戦士の最後
戦士の最後は少女の脇差による殺傷傷だった。主人公死亡バッドエンドである。
騎馬隊は強い、考えてほしい時速40kmで走る自転車に轢かれるだけで人は
死ぬ。
時速40kmで走る車に槍で立ち向かう人間はいないだろう。立ち向かった
として、車の一部に凹みをつくる程度で自分が吹っ飛ばされる。
騎馬というのは鎧を着た馬が時速40kmオーバーで向かって来て、
よけた所を騎乗した武士に槍を投げつけられるか?刀で斬りつけられるので
ある。
人間が盾を持って構えても、40kmで来る車に跳ね飛ばされる様に
歩兵とは、騎馬兵に蹂躙される立場にあった。
そんな騎馬兵が数百騎国の最南端にあるこの城に向かって、
国境を越え迫っている。
国境での小競り合いは過去何回もあった、だがこんなに敗退する事は
過去一度もなかった。
国の中央も周辺の城も兵が到着するのに時間がかかる。ここはこの城だけで
凌ぎきるしかない。
王は奇策にでた。騎馬兵が通過するであろう草原に騎馬兵を減らす罠を
村人に造らせたのである。通常こういうのは農兵である足軽が担当するので
あるが?足軽には城を守ってもらっている。
罠は簡単なもので、直径10cmの丸太の両端を尖る様に削り、太さ20cmの丸太
に結びつけた車止めな様なものをこしらえ、馬の転倒をもくろんだものである。
見事にカヤに隠され、その近くには横穴に隠れた村人がいる。
思い思いの武器を持って潜んでいるのである。ある者は竹ヤリ、ある者は
出刃包丁、あるものは草を刈る鎌などである。
転倒した兵にとどめをさす為である。
横穴は木や厚板で人一人分入れるスペースをつくり、土を賭け牧草用に刈って
おいたカヤをかけカモフラージュしている。
そんな中に少女はいた。村の少女は駆り出される事は無く、よそ者だから選ばれ
国の為だと言われてここにいる。
彼女は千手観音行というめずらしい行に成功した為、巫女か尼さんになる為
田舎の村から出て来たばかりである。
16歳の少女の前で立派な鎧に身を包んだ一人の兵士の馬が転倒した。
背中かから落ち息ができないのか?体が動かない様だ。すかさず少女は近寄り
巫女になる為にと持たされた脇差で頸動脈を切り裂いた。
男の死を確認した。村へ戻ろうとすると、一騎の騎馬が戻って来る。横穴に
逃げ込もうとするも間に合わず少女はつかまり、みぞおちにキツイ一発を
入れられ気絶した。
少女が起きるとゴザにすまきにされ綿で出来た腰紐で胸の下、腰、足のあたり
の三か所をゴザの上から縛りあげられていた。
武将の亡骸も同じにすまきにされ、二体は馬にのせられ、城の城門を
くぐった。
城門をくぐると左側に城の元城主たちの亡骸。右に攻め取った側の亡骸が
並んでいた。男は武将の亡骸を右の亡骸置き場に置き紐をほどき
ゴザ事亡骸を足軽に預けた。
女を肩に担ぐと足軽に自分の馬を預け、場内に入って行く。
自分は牢獄だろうと歯をくいしばる女
場内はひたすら男が女を追いかけまわしている。
王女や姫達は今回指揮をとった王子や位の高い者たちが相手をするらしく
下の女中連中を騎兵隊クラスが物色して追いかけているのである。
女を肩に担ぐ男はかなり位が高かったのか
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