第95話
200話超えて気が付いた。94話が抜けてる...全部の話数変更めんd大変なので94話は欠番とします。
ローレンたちは森から出るとクラムへと一直線に戻り始める。
特にモンスターなどと遭遇することもなく、クラムへと到着する。
冒険者ギルドの中に入ると、昼を過ぎて比較的暇な時間帯だ。受付嬢やギルド職員はそれぞれが周りの書類の整理をしたり、お茶を飲みながら休憩したりしながら過ごしている。
ゆったりと午後の時間を過ごしているところに問題事を持ち込んでしまうことになるのだが、放置するわけにはいかないため、ローレンは顔馴染みのジーンに話しかける。
「やぁ」
「あ、おかえりなさい。もうオークの討伐終わったんですか?流石ですね!」
「あ、あぁ。とりあえずこれを」
ローレンはオークの討伐部位である右耳を1つ、2つ、3つ鞄から取り出す。
1つ2つと増えるたびにジーンの表情も変わっていく。
「3つですか...」
「森の中で立て続けに3匹のオークと遭遇した」
「...ともかく依頼の方は成功、こちらが報酬です。3匹分の討伐部位があるのでオーク1匹につき銀貨6枚を追加報酬でお支払いします」
「念のために上に報告しておいて」
「わかっています。3匹立て続けに遭遇したとなると、住処があるのか、上位種が引き連れているか...」
「じゃあ報告しておいてくれ。明日も朝早めに来るから、何かあったら言ってくれ」
ローレンはジーンにそれだけ言うと、報酬の入った小袋を受け取り、ギルドに併設されている酒場へと向かう。セシリアとダンもローレンに続けて酒場の席に着いた。
「マスターまだいないか...じゃあ報酬を分けるよ」
「総額銀貨24枚ね」
「山分けでいいか?」
「俺は今回そんなに活躍してないし...ていうか足を引っ張ってたから...」
「そんなこと気にしてないさ、むしろ初めてなのにオークの討伐に連れて行った俺にも非がある。ともかく報酬は山分けだ。さて、ダンここで問題、24枚の銀貨を3人で均等に分けると1人銀貨何枚だ?」
「え?えぇっと...1.2.3.4.5.6....」
「指を使うなよ!」
「う、うるせぇ!俺はこういうの苦手なんだよ!」
「24枚だから1人分は8枚だ」
「わかってるなら俺に考えさせるなよ!」
「やっぱり脳筋じゃないか」
「あ?!なんだとこのインテリクソガキ!」
「なんだとこのうすばか野郎!てかお前も俺も歳一緒だろうが!」
ローレンとダンが隣で口喧嘩しているのを見ているセシリアは呆れ顔だが、その眼だけは微笑ましいような感情を持っているようだった。
何はともあれ、3人は報酬を山分けして解散となった。
ローレンは特にすることもなく、とりあえず家へと戻った。
自宅へ帰るとエリーがリビングのテーブルで突っ伏していた。
(そういえば、今日は母さん出掛けてるんだっけか)
「エリー、昼飯は?」
「あ、兄さんおかえり。まだ食べてない...」
エリーは生粋の料理下手くそ女子のため、自分で料理を作ることは滅多にない。
そのため、家に誰もいないときは知り合いの店で手伝いをして賄いを貰って食べているらしい。
「はぁ、じゃあなんか作るか」
ローレンは台所へと行き、食材を探す。
秋の収穫時期が終わり、様々な野菜や穀物が台所に保管されており、使える食材はまさに選り取り見取りなのだが、それでも料理をしないエリーにローレンは呆れる。
ともあれ、ローレンは最近新しい料理に挑戦していないことを思い出し、前世の記憶を頼りに何か作ろうかと考えた。
(そういえば、最近思い出したんだけど、3度の飯より麺が好きだったな)
3度の飯より麺が好き、何か違うような言い回しだが、前世では麺類が大好物だったらしく、麺類のレシピも知識として残っているようだ。
「パスタにしよう、そうしよう」
ローレンは思い立ったが吉日、すぐさま準備を始める。
(確かデュラムコムギってのが原材料だったな。地中海沿岸とかで栽培される品種の小麦らしいけど...とにかくこの小麦でやってみるか)
ローレンは小麦粉を200グラムほど木のボールに移す、そこに全卵を1つ割り入れ、塩少々と油少々を加える。
木のボールに入った材料を木べらで混ぜていく。ほんの少しずつ水を加えながらまとまるように混ぜる。
生地がまとまったらまな板と手に打ち粉をし、均一になるようにこねていく。
ある程度こねたら、生地を伸ばすための棒で厚さ2ミリほどに伸ばしていく。
最後にもう一度打ち粉をして、包丁で切ればパスタの完成だ。
「割とどんな小麦でもできるもんなのかな...?」
麺を茹でるために鍋の水を沸かしている間に具材作りだ。
秋も本番を迎えている時期、もちろん使うのはキノコだ。クラム周辺で取れるのは、シュカ、レビ、クームと呼ばれるキノコが主だ。今回はその3種類を使う。
まずはフライパンを火にかけ、バターを入れて溶かす。食べやすいサイズに切ったキノコを順次投入していく。そして軽く塩を振り、火が通るまで炒める。
鍋のお湯が沸騰したところに麺を入れて茹でる。乾麺ではなく生麺のため湯で時間は1分から2分ほどだ。
茹で上がった麺をキノコたちが炒められているフライパンに投入し、さっと炒めて完成だ。
「秋のバターキノコパスタ」
「兄さん...?」
「あ、エリーか。そっちがお前の分な」
2人はテーブルまでパスタを持っていくと、さっそくフォークを使って食べ始める。
「これおいしい。でも食べにくい?」
「フォークを立てて巻いてごらん」
「おぉ、食べやすい」
2人の皿からはパスタがあっという間に無くなってしまった。




