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志織の小説.6

冬から春になり、ヒロとあてもなく歩き続け、パーティクルをどんどん回収していく。やはり町の方が捗る。ただ大きな街には私の知らないポピュレーターが居て、ほとんど回収出来ない。

それでも大きな不安もなく、ポピュレーターと接触する事もなく回収する日々が続く。

途中、刑務所に寄ったが知らないポピュレーターが仕切っていた。

当然、私達は門前払いをされた。同じ場所に二つもポピュレーターは必要ない。むしろ邪魔。


私は他のポピュレーターより回収量は少ないが、あまり気にしない。勝負するポピュレーターも居るが、このペースで充分満足している。

私にはヒロが居るから退屈しない。やはり単独だと回収作業しかやる事がない。つまらなくなるのだ。


前回のイギリス、イタリアの時は、パルやトニ達と集め回った。楽しかった時もあったが、やはり自由ではなかった。それに最後の審判で後味が悪くなった。

今回はどうなるのか。まだまだ先の話。


三浦家という大所帯のグループに潜り込めた。ポピュレーターは居なかった。

久しぶりに人間のコミニティーで楽しんだ。子供はやはりかわいく遊んで楽しい。

その頃にはパーティクルをコントロール出来る位の私の分も貯まり、子供が居ても安心して睡眠も楽しんだ。


近くにタゥオーが居るのは既に分かってはいたが、知らない仲じゃないし、互いに敵対してたわけじゃない。かなり楽観していた。


タゥオーは、刑務所のポピュレーター同様、人間を利用してパーティクルを回収していた。人間の所にゾンビが集まるのを利用して回収している。

邪魔はしてないつもりだった。あの時の私は子供達がいるのもあり、回収していなかったし。

ただタゥオーは、私を勘ぐった。そりゃあ、昔は騙した事もあったけど、それはお互い様だったはず。


二度目の忠告は私の所に来た。人間二人に見られたのでタゥオーは問答無用で二人のパーティクルを吸い取った。

ヒロでは到底太刀打ち出来ない。タゥオーは、冷ややかな笑いを残して去った。

コッソリ誰にも見つからないように私に忠告も出来たはずなのに。


私が甘くなったのか、タゥオーが冷酷になったのか。

多分両方だと思う。



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ゾンビサバイバル.番外編も書いてます。
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