表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
18/262

現実.11

交番から出る。荷物は何も増えず再び、荷台を引きながらまた色々考える。


なかなか生きてくのは簡単ではない。俺一人でも意外と難しいうえに、志織も居るからだ。

だが志織が居なかったら俺はとっくに死んでいた。


俺一人だと目的は無い。だから俺の目的は志織の安全で暮らせる場所探し。

どこか人間が安全に暮らしてる場所を見つけるのが最終目標。


凄い数のゾンビが集まってる場所にきっと人間が居るはずだ。もしくは人里離れた田舎。


やはり刑務所なのだろうか。

高い壁があり、時給自足出来る土地もある。

だが、ゾンビの身体の俺を受け入れるのは相当厳しいだろう。それに俺にはゾンビが必要だ。


小さな島とかも、考えたのだが、ゾンビは水の中も平気だ。いつかは辿り着くだろう。


地下施設とか日本にあるのだろうか。

地下鉄や駅の地下はどこも水没していた。


[ここら辺りはあまりゾンビが居ないみたいね]

志織が声をかける。


[一回リセットする?]

リセット。ゾンビを一掃する事。


[十体残そう。どれ残す?]

俺は言った。

[カラー君達は残して…あとはアレとアレ]

志織は若い男が着る服を着ているゾンビを指差す。


俺はゾンビを置き去りにする為、少し走り荷台を置き、急いで雨ガッパを着込みパイプを掴み、ゾンビに近付き次々と突き刺していく。


あまり強くやると俺の肩が外れたり、手の皮が剥けたりする。

逃げようとするゾンビの後頭部を刺す。

そこが一番の急所。頭は硬い。身体の真正面もアバラ骨で硬い。


丁寧に確実に刺していく。

捕まるのに気をつけるのではなく、血が付かないように気をつける。

自分を見る。返り血が付着している。

雨ガッパを脱ぎパイプと共に藪に投げ捨てる。


手や肩、関節を確認する。大丈夫だった。


これで当分静かになるだろう。


全部殺すと人間に出逢った時に困る。

良い人間ならいいが、たいがいは荷物を奪おうとする。


[志織も食事にするか?]

ゾンビは喰べ尽くすまでそこを動かない。

ちょっと殺し過ぎたか。こういう時に限って人間に出逢ってしまう。


[私見ちゃったから食欲ないなぁ]

[だからいつも見るなって言ってるでしょ]

[暇だからつい見ちゃうのよねぇ]

缶詰を開ける音が聞こえた。

強くなったのはいい事だ。志織もなんだかんだ言いながら食べる。

[野菜もちゃんと食べろよ]

俺は言った。


そろそろ俺の足に炎症が出来る頃だ。

ずっと歩き続ける事が出来るのだが、足の筋肉が炎症を起こす。時間が経てば治るのだが、時間が必要。

水の補給と、着替えの服も必要。


[スーパーかコンビニがあったら休もう]

俺は声をかけた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゾンビサバイバル.番外編も書いてます。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