岡本三郎君の質疑-三
(廣瀬内閣総理大臣)
福島第一原子力発電所の一号機から三号機までの三基であると理解しております。
(岡本委員)
総理ね、よく聞いて下さいね。これ、一〇〇%なんですよ。
東日本大震災のとき、震度六弱以上の地震に見舞われた原発は、全て修理に一年以上を要する大事故に見舞わられてるんですね。過酷事故に至ったのがそのうちの三基だった、というだけなんです。
これって大変なことですよ。あれだけ声高に我が国は技術立国だ、原発の安全基準は世界一だとのたまっておきながらですね、我が国は未だに、過去一度たりとも、震度六弱以上の地震に耐えうる原発を建造できたためしがないんです。これって安全だと言えるんでしょうかね。
総理、お答え下さい。
(廣瀬内閣総理大臣)
我が国の原発の安全性については、原子力規制委員会において、安全基準に適合するか否かについて適性に審査が行われているものと理解いたしております。
(岡本委員)
今聞いておりますのは、震度六弱以上の地震に耐えた実績がない我が国の原発が、安全なのかそうではないのかということなのであって、原発の稼働要件ではありません。
だいたいですよ、原子力規制委員会にしてからが、規制基準に適合すれば安全なのかという質問に対して、規制委員会は規制基準に適合するかどうかを判断するのであって、安全性を保障するものではないと断言してしまってますよね。こんなおかしな話ありますか。
一国の総理が、安全性は原子力規制委員会が適正に判断すると国会の場で発言しておきながら、当の規制委員会は、原発の安全性は保障しない、規制基準に適合するかどうかを判断するだけだと断言しちゃってるんです。
じゃあ誰が安全性を保障してくれるんですか、って話ですよ。誰も安全性を保障できないものを、なんで動かすんでしょう。事故が発生したときに責任を取るのは一体誰なんでしょうか。福島第一原子力発電所事故の時からずっと繰り返されてきた素朴な疑問ですよ。これにまだ誰もこたえていないうちから、安全性を保障するわけではないと断言している組織が、単に規制基準に適合してるから、という理由だけで、安全なのか危険なのかを明言することなく原発を動かすことについて、総理は国民の皆様方が納得できるような説明が出来ますかと聞いてるんです。
お答え下さい。
(清水経済産業大臣)
原発の再稼働につきましては、単に規制基準に適合するか否か、のみを以て判断しているわけではございません。(岡本委員「あんたもういいよ」と呼ぶ)
委員も当然ご存知かとは思いますが、立地自治体において再稼働反対の民意が示されたところにつきましては、それを無視してまで再稼働した原子力発電所というものはこれまでございません。
(岡本委員)
私の質問のお答えにはなってませんけども、ただいまの清水大臣のご答弁によりますと、原発の再稼働について最終的に責任を負うのは立地自治体の有権者だということのようですが、そういう理解でよろしいですか。
(清水経済産業大臣)
責任云々の話ではなく、原発の再稼働につきましては、原子力規制委員会の判断と立地自治体の民意によるとお答えしたまでです。
(岡本委員)
規制基準に適合することと並んで、立地自治体の民意が原発再稼働要件だということでよろしいですか。
(清水経済産業大臣)
基本的には規制基準に適合しているかどうかが再稼働要件であります。




