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夢食いと愚者  作者: 根谷司
≪断罪者≫編
32/37

停滞の行方~前編

 青い空、白い雲、勇気を持って逃げ出そう!


 夢のアイテムを持っているドラえもんが俺の身近に居たのなら、俺はきっと現実逃避するためのアイテムを所望しただろう。三十六系逃げるに如かず。つまり逃げる事こそが勝利への一歩なのであり、燦々と晴れた青空の下、心地良い天気の中で山道を一歩一歩踏みしめているこの足は敗北へ向かっていると言っても過言では無い。俺達は、どこへ向かって歩いているんだろう……。


 遠足の山登りは無事に開催され、残念ながら天気は良好、真に遺憾なことながら登山は順調に進んでいた。昨晩もちろりと雨が降ったし、そもそも最近は天気が悪い日も続いてたから、そりゃ遠足もぶっ潰れないかなぁと期待もしたけどさ、潰せませんでしたわ。遠足潰れて曇天で笑いたかったのに。リアルタイムで見れなくてごめんよ、土曜日アニメ達……。


 アニメで思い出したが、今日は神田川弘毅救出作戦実行日だ。英語で言うとオペレーション・ヘルプ・カンダガワだ。この英訳から、作戦内容のガサツさが伝わってくれると助かる。色々と雑過ぎない? これ。てかなんだこの字面、日本語のほうかっけぇな。


 まぁ実行日と言っても決めたのは昨日だし、待ちに待ったと言えないのが少々名残惜しい。


 下準備がてら、俺は同じ班の連中七人の後ろをのろのろと歩いていた。


 俺をお情けで同じ班に入れて下さったお優しい連中は、まるで俺を存在しない者かのように各々で談笑している。触れない優しさ、痛み入ります。


 ともかくして、誰もこっちを見ていないのは助かる。


 山道は、崖のようなところへ差し掛かった。木が斜めどころか真横に生えるくらいの角度だ。下までは十メートル以上はある。少なくとも、一桁程度の高さではない。


 山道と獣道の差別化は基本的に、木の板による階段と簡単なロープのみで行われていた。がしかし、流石にこのエリアは危険だからか、錆びた鉄柵がずらりと並んでいた。


 片方は崖。反対側はそそりたつ岩。やるならここか、と、俺は鉄柵に触れて、立ち止まった。


(いた)()ちては()()ちる。(いた)みし(くつわ)()びと()る。同じ(てつ)()(れつ)ならば、今ここで()()てろ」


 思念体を発見したから戦わなきゃ!


 なぁんて殊勝(しゅしょう)なことを俺が考えているはずも無い。今、鉄柵に詠唱をかけたのにはちゃんとした目的がある。目的と言っても、この鉄柵を武器にしたいわけではない。流石に人様の命綱を、そんな使い方したりはしない。


 俺はただ、遠隔操作にて誰にも悟られないようにこいつを壊したいだけだ。人様の命綱なんて知ったこっちゃない。落ちたくなければ気を付ければ良い。柵なんて元々要らない。


 この作業を終えれば、あとは、そうだな、あとは作戦開始の合図を待つだけ。


 手に掻いていた汗をジャージで拭う。登山だからと家から持ってきた木の杖を支えにして山を登る。といっても、されど登山とはいえたかが登山、日ごろから強制的に鍛えられている俺や光峰からすればラクなもんだ。登山家からすれば山を舐めるな、と言いたいところだろうが、所詮は学校行事、むしろ、これで遭難しろという俺の注文のほうが無茶だろう。だから俺もそこに協力をした。さっきの詠唱は、愛野が遭難するために必要だったのだ。


 まぁ言っちまうと登山自体はラクなんだ。余計な事しながら進める程度にはラク。それでも杖を使っているのは、この杖が作戦に必要だからだ。


 この杖は、鞘に入れただけで、中身は普段お勤めで使っている木刀なのだ。前に折れちゃったけど、一本だけ予備も作っておいて良かった。


 作戦の概要だが、愛野は必ず遭難する必要がある。班ごとの六人~八人程度のグループに別れているため、監視人数は少ないとはいえ、嘘や演技が苦手そうな愛野がちゃんと遭難出来るか。それがネックだ。


 演技や嘘に関しては割りと得意な俺が近くで援護出来れば良かったのだが、班決めは事前に行われていた。俺は余った所に適当に入れられ、お友達の多い愛野は当然のように俺とは別班だ。なんとか光峰を愛野と同じ班に出来たは良いが、不安要素は消えない。


 愛野が遭難する。その事実が後になって露見し、学校中の騒ぎになる。そう、例えば、登山中の途中経過で、別々だった班が一箇所に集まる中間地点、そこで行われる点呼にて、愛野の遭難が発覚するのが理想的だ。


