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小説.20

[もう寝ないと]

俺はそう言って部屋から出ようとした。とてもじゃないが、いたたまれない。


[ねぇ、助けてくれてありがとう]

志織は小さい声だがはっきりと言った。


今まで一度も言われてない。

ずっと言いたかったのか分からない。だが勇気を振り絞って言った。そんな真摯な言葉に聞こえた。

俺は言ってしまった。

[俺はこんな身体になってしまった。志織が居ないと人間に出逢った時に殺される可能性がある。だから俺には志織が必要なんだ]

多分、これが俺の本心なのだろう。

必要だから見限らない。見捨てない。裏切らない。離れない。


志織は黙ったままだったが、さっきまでの固まった雰囲気はなくなっていた。


[病気になったら困るから寝なさい]

俺は言って廊下に出た。

理に適った事だけが信じられる。理想論や感情論はこの世界では通用しない。


邪魔なんかじゃない。

道路のゾンビを見下ろしながら俺は呟いた。


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ゾンビサバイバル.番外編も書いてます。
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