養が行って頭が足りてない彼女は口車に乗せられてすぐ騙されるだろう。家についたらしっかりと注意をしなければ、そう考えて烈華が自分の胸を見下ろすとそこには大草原の小さな胸があった。「いいんだ、あたしはその分だけ頭に栄養が行っているのだから」そう考え顔を上げると烈華の大草原とは対照的なマウンテンが目の前に現れた。そのサイズは瑞樹が雲仙普賢岳だとすれば富士山のようなサイズである。その巨乳を超えた爆乳の持ち主は烈華と瑞樹の前に通せんぼするように立った。

 「フフッ怖がらないで、私の名前はラビィ、友枝ラビィ。魔砲少女よ」

 「訳が分かりません。あたし帰ります、通して下さい。行こ瑞樹」

 名前と金髪を縦ロールにしていることからハーフなのだろう。そんな彼女を避けるように瑞樹の手を引いてラビィの横を通ろうとすると、

 「すごーい、魔砲少女だ。ねぇねぇ烈ちゃんすごいよ!」

 瑞樹はキラキラと目を輝かせて羨望の眼差しをラビィに向ける。

 「なんでそうなる!?さっきまで魔砲少女のこと何にも知らなそうだったじゃんか。瑞樹しっかりして。あれ?なんか目の前がぐらぐらする」

 烈華が瑞樹を引き連れて行こうとしたときに突然、三人と一匹のいた空間が捻じれ始めた。

 ズズズズッ

 何かと何かがするような音が聞こえる。それと同時に今までいた景色が歪んでいく、絵具のパレットで色んな色を筆で混ぜるとこんな感じになるのだろうか背景の色が混ざり汚い色に変わっていく。

 「烈ちゃん怖い」

 瑞樹は烈華に抱き着いた。烈華は腕で瑞樹のパイオツの感触を堪能しつつ、目の前の事実に驚愕した。

 「この前より1.7cmも大きくなっているだ…と」

 この前の身体測定から少し大きくなっている。私なんか縮んだというのに、烈華は悲しみの目でラビィを見た。こちらもでかかった。するとラビィは何かを察っしたかのように口を開いた。

 「ええ、良く分かったわね。この空間軸の現象は魔砲の魔物のせいで二週間前よりも2.2cmも大きくなっているわ。それをこの一瞬で理解するなんて、あなた魔砲少女の素質があるんじゃない」

 「二週間で2.2cmだ…と、巨乳なんか嫌いだあ、死ね」

 烈華は悲しみを感じ叫ぶ。するといつだって、どんな時だって親友の瑞樹が慰めてくれた。そして今も彼女は烈華の肩に手を置いてこう言った。

 「ごらん、烈華やきれいな満月だよ。いいかい、男なんてこの満天の星空にある星の数ほどあるんだよ。一度フラれたぐらいがなんだ、男は度胸、女は愛嬌、ts娘は任侠っていうじゃんか」

 相変わらず話を聞いてない上に八割方意味不明だ。

 「慰めかた、間違えてない。それに今は昼なんだから星空なんて…」

 烈華が上を見上げると空には満点の星空が広がっていた。もう夜になってしまったのか、烈華はそう考えたがそれはすぐに否定された。足元が住宅外のアスファルトからひびの入った黒い岩や岩石になっており、その隙間から火の粉がチラチラと見える。それに遠くを見ると溶岩が見える。烈華は溶岩なんて見たことがなかったが赤いドロドロした流れる物はだいたい溶岩だろう。

 「来るじゅう、魔物だじゅう」

 緊張感のない語尾でイタチのような生物が叫んだ。その視線の先を見ると海蛇のような生物がそこにいた。東洋の龍のような形をして全身を青い鱗で覆っている。所謂リバイアサンというモンスターだろう。そして何やらオーケストラによる壮大なBGMが流れている。まるでゲームのラスボス戦のようだ。