 俺は昨日の夜のことを思い浮かべる。






「大光司のお母さんって、お料理上手ですよね」


 晩飯の最中に、愛野がそんなことを言う。四人掛けの食卓には俺と春香がいつもの場所。俺の正面に光峰で、いつも母さんが使っている場所に愛野が居た。


「あらあら、褒めても追加のおかずしか出て来ないわよ、調度、今も台所に居るし」


「いえいえ、そんなつもりじゃ」


 満足そうに台所から言った母さんに、愛野が遠慮を示す。愛野に席を譲った母さんは、台所に料理を並べて、適当な椅子を出して、そこで飯を済ましていた。


「我がお母様も料理は自慢出来る程だが、確かに遠子殿はお母様以上かもな」


 と偉そうに言うのが光峰。春香は何も言わずに黙々と食べている。


「ってことは、魔心導のお家って、どこもお母さん料理得意だったり? お勤めしながら花嫁修業もちゃんとしてるって、何気にすごいわよね」


 愛野の思考回路は日和見なのかしら。


「たわけたこと言うな。母方が魔心導側の血筋だったら料理どころじゃねぇが、そもそも魔心導師の家柄には共働きの必要性がねぇ。だから、魔心導の血筋じゃねぇほうは必要最低限の術さえ使えれば、あとは家事が出来るってだけだ」


 共働きじゃないから家事が滞りなく出来る。当たり前のことだ。


「その当たり前の役割分担が出来るっていうのがすごいんじゃないの」


 何故か膨れっ面をしてから愛野は言う。


「私のお母さんはパートしてるっていうのもあるけど、料理はそんなに得意じゃないから、仕事帰りにお父さんがご飯作ったり、外食だったりすることが多いもの」


 それ、お前んちの親父、大変じゃね? なんか魔心導の親がどうたらより立派な気がするんだけど……。


「それに、この献立……」


 愛野はいつもより柔らかめの煮物を箸で摘み、どこか幸せそうな面持ちでそれを見つめてから、そのままの表情で母さんのほうを見る。


 そして愛野が何かを言おうとしたところで、母さんが先回りした。


「愛の成せる業よっ!」


 そこでサムズアップする理由はなんなんですかねぇ……。ノリがうざい。


「遠子さん!」


 感激! みたいな声を出す愛野。ほんと、ノリがうざい。


 ただまぁ、理由は解る。愛野が感激しているのは、食卓に並んでいるメニューがどれも消化の良いものだからだろう。


 一週間以上も食欲不振が続き、ついには学校で倒れた愛野。結局、あの後に届いた出前の品も、喉を通らず殆ど残していた。拒食症の一歩手間と言っても過言では無かったかもしれない。


 今になって気付いたのだが、つまり愛野の胃は衰弱していたのだろう。過度のストレスと絶食に近い食生活が一週間以上も続けばそうなるわな。

それを考慮した献立。


 しかも、それだけを考えればリハビリ食よろしくの健康メニューになりそうなものだがそうはならず、一緒にそれを食べる俺達が不満を抱かないよう、ちゃんと味付けもされていて、明日の作戦にも支障が出ないようスタミナも付きそうなもので固めてある。


 こう考えて見ると、それだけの事をやってのけるというのはなかなかどうして、化け物じみてるなとすら思う。


「思慮深いのだな、遠子殿は」


 などと薄ら寒いコメントを、しみじみ光峰から頂いてしまうくらいには。


 なんだ、いつもはただの変態おばさんがこうも褒められてる様を見ると、なんか、薄ら寒いだけじゃない寒さが込み上げてくるな。多分心霊現象の一種かなにかだなこれ。『真夏のホラー特撮! 遠子伝説!』ありそうで怖い。怖いからホラーとして成立だな!


「思慮深いといえば、思慮深いわけではないが大光司彼方。貴様も随分なことを考えたな」


 いきなり話を向けられたため、口の中で転がして遊んでいた鳥肉の煮込みを間違えて飲み込んでしまった。まだちゃんと噛んでなかったのに……。


「……そりゃどうも」


「褒めてはいないがな」


 と言いつつも苦笑している。よく解らんやつだが、まぁ実際に褒めているつもりはないのだろう。当たり前だ。俺が考えた神田川弘毅救出作戦は、その名とはかけ離れて、神田川弘毅を断罪するかのような内容なのだから。


「内容の確認だが」


 と、取り分けられていたサラダを食べ終わったらしい光峰は一度箸を置いた。煮込みとか冷めるぞ、後にしろ、と言おうかとも思ったが、まぁ、それは俺の心配するところではない。むしろ、この後愛野を家まで送ることも考えると、少しでも早く話を進めておいたほうが得策だろう。


