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小説.65

簡易コンロも使い捨てガスボンベも住宅や店舗を物色してる時に見つけた。

久しぶりのお風呂。たっぷりのお湯ではないが、それでも入浴剤を入れて志織は楽しんでいる。

志織は毎日、保湿剤やらクリームを顔や身体に塗っていた。快適で充分な睡眠と栄養補助食品も摂ってたせいか、肌が見違える程健康的になっていた。本来の姿がこうなのだろう。


確かに誰も高いマンションやビルの上に住もうとは思わない。せいぜい五階までだ。

高級マンションは鍵がないと入るのは難しい。だからこそ安全な場所。怖いのは火災くらいか。

と思ってたら、やはりゾンビの方が怖い事に気付くハメになった。

ここ数日でどんどんとゾンビがマンションに集まりだしたのだ。

学校の時も集まって来たが、こんなに多くはなかった。病院よりもはるかに多く居る。久々にゾンビは恐ろしいと再認識した。千人ではきかない。夜、志織をおぶって外に出るのも難しい位に密集している。もし掴まれたら大怪我をする。掴まれる可能性が高い。

夜、駐車場のマンション出入り口までポルシェを止めて、志織を乗せる。ゆっくりと走らせゾンビを押しながら外に出る。何度もエンストした。

通れる所まで走らせてポルシェを乗り捨てる。


歩きながら考えた。考えられる事は一つ。志織が健康になったからだ。それ以外思いつかない。

確かに強弱センサーで志織の発光の強さが増してくのは感じていた。俺は志織が健康的になってきたのを喜んだが、同時にゾンビも引き寄せてしまうとは思ってもみなかった。


健康体…栄養が多い人間からゾンビは襲うのだろう。

つまり、安全と食料の一定確保しても安心は出来ないという事だ。


暑さも前よりかは落ち着き、また歩く日々が始まる。次に泊まる時は高級マンションにしたいと志織は言う。俺はうなづく。


志織の睡眠時間が減った。後ろからついて来るゾンビの数が三倍位になってるのだ。昼間歩くのは難しくなる。ゾンビを集め回るのが目的になりそうな位、近寄ってくるから。

ゾロゾロとついてくる大量のゾンビをみてると、火をつけたくなる気持ちを実感した。


小さな道路は囲まれる恐れがあり、大きな国道を歩き続ける。

五日ほど経つと徐々についてくるゾンビの数は減り始める。志織の健康が好調ではなくなった。という事だ。


ゾンビが居ても安全な生活は可能と思っていたが、ゾンビが居なくならない限り永遠に難しい気がしてきた。


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ゾンビサバイバル.番外編も書いてます。
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