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摩耗核惨事  作者: pip-erekiban
第三章 参議院行政監視委員会
73/77

佐竹参考人に対する意見聴取‐八

(佐竹参考人)

 私は、所謂「摩耗」につきましては、政府見解として生物と認定いたしましたが、その特殊な生態を鑑みますと、淘汰圧とうたあつを以て人類の存続を脅かすほどの存在ではなく、これが再び出現する恐れはない、と考えておりました。私個人の見解と、総理として発表した談話の内容に不一致の点はございません。

 この場は意見陳述の場と聞いておりますので私からも委員に伺いますけれども、委員が国会議員という立場において「摩耗」の再出現性を認定した場合に、引き起こされるであろう恐慌について、その収拾に責任を持つことは出来ますか。


(吉田委員)

 再出現が明らかであれば当然そのように発表するでしょう。恐慌状態に陥ることを恐れて事実を伏せるというようなことは考慮の外であります。


(佐竹参考人)

 私も同様でございまして、再出現性が確認されていない時点におきましては、再出現性はない、としか言いようがございませんでしたから、そのように発表したまでであります。それ以上でもそれ以下でもありません。

 以上です。


(吉田委員)

 では、敦賀沖で確認された巨大な円形状の陰影については何だとお考えでしょうか。

 お答え下さい。


(佐竹参考人)

 それが何者か、私も五月三十一日付読書新聞の該当記事に目を通しておりませんので断定いたしかねます。


(吉田委員)

 もう時間がありませんから終わりにしますけれども、ただいまの質問を通して、当時の政府が再出現性のリスクについて科学的生物学的な検討を経ることなく、恐慌回避という多分に政治的な理由から「摩耗」の再出現性を否定する談話を発表したのではないかという疑念を完全に払拭することが出来ませんでした。寧ろ意見聴取を通して、ますますこういった疑念が真実みを増したという印象です。

 以上です。ありがとうございました。

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