 「何、このバッグミュージック、この空間から流れているの?」

 「いいや、違うじゅう。僕がウォークマンで流しているだけじゅう。コンディションが上がると思ったからじゅう、うるさかったなら音楽を止めるじゅう」

 烈華の問いかけに答えたのはイタチのような生物だ。「ピ」という音でオーケストラの音楽は止まった。烈華はもう何も考えないことにした。

 そうこうしている間にラビィが注意を促した。

 「気を付けて、来るわ!」

 「わぁぁぁ、なんかドローンみたいな化物が大量に襲って来た!」

 烈華が声の方を見ると先端に鋭い刃物を回転させたドローンのような魔物がリバイアサンの口から出てきて、コンビ二で買った雑誌を盾にして身を守ろうとした瑞樹に襲い掛かる。

 「瑞樹!」

 彼女に鋭い刃物を付けたドローンが襲い掛かる。もうだめだと烈華は目を瞑った。こんなところで大事な親友を亡くすなんて、しかしいつまで経っても悲鳴は聞こえない。恐る恐る目を開くとそこには先ほどと同じように雑誌を盾にした瑞樹が立っていた。特に外傷はない。

 「…瑞樹、大丈夫?」烈華が問いかける。

 「うん、『月間ミリタリ!』の厚さのおかげで助かった。これがサバゲー誌だったら貫通してたかも」

 彼女の気の抜けたのんびりした声が聞こえる。瑞樹はなんだかんだで大丈夫そうだ。しかしこのままではいずれ二人はドローンのような魔物にやられるのも時間の問題だ。

 この事態を何とかしてくれそうな人物、ラビィに烈華は目を向けると彼女は変身をしていた。ラビィの着ていた学生服は光の粒になっていき消えていく。そして裸になりラビィの生まれたままの状態で乙女の大事な部分を晒すことに…はならなかった。

 烈華と地の文の懸念は杞憂に終わった。ラビィの体は謎の光に包まれて見えなくなっていた。所謂魔法少女物にあるお約束である。決してアニメにある円盤を買うと外せる局部のみしか覆えない光さんではない。

 しかし大事な部分は隠されてもシルエットはバレバレである。むしろ光ることによっていっそう強調されていた。もちろんあの豊かなマウンテンもシルエットで分かってしまう。しかし烈華と地の文の心配をまたも裏切るようにラビィのマウンテンは存在せずあるのは烈華と同じような荒野が広がっていた。

 「ちょっとイタチモドキ、ラビィさんの胸が消えているわよ!大丈夫なの?」

 「ラビィのおっぱいパッドじゅう、だから大丈夫じゅう。あと僕の名前はイタチモドキじゃな「「パッドォ?」」

 イタチのような生物の返答に瑞樹と烈華の声が重なる。

 「そうじゅう、魔砲を使用するときに抵抗が存在する普通の服はいらないじゅう。だから変身すると服は消えて魔砲少女用のコスチュームに変化するじゅう。もちろん胸パッドも例外じゃないじゅう」

 「…じゃあ、変身した時のラビィさんは?」

 瑞樹が恐る恐る聞いた。烈華も後に続く。

 「そうよ、ならラビィさんは変身するたびに周囲に「私は貧乳だけどパッドで見栄を張っています」って宣言してるようなものじゃない」

 するとイタチのような生物はそれに対して特に思うこともなくその言葉を口にした。

 「そうさ、ラビィは貧乳魔砲少女じゅう、それに僕はどうして乳房の大きさで一喜一憂する精神が分からないじゅう。そんなことは魔砲少女の活動において1㎜も約に立たないじゅう、そんなことで時間を使うならとっとと魔物を倒すじゅう」

 「この野郎、貴様に貧乳の何が分かる、ぶっ殺す」「どぅどぅ、烈ちゃん落ち着いて、ステイクール」

 怒りに燃えてイタチのような生物に殴り掛かろうとする烈華を瑞樹が羽交い絞めにして止める。どうやら魔砲少女の変身は乙女の尊厳は守られても人間の尊厳は守れないらしい。

 

多分続きます。宜しければ感想や罵倒なんかをいただけると筆者がドMの場合は喜びます。

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