志織の小説.5
学校近辺も回収出来たが、夏の間はずっと居る事に。それに暑い夏の水浴びは最高に気持ち良かった。人間で良かった事の一つ。
昼間も寝て夜も寝て。ヒロも退屈なのか毎日散策しに出かけてる。
どの本でも読み始めると眠くなり寝れた。ほとんどの本は既に読んだ本だったから。
平穏な日々を暮らすも学校に大勢の子供達が避難しに来た。私はまだパーティクルを回収するコントロールが完全に出来てないので、子供達からも回収してしまう可能性が高い。その日の晩に移動する。
ヒロは嫌がりもせず賛同してくれた。ヒロとあまり話さなくても、お互いの気持ちは通じてると感じた。
これなら真実を話しても大丈夫かと思ったが、まだ不安が残る。
ヒロが居ないと私は生きていけない。
次の拠点は高級マンション。この時代の金持ちの家に一度住んでみたいと思っていた。
イギリスのお城に住んだ事があったが他の人達と一緒だったのでほとんど楽しめなかった記憶を思い出す。
高級マンションの部屋は狭かったけれど、お風呂の気持ち良さは格別だった。乳液や保湿剤の効果の強さに驚いた。
私があまりにも喜んだ為にここに当分居る事になった。
安全だし、居心地いいからもう少し居たかったが、他のポピュレーターにバレた。あんな事を出来るのはダビしかいない。というか、あんなにたくさんゾンビを集めなくてもいいのに。絶対に嫌がらせが入ってる。私なりに役目はちゃんとこなしてるし、AZも怒らないはずだわ。そう思いつつも快適な居場所を後にする。
冬に入る前に、ヒロが人の居ない所で冬を過ごそうと言い出す。
人の居ない場所はパーティクルが集まりづらい。それで私は行かない理屈を考えたが、いい考えが思いつかない。
高速道路のパーキングエリアの案を出し行ってみたのだが人間が居るという理由で移動。
先にその人間達のパーティクルを回収しとけば良かったと思うが後悔先に立たず。
一冬、約三カ月。長過ぎる。長過ぎた。
寝るとヒロの摂取するゾンビのパーティクルを回収してしまうので眠るわけにはいかなくなった。
ウトウトとしては起きる。眠気を払拭させる為に散歩によく出かけた。
早くここから出たかったが雪がなかなか止まず思ってた以上に足止めをくらった。




