あっ、聞いてなかった!
1/2読みやすい様に修正します。
僕は早く宿に行きたかったが、金がないのでまず冒険者ギルドに行くつもりだ。
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冒険者ギルドは大きかった。三階建ての一軒家よりも大きかった。
今からここに入るのかーと思うとワクワクする。が僕は営業スマイルで入って行く。
「おおーっ。」
中は赤レンガの壁で至る所に掲示板があり、SからA、B、C、D、E、Fと横並びになっている掲示板、ギルドでのルールが書かれている掲示板等色々ある。
「おうおう、兄ちゃん。ここはあんたみたいな人が来るとこじゃあねぇぞ。」
「うっわ、すっごい。パねえわ。リアルガチだわ。」
誰かが何かを言っているが関係無い。やっぱこういう絡まれるイベントを期待してたんだよ!
うっひょー。、、、ちょっと挑発した方が良いかな?
「冒険者の人たちも凄い。
完全に初心者と舐めきってる人たちと、訳が解らないと困惑してる人たち、得体が知れないと警戒してる人たち。
やっぱ経験で反応が違うんだなあ。」
「なっ、なんだとぉ。舐めてるのはそっちの方だろ。」
うっわぁ。いかにも不良!ババン!的な感じか。じゃあもうちょっと挑発をっと。
「あっ、いっけね。厄介事に首を突っ込むなって言われてたんだ。」
「俺たちが厄介事だってぇ?はっ、ははっ。お前は絶対にっ、殺す!」
そういえばこの人誰だ?まあ良っか
。ということでどっかの誰かさんが剣を抜いた。
「出来るもんなら殺ってみろ。ってね。」
言ってみたかったんだよね。このセリフ。
「ちっくしょうが、おらあ!」
剣を僕に向けて振ってきた。
「きゃあ!」やら「バカだったな。」やら「ふふふ。」等言っているが関係無い。だって僕、神だもん。
「おっそ(笑)。」
と左側を剣の軌道からずらし、余裕で避けてから誰かの後ろに回り込み、軽く蹴って冒険者ギルドの入口まで飛ばし、
「冒険者の登録お願いします。」
と受け付けの人まで歩いて言った。
この間は6秒程、見ていた人たちはありえない、とでもいうような顔だった。
神様の加護めっちゃチートやんけ!
となんか変な言葉が浮かんだけれど、前でも頑張れば出来たなあ。とも思った。
ちょっとの沈黙の後、「マジかよ。」とか「アイツB級だけど弱かったのか?」とか「面白い。実験材料にしよう。」とか。
え?今のB級なの?弱くない?
ってか、なんか怖い事言ってる人がいる。ガタガタブルブル。
それ以外の人は固まっている。
それは勿論、僕の前にいる受け付けの人も例外ではない。
「あのー、すいませーん。登録お願いしまーす。聞いてますかー?」
「ハッ。あ、あい。じゃなくて、はい。わ、分かりました。
で、ではこのカードに色々と書いて下さい。かっ、書けないなら書かなくて良いですよ。」
「あっ、はい。」
色々書いて(ヤバい所は変えて)渡した。
すぐに帰ってきた。内容は、
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名前:ケイイチ
職業:鍛冶屋
ランク:F級
受注クエスト:無し
討伐魔物:
備考:
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とだけ書かれているカードである。
そういえば金がないから、クエスト受けなきゃなあ。
僕はF級のクエスト掲示板を見て、
「このゴブリン10匹討伐のクエストと、スライム10匹討伐のクエスト受けます!」
と決めた。
ほらさ、ゴブリンとかスライムとかってさ、ファンタジーっぽいじゃん!
「ふ、ふゎい!」
「だ、大丈夫ですか?」
「はい。大丈夫です。」
そういえば受け付けの人って女性だ。気づかなかった。けど前の世界の人よりはなんか違うから分かんなかった。なんかちょっと嬉しい。
「あっ、そういえば狼の素材有るんですけど売れますか?」
売ること忘れてた。やっべ。
「は、はい。私達からお売り下さい。って狼?それってまさか。」
「じゃあ出しますよ。えいっ!」
僕はアイテムバッグを振った。
ドサドサドサッ
「うわぁ、こんなにいっぱいグレイドウルフの死骸があるなんて。」
「えっと出来るだけ早くお願いします。」
「いや、明日までかかってしまいます「じゃあ今、最低価格を推定して。」が。へ?」
「だから、推定の最低価格を下さい。」
「え?えっえっ?あっはい?い、良いんですか?「はい。」
で、では、1210ゴルドです。」
「じゃあありがとうございました。」
おー、いぇー。あぁ、やっと休める。もう日が落ちてるよ。最初から町に向かえば良かった。
やっどや、やっどや 、や・ど・や!
そういえば何処にあるんだっけ?
「あっ、聞いてなかった。」




