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ガンナー異世界冒険記  作者: Mobyus
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第55話

 ローレンはクラムの町の東にある草原へ来ていた。またデッドボアが目撃されたとのことで討伐依頼が張り出されていたのだ。以前にも何度も狩ったことがあるモンスターであるため、フレシェット弾の威力を確かめるのには最適だった。

 町から出て東へと向かう。真夏の草原にはさんさんと太陽光が降り注いでいる。遠くの空には大きな入道雲が浮かんでおり、『竜の巣だぁ』なんて言ってみたくなる光景だった。


 なにはともあれ、デッドボアが目撃された場所へと近づいていくと、冒険者の一団が痕跡探しをしているのを見つける。

 ローレンはその冒険者たちを見たことがなかったのだが、おそらく最近景気のいいクラムに仕事を求めてやって来た冒険者たちだろうと考え、見つかって面倒ごとになる前に離れようとしたのだが...


「おい!子どもがこんなところで何しているんだ!!」


 どうやら見つかってしまったようだ。

 ローレンは冒険者たちとある程度離れていたため、聞こえないふりをして離脱を謀る。だが、そんなことはさせぬと冒険者の1人がこちらへと走り寄ってくる。


(あぁ~なんかめんどくさそう)


 冒険者の男は片手に長剣を持ち、ローレンへと近づいてくる。年齢は16~7程度、髪色は茶、髪型は至って普通な感じだ。顔を見た第一印象は正義感がありそうな青年と言うところか。


「おい、こんなところに1人なのか?ここでデカい猪が出たんだ、危ないから俺たちと来い」


 男はローレンの腕を掴もうとするが、ローレンはそれを半歩下がって回避する。


「あぁ、いや、俺はこれでも冒険者なんだ」


 ローレンは久々に出したギルドカードを取り出して男へと見せる。一瞬だけちらっとだ。


「あ、おいもうちょっと良く見せろよ...まぁいい、俺は隣町から来た冒険者のコリーだ」

「クラムに住んでる、ローレンだ」


(この子ども若干態度悪いなぁ、いやまあ田舎町の子どもなんてそんなもんなんだろうけども...)


 ローレンは名前を教えると、何も言い出してこないコリーを見てさっと移動を始める。


「お、おい、待て!」


 コリーはローレンが話の途中で去り始めたのを見て止めようとするが、痕跡を探し続けている仲間に呼び戻されると、ローレンのことを諦めて仲間のところへと戻っていった。




(はぁ、俺も痕跡探し始めるか。そういえば、この前デッドボアが住処にしてた岩場があったな)


 ローレンは以前デッドボア2匹と戦った岩場へと向かう。あの時はマジで死にかけたなぁ、などと気の抜けた考えをしているうちに現場へと到着する。


「ビンゴ」


 ローレンは岩場にあるそれなりに新しい足跡を見つける。もちろんデッドボアのものだろう。

 岩に上り、洞穴を見降ろす。どうやら今はここにはいないようだ。デッドボアの気配は感じられない。

 だが、念のために洞穴に向かって魔法で風を送る。反応はない、ほぼ確実に洞穴の中にはいないようだ。

 ローレンは洞穴の前に行き、痕跡を探していく。最も新しい足跡を見つけると足跡を辿り始める。


 痕跡は草原地帯から南に外れた林の方へと続いており、ローレンはその林の中へと足を踏み入れた。

 森というには疎林だが、林というにはやや木が多くなっている。やや暗くなってはいるが探索には支障がないくらいではあった。

 林は丘陵の上にあるようで、中心に向かうと上り坂になっている。デッドボアの足跡とみられる痕跡はその頂上付近へと向かっているようだ。


 ローレンが丘陵のてっぺんに着くと獣特有の臭いをわずかに感じた。

 辺りを警戒しつつ歩くと、林が途切れ周りが良く見える場所へとでる。そこには何かの実を付けている木があり、その木の根元辺りにやや小さめなデッドボア3匹見つける。


(距離はだいたい25メートルくらいか、風はほぼなし、デッドボアは木の実を食べるのに必死でこちらを警戒していない)


 ローレンは近くの岩の裏に隠れて狙撃態勢を取る。岩に背負っていたリュックを乗せさらにそこへショットガンを乗せる。ブレないようにしっかりとショットガンを押さえつつ狙いを定める。狙うのはもっとも近くにいるデッドボアだ。木の実を食べながら歩いているため、やや接近してきており、距離は20メートルほどだ。


(使用弾薬はフレシェット、距離20メートル。偏差は必要なし)


 ローレンは呼吸を整えつつ、デッドボアがこちらに頭を向けた瞬間を待つ。


 ―――――――――――――ダンッ――――――


 今までにない反動を受けて、ローレンは仰け反る。バックに乗せて撃ったためにそこまで大きく衝撃を受けることはなかったが、手がジンジンと痺れているように感じた。

 放たれたフレシェットはデッドボアに命中したようで、銃声が収まるとその身体を地面へと横たえる。

 残りの2匹も銃声に驚き、一瞬だけその身を縮めるが、音の発生源を見つけると一気に距離を詰めてくる。

 ローレンは立ち上がってショットガンを構える。排莢を済ませるとデッドボアに照準を合わせて引き金を引く。1匹目は距離10メートルほどまで近づいてはいたが、ローレンの放ったフレシェットが頭部を直撃し突進の勢いのままに転がっていく。

 排莢し2匹目に照準を合わせる。最後のデッドボアはやや右に迂回しつつ近付いてくる。デッドボアが走る速度は目測で40~50キロメートル毎時ほどのため、偏差無しで撃ったローレンの攻撃は狙いを外れて後ろ脚へと当たる。だが、それでもなお怯む素振りを見せずに突進してくる。

 ローレンは岩を盾にし、突進を回避する。もう一度排莢し、そのまま散弾を1発薬室内へと装填して閉鎖する。

 突進を回避されたデッドボアはやや足を引きずりつつも、再度突進してくる。

 ローレンはデッドボアに向けて散弾を放った。広がった散弾を避けれるはずもなく、デッドボアは走る勢いのままに倒れて転がった。




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