あとがき(+バヤジッド講座)
読んで下さった方、ありがとうございました。いつも、大変嬉しく思って
おります。
仕事のピークが来て、思うようにUP出来ませんでしたが、なんとか、
4巻完了出来て何よりです。
この巻では、元原のままケインの一人称で通そうと思ったのですが、Ⅶ話
だけは、三人称になってしまいました。
5巻からは、やっぱり、また三人称に戻そっかな。
初登場の魔界の王子、ドMの彼と、ドSのマリスは、結構お似合いかもです。
彼が加わったことで、謎は解明されるのか、たいして変わらないのか。
不気味な妖怪領主、倒してもらってスッキリしましたが、ケインとミュミュ
の凸凹コンビ、付き合い長いはずなのに、なぜいつもあんななのか。
今回のケインは、あんまりカッコよく決められず、本人も不本意だったこと
でしょう。……が、あんまり気にしてなさそうな?
代わりに、サンダガーが、ちょっと大人でした。頼りになりました。
だが、次またどう出るか??
本編初の◯◯シーンが、意外な組み合わせだったことに、当時の自分自身も
驚いていました。恋愛感情はなかったので、どうってこともないんですが……。
次回5巻では、普通の街に行くようです。
『魔道士の塔』重要人物も出てきます。
ベアトリスの追手も出てきます。
ライバル対決あります。
遊んでます。
そうそう、ちらっと、外伝のお知らせもしておきます。
外伝第2弾は、『光の王女』マリス編です。
国の話も絡むので、2巻分になってしまうと思います。
本編と同時進行かな。
予告は、こんなところでしょうか。
さて、今回は、あとがき特別編としまして、バヤジッドを呼びます。
作中最後に、お約束のバヤジッドが出て来なかったので、ここで。
ついでに、ケインも呼んできました。
ケイン「こんにちは。よろしくお願いします。……って、俺ってついでなの?
主人公なのに? しかも、いつの間にか、エプロンしてるし! 」
※木の魔道士バヤジッド、エプロン姿で登場。
バヤジッド「えー、皆さん、お久しぶりです。本日このコーナーを担当させ
て頂く事になりました、バヤジッドでございます。どうぞ、よろしくお願い
致します! 」
※ケイン、つられてペコッと頭を下げる。
バヤジッド「聞くところによりますと、あとがきに書くことがあんまりない
時に、このように、講座を開くこととなり、その記念すべき第一回目を、
このバヤジッドにお任せして下さるということでして、わたくしも、
まだまだ未熟な魔道士ですが、皆々様には、わかりやすく、ご説明していき、
日常の生活に、少しでも役に立てて頂こう、という主旨で、始めさせて頂き
とうございます。それでは、メモのご用意は、よろしいでしょうか? 」
ケイン「あのー、いったい、なんの……? 」
※と言いながらも、ケイン、椅子に座る。
バヤジッド「まず、料理編から参ります。おうちに突然のお客様がいらし
た時、残り物でも、あっという間に、おもてなし料理となってしまう、
簡単な調理法を、お教えしましょう」
※ケイン、ふんふん頷きながら、メモを取る。
バヤジッド「残り物とは、なんでも結構ですよ。卵焼きでもいいし、野菜
炒めでもいいんです。
それらを寄せ集めてきて、☆☆☆☆☆の呪文を唱えます。
すると、(実演している)はいっ、このように、豪華なサラダバーの
セットが出来上がりました! 」
ケイン「サ、サラダバー!? 」
バヤジッド「おもてなし料理は、応用がききますので、皆さん、思い付い
たものを、それぞれ試されると、よろしいかと思います。
やり方次第では、サラダバーをカウンターバーにしたり、ジパング
という国にあったようにイロリなどにしてみるのも、楽しいかも知れま
せんね。
お料理の方は、このくらいに致しまして、お次は、簡単な洗濯術に参り
ましょうか。
おショーユなどをこぼしてしまったり、知らない間に出血していたり
などして、お洋服についたシミ――」
ケイン「……それ、こわくない? 」
バヤジッド「これらは、同じ種類のシミ抜きでは、落ちないんですよ」
ケイン「ほー」※メモを取る。
バヤジッド「そんな時はこれ! (実物が出る)これに限ります!
乾いたスポンジにとり、汚れた部分をちょっとこすれば、これこの通り!
どんな繊維の奥まで染み込んだシミであろうと、こんなに簡単に取れて
しまうんです!
原材料はヒミツ、製造元はバヤジッド、つまりわたくしとなっており
ます。
今すぐお電話下さい。電話番号は、♠♥♦♣ー☆□△○。
なお、時々、回線が混雑していて、つながらない場合がございます。
その時は、諦めて、このシミ抜きのことは忘れて下さい」
※ケイン、椅子から落ちる。
バヤジッド「それでは次に、誰でもできる簡単な天気予報です」
ケイン「ころころ変わるなぁ」
※と言いながら、椅子を直し、メモを取る。
バヤジッド「『ネコが顔を洗ったら雨が降る』というのは、もう有名な
お話ですね?
しかし、『ゐゑヰヱドリが叫ぶと雨が止む』というのは、意外に知られ
ておりません」
※ケイン、床に俯せている。そばには、ペンが転がっている。
バヤジッド「また、ネズミやヘビの大群を見かけた時は、天変地異の
前触れとは有名な話ですが、魔物の大群が現れた時は、この世の終わり
だと言います」
※ケイン、起き上がれないでいる。
バヤジッド「それでは、今回の講座は、ここまでとさせて頂きます。
『生活の知恵講座』担当講師は、わたくしフェルディナンドのバヤジッド
で、お送りさせて頂きました。それでは、皆さん、またお会いしましょう! 」
※バヤジッド、フェイド・アウト……
※ケイン、のろのろと立ち上がって、椅子を直す。
ケイン「そういえば、4巻最後にバヤジッドが出て来なかったと思ったら、
こんなところに……
しかも、ちゃんと、いつものように、フェイド・アウトしてった……」
かがみ「生活の知恵講座、皆様方のお役に立てられれば、幸いです」
ケイン「そんなもん、役立てられるか!? おもてなし料理の呪文って、
なに? 魔道士にしか出来ないし、しかも、おもてなし料理でサラダバー
出すって、どーゆーこと? カウンタバーでもいいとかって、家具出して
どーする!?
スポンジでこするなんて、シミ抜きじゃないし! 電話って、この世界
ないし、テレフォン・ショッ◯ングか!? しかも、電話がつながらなか
ったら、諦めろって、商売っ気ないの??
最後のは天気予報なのか? 魔物の大群が現れた時は、この世の終わり
って、なんだよ、それ!? 」
※ケイン、ぜーぜー呼吸を乱す。
かがみ「……お疲れ」※ポンと、ケインの肩に手を置く。
ケイン「俺、ホントはツッコミ役じゃないのに……」
かがみ「というわけで、初回講座は、これでおしまいです。
ほぼ、原文のままで、ケインがリニューアル版は性格ちょっと変わって
しまったので、なんだかボヤけたツッコミになってしまいましたが。
次回講座は、あるのかないのか未定です」
ケイン「要するに、気が向いた時ってこと? 」
かがみ「それでは、皆さま、次回また! 」
ケイン「よろしくです」※ペコリ
2012.7.27
(あ、土用の丑の日だ!)
ヘンなのUPしてすみません。(^_^;