現実.37
太陽が出てる時に書いてよかった。と心底思った。
夜中に書いていたら、物凄くブルーになっていたはず。
結局、俺は家族を見捨てたのだ。探し出して俺が助けてやる。守ってやる。という気持ちはなかったのだ。
母さんには、父さんがいる。弟もいる。だが志織には俺しかいない。と自分に都合のいい屁理屈を言い聞かせてた。
家族と志織を守れなかったら?俺は悔やんでも悔やみきれない。
家族と志織を守る自信がなかったのだ。
志織一人でもかなり厳しかった。
そんな色々な想いがあった。単一な理由からではない。
ただ一つだけ、本当に、母さんは俺の心配を凄くしている。心配させた事がいたたまれない気持ちでいっぱい。申し訳ない気持ちでいっぱい。
俺の事は早く忘れて、自分の心配をして欲しい。
いつも母さんは俺の心配ばかりしていた。だからかもしれないが俺は素直だった。母さんを出来る限り安心させたくて、いい子ちゃんだった。
でもだからこそかもしれない。
志織を守ってやりたい気持ち。他人を守れる位強くなってると。心配されるほど弱くはないのだと。
それを証明したくて家族をあれ以上探さなかったのかもしれない。
心配される。という鎖を断ち切りたかったのかもしれない。
俺はひょっとして母さんが俺を縛ったように俺も志織を縛ってるのかもしれない。
守ってやる。それは俺のエゴだ。押し付けだ。生きる目的になっている。
志織に話そう。俺の想いを。考えを。
ただ俺が話せるかが問題。