「愛野殿と私が同じ班になることには成功した。転校して早々のイベント、知り合いが近くに居たほうが良い、という貴様が用意した口実を使わせ貰う形でな。そして明日、私は愛野殿が遭難するための手助けをする」


 そこで光峰は愛野のほうを見た。見られた愛野は何度も噛んで味わっていた芋の煮物をハッとして飲み込み、数秒してから付け足す。


「私は、えっと、中間地点に着く前に、班の皆に『体調が悪くなったから、下山してバスで休んでる』って言って皆と別れる。そこで『心配しないで』ってちゃんと言って、誰も着いてこないようにして、別れた後に、来た道からわざと外れる」


 ここが肝だ。愛野が嘘を貫けるかが心配である。体調云々に関しては、愛野は今日実際に倒れたという実績があるため、態度に露骨ささえ出なければ問題なくクリアー出来るとは思うが……。


 愛野は続けた。


「それで、もし私の説得が通じなくて、誰かが着いて来ようとしたら、青衣ちゃんが率先して一緒になるっていう流れよね?」


 そうだ、と、俺は頷く。


「いわば光峰は保険だな。後の事を考えると光峰は班に残るに越したことはねぇが、先あっての後だ。光峰はとにかく、流れから『今』の成功率を少しでも上げることを考えろ」


「承知した」


「うぅ、小難しい言い方……」


 簡単に頷く光峰と、眉を潜める愛野。いや、今のはそんなに難しくないだろ。


 続きは俺が言う。


「そうこうして、中間地点より前のうちに、愛野は『戻る』と言う。んで、俺は愛野達の班より後に出発する組だ。中間地点で教師が点呼を取って、愛野の班の連中が『愛野はバスに戻った』と言ったタイミングで、真っ先に俺が『愛野と擦れ違ってない』と言う。そうすれば教師陣が真っ青んなりながら、愛野より後の班で愛野と擦れ違った人間が居ないかを探すだろう」


 だが、そんなやつは居ない。居るはずが無い。愛野は班と別れたすぐ後に、わき道へ、もしくは獣道へと逸れているのだから。


「そうすることで、愛野殿の遭難が発覚する」


 ゆっくりとした口調で結論を言ったのは光峰だ。


 俺は一言「そうだ」と頷いてから、


「とりあえずのところまずは、これを片すぞ。続きは食い終わった後だ」


 このペースじゃ食が進まん。飯が冷める。そう思っての提案。べ、別に、温かいうちに食べないと勿体ないとか思ったわけじゃない。断じて。多分。そう信じてる。だって俺、クズだもん。






 思考に一旦区切りを付けて、顔を上げる。抜かるんだ地面から俺達が進んでいく方に視線を向ける。


 もう少しで中間地点だ。つまり、作戦の上では既に愛野は班と別れており、俺達とすれ違っていないという事は脇道に逸れたということだろう。そうでなくては困る。


 いやまぁ、考えてみりゃ、別に俺は困らねぇんだよな。この作戦で思念体だの魔心導師だのの事が世間様に露呈することは殆ど無い。となれば困るのは神田川のお友達の方々なわけで、結局俺に害は無い。


 そう思えば気分がいくらかラクになった。これでラクになるからもう人間として終わってる。


 ふと、道無き道へ目を向けた。


 歩こうと思えば普通に歩けるであろう傾斜ばかりだ。俺達が歩いている場所は舗装、というほど立派ではないが、木の板で補強されており、ぬかるんでいるせいで崩れる、という心配は無さそうだ。


 が、ロープで簡単に区切られただけの向こう側は酷いぬかるみようだ。日の当たらない、木々がちゃんと生い茂って影が多くなっている辺りに来ると、まだ水溜りすら見える。水溜りというか、沼みたいになってるというか、池沼というか……。少なくとも池面ではない。


 そうこうしている内に、ようは雑念のパレードを進めていく内に中間地点に着いた。既に殆どの生徒が待機しており、中には昼食も済ませ、片付けをしている連中も居た。早く昼食を済ませたところで、点呼が終わるまでは登山の再開は出来ないのにな。


 あと、おそらく、ここから先の登山は中断だろう。


 なにせ、学年中を巻き込む特大アクシデントが俺達を待ってるんだからな。


 まずは、俺達より大分先にここへ到着していたであろう神田川の居場所を探す。すぐに見つかった。神田川弘毅は、三人の男友達と四人の女と談笑している。同じ班で固まっているのだろう。でかいトカゲの思念体もパーティーメンバーだから、八人班プラス使い魔一体だ。


