表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
86/262

小説.50

人間が居る住宅は玄関も窓も鍵がかかってる。鍵がかかってない住宅を家探し。店屋はどこもほとんど空に近かった。服屋。大人の服はなかったが、子供服は多かった。暗いので、持てるだけの子供服を外に運ぶ。意外と志織はそこで着る服を色々と選び始めた。少しは気持ちにゆとりが出たのだ。と俺は安堵した。

気に入った服を選んで着るのは多少なりともストレスが緩和するはず。と思い、俺は四回も持ち運んだ。


水や食料は全くなかった。


薬局屋を見つける。入り口はもちろん窓という窓は全部壊れてた。期待はできない。ある物のはサロンパスや殺虫剤といった微妙な物ばかり。バンドエイド、マスクもなかった。仕方なく、額と両頬、顎にサロンパスを貼り付ける。白い肌隠し。気休めにしか過ぎないが仕方ない。ヘルメットを探しながら病院に向かう。


病院はまだ火の気が上がっていた。人間はそばに居ない。中にも人間は居ないのだろう。周りのゾンビの数が少ない。

救急車がない。そしてバイクも無くなっていた。


諦めろ。という俺の脳からの声。

ふざけるな。という心の声。

志織を見る。脳からの声が勝つ。

諦めるのではない。志織を危険にさらさないようにする為。


悔しいなら、もっと賢くなるしかない。

きちんとリスクを考えてから行動。


俺達はその場を離れる。

これが正解なのだ。と思い込む。

本当なら医者を探し出し、見つけて後悔させたかった。

その為の言い訳めいた理はすぐに思い付く。

俺はゾンビの身体と人間の意識を持っている特別な存在。その事実が世間にバレてしまうと俺は困る。口封じをしないと後々厄介な事になる。だから広がらないうちに殺すべきだと。


足は実家の方を向いたまま。

実家に向かう目的がなかったら探し出していたか?

答えが出ないまま歩き続ける。


人間が集まる場所は病院。警察署。都庁や県庁。自衛隊基地。

自分を守ってくれそうな場所がほとんどだと思う。つまりは都市部。

人間がたくさんいればゾンビもたくさんいる。

ゾンビがいない場所は山奥とかだろう。トンネルを通らないと行けない山奥の村とかなら、ひょっとしたら生活出来るのかもしれない。トンネルさえ通れなくすれば。だが一人きりでは難しい?


賢い人はどこを住処とするだろう。

田舎か都市部か。都市部だと生活品が手に入る。ゾンビのいない都市はあり得ない。人間よりゾンビの方が圧倒的に多い。こう見渡すと、いかに日本にはたくさんの人間が居るのだろう。と思う。


一億二千万人だっけ?いったい何人の人間が生き延びて何体のゾンビがいるのだろうか?そして何人死んだのか?




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビサバイバル.番外編も書いてます。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