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現実.158

タオもこちらに走って来た。


志織はダビデとダビデのパペットの同時攻撃を避けている。防戦一方だがカウンター的な一撃を狙ってる感がある。


本体のダビデが一転し俺の方に走って来た。突然の事で俺は逃げ遅れる。

が、一瞬ダビデの走るスピードが遅くなったような気がした。ダビデが志織を振り返る。

志織が何かをした?いや、ダビデは志織の向こう側のタオを見てるのか?

タオが何かをしたのか?


俺は距離を取れた。ダビデは近付いては来ない。立ったまま。多分、パペットに集中してるのか?

タオがダビデのパペットを捕まえようとし、志織がダビデに向かう。ダビデは下がろうとしたが、再び動作が遅くなった。志織が両手にそれぞれ握ってる串をダビデの松果体に向けて突き刺す。ダビデのスピードが元に戻りダビデは交わす。交わす勢いでダビデは下から剣を振り上げる。ダビデの動きがまた遅くなった。志織は避けようとしたが、志織の動きも遅くなった。

志織が交わした途端、また二人の動きは元に戻る。


多分、志織が言ってたのはこの事だ。


原理も分かった。多分、パーティクルを送って動きを操作してるのだ。相殺するのかと思っていたが。どうやらお互いが干渉するらしい。


俺は銃をダビデに向けて撃った。構えた瞬間には既にダビデの動きが遅くなった。志織がダビデにパーティクルを送ったと思う。が、外れる。

ダビデのパペットが俺に向けて何かを投げようとする。パペットの振り抜く腕が遅くなった。俺は投げてきたナイフを避ける事が出来た。


パーティクルの動きを意識して観るとなんとなく分かる。志織の身体からダビデのパペットへ流れてる。

ダビデのパーティクルが志織に流れてく。志織の動きが鈍くなった。後ろにいるタオが志織に向かう。ダビデも志織に向かった。危ない。


俺は駆け出す。このままだと志織はタオに殺される。タオの動きが遅くなる。


タオの表情が一瞬曇った。多分、俺にパーティクルを放ったのだろう。俺はパーティクルを受けつけなかった。俺だけ遅くならない。確信に変わる。

だがそれでも俺がタオ達を倒すのは難しいだろう。


志織の腕を掴み引き寄せ抱きかかえ、後ろへ大きく下がる。


ダビデのパペットがダビデに近寄りそのままダビデも大きく後ろに下がった。


三人、立ち止まる。ダビデとタオが睨み合う。

志織の表情は分からない。


ダビデのパペットが本体のダビデにおぶさる。ダビデがタオに剣を投げ牽制しながら大きく下がる。と同時に煙幕のようなパーティクルが噴き出てダビデに吸収されていく。ダビデのパペットが自殺した。パペットのパーティクルを本体のダビデに吸収させる為に。


既にタオも志織もダビデを追いかけていた。ダビデがこうする事を予測していたのだ。


ダビデは距離をとりながら下がり続ける。パペットのパーティクルを全て吸収するまで。


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ゾンビサバイバル.番外編も書いてます。
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