 それにしても。


 ため息が漏れたのは、神田川の表情に気付いてしまったからだ。


 今までは適当な観察しかしてなかったから細かい表情の機微にまでは気付かなかったが、神田川のあの表情は偽者、つまり作り笑いだ。


 見なければ良かったと後悔しつつも、頭を掻いて視線を逸らし、色んなものを見てみぬフリした。次に探すべきは愛野の班。光峰が居ればすぐに解るが……光峰は見当たらない。ということは光峰が愛野に同行したということだ。


 まぁ、あの獣道の状況を見れば正しい判断だろう。あの場に愛野を一人で行かせたら、本当の遭難になりかねない。


 だがまぁ、俺の苦労が増えたことは確かだ。


 俺は、今朝、愛野達と共に登山を始めた連中の顔を思い出しながら、そいつらの元へ向かう。そいつらは、広場の隅っこにある東屋で、木のベンチに座っていた。


「なぁ」


 声を掛けるが、誰もこちらを見ない。多分、自分が呼ばれているという自覚がないのだろう。名前を呼んでいないのだから当然だが、如何せん名前が解らない。


 いや、解るはずだ。なんだ、思い出せ。思い出すべきはこいつらの名前じゃない。愛野との会話だ。


「おい、倉橋」


「え」


 どうやら正解だったらしい。どいつが倉橋瑞穂なのかは知らなかったが、呼ばれて振り向いたおかっぱ頭の全体的にこじんまりした感じの少女が倉橋のようだ。


 俺に呼ばれて振り向いた倉橋は、俺の顔を見るや否やビクッと肩を震わせ、木のベンチに座っていたのにも関わらずそのまま数歩、身を引いた。


 その反応ひどくね? という率直な感想よりも、今、どうやって移動したんだ、という驚きのほうが上に来た。こいつ、ただもんじゃねぇな。


「ぬあ、なななぬあぬあにどっしたのでしょうか大光司さん」


 怯えすぎじゃねぇか、こいつ。


 まぁしかし神田川のスケープゴート役に俺を推薦する程度には賢明で肝が据わっている一面もあるからか、ハッとした倉橋はひとつ咳払いをし、気を取り直すように佇まいを治した。


「えっと、なに? 大光司くん」


 表情にはまだ怯えと不安が綯い交ぜになったような色が見受けられるが、まぁ構わん。聞くことは決まっている。


「光峰達はどうした」


 ここで愛野のほうの名前を出さなかったのは、こっちのほうが都合が良いと踏んだからだ。


 聞かれた倉橋は一瞬だけ怪訝そうな面持ちを浮かべたが、すぐに「そっか」と呟き、苦笑する。


「うん、実は茲奈ちゃんが体調崩してさ、バスに戻るっていうから、光峰さんに付き添ってもらったんだ。光峰さんと何か約束してたの?」


「いや、そういうわけじゃねぇが……」


 言いあぐねるフリをしていると、倉橋は首を傾げた。


「……うん? じゃぁ、なにかな」


 どうして話しかけてきたのか、というよりも、話が無いなら空気を読んで離れてください怖いです、みたいな感情がありありと伝わってくるような、そんな伺うような声音。


 俺はもう一芝居、不思議な点に気付いた、というような素振りで、かぶりを振る。


「待て、引き返した? 二人ともか?」


「う、うん、そうだけど……」


 そんなに驚く事? みたいな反応をされた。少し大袈裟過ぎたか。まぁいい。構わん。


 俺は続ける。


「登山中、降りてくやつなんて一人も居なかったぞ」


 その言葉に続いたのは沈黙だった。


 数秒ほど無機質な沈黙が置かれ、少ししてそこはかとなく淀んだ空気が流れ始め、ふとした瞬間に、落雷のようなアクションが起きる。


「え、どういうこと!?」


 慌てて立ち上がる倉橋。顔色も青い。どうやら、ちゃんと事態を察したらしい。


「だから、降りてくやつなんて見てねぇって言ったんだよ。……ここまで、山道は一本道だったよな」


「う、うん……。ちょっと、他の人にも確認してくる! 杏里、静葉、手伝って」


 そうして女子達を引き連れて、今もずらずらとこの中間地点へ着いたばかりの連中の元へ駆け寄って、何かを問うている。


 何か、なんて言うまでも無い。愛野達を見なかったかと聞いているのだろう。


 そして問われた男子生徒が首を横に振る。見ていない、と。


 それだけじゃない。


 何かを思い出したかのように、その男子生徒は「あっ!」と大声を上げた。どうやら、しっかりとあの事を覚えていたらしい。


 男子生徒が倉橋に何か伝えている。伝え終えた瞬間、倉橋はその場に膝を着いた。


 会話の内容はおそらくこうだ。


「ねぇ、茲奈を見なかった?」


「いや、見て無いが……あ! そういえば、ここに来る途中の崖、一箇所だけ鉄柵が壊れてたぞ!」


 騒ぎが広場中に伝播するのに、時間は掛からなかった。

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